職業体験、そして起業へ 行動力を身につけた元N高生・河合さんってどんな人?
取材・構成=かおり(N高6期・オンライン通学コース)
文=まどやん(N高5期・通学コース)
N/S高の魅力のひとつは、充実した職業体験です。しかし、コロナの影響でこの2年半はオンラインの職業体験が主流となり、宿泊型の職業体験はひとつもありませんでした。
しかし、2022年夏、2年半ぶりに宿泊型職業体験がN/S高に帰ってきました!
でも、宿泊型の職業体験って「交通費やホテル代、参加費など、たくさんお金がかかってしまいそう!」と思ってしまったり、「参加してみたいけど、ほかの参加者とうまくやれるか不安!」って考えてしまったりすること、ありますよね? そんなみなさんのために、今回は記者のかおりが代表して疑問をぶつけてきてくれました! 答えてくださったのは職業体験をはじめさまざまなことに挑戦し、N高在学中に起業を成し遂げた卒業生の河合佑真さんです。
N/S高新聞では、ほかにも職業体験に関する記事を公開しています。こちらも合わせてお楽しみください。
【職業体験・ワークショップ好き必見!! 】元N高生の現役TAさん
河合 佑真(かわい ゆうま)さん
N高2期生 現在は法政大学キャリアデザイン学部所属
17歳でN高編入し、職業体験、マイプロ(注1)、起業部(注2)などで活動。
現在は在学中に起業した株式会社SUPOTA(スポタ)にてベンチャースポーツのサービスを提供する活動を行っている。
好きな作家は東野圭吾さんと星新一さん。
(注1)地域や身の回りの課題や、自身の興味関心などをテーマにプロジェクトを立ち上げ、長期的に実践する課題解決型プログラム。
(注2)起業を通して、イノベーティブな考えを学び、日本や世界を支える人材を目指す“起業家養成プログラム・起業家コミュニティ”。
「なにもなかった」からこそ、「なんでもやってみた」
ーー職業体験って、参加費だけじゃなく交通費などにもお金がかかるイメージがあるんですが、お金の工面はどうしていましたか?
基本的には無料のものに参加して、有料のワークショップへの参加費はバイトで工面していました。僕は在学中に18歳を迎えたのでキャンパスの近くにあるバイト先で夜勤に入ったり、終えたあとそのまま朝登校したりしていました。
ーー体力がすごい! バイトをしているとどうしてもスケジュール管理が難しくなりますが、河合さんの場合はどうされていましたか?
僕もスケジュール管理はすごく苦手なんです。そんな僕がやっていたことは、本来の締め切りよりも前に自分で締め切りを設定することです。
ほかにも、締め切りが出たその瞬間に終わらせたり、自力で解決するのが難しいものは友達にリマインドをお願いして「これ今日締め切りだけど大丈夫?」って声をかけてもらったりしていました。
ーー友達に声をかけてもらうのはなかなかないアイディアですね! バイトと職業体験を両立するってすごい行動力だと思うんですが、河合さんの行動力の源はなんですか?
「なんでもやってみよう」って気持ちですね。僕は編入前ずっとサッカーをしていて、大学でも将来的にもずっとサッカーで生きていくと思っていたのですが、16歳のときに怪我でできなくなりました。ずっとサッカーしかしていなかったのにできなくなって、「今の自分にはなにもないなあ」と感じるようになったんです。N高に編入したときからそう思っていたので、当初は「とりあえずなんでもやってみよう」って思っていました。そこでマイプロや起業部をやってみたり、職業体験に参加したりしていました。職業体験は「仕事の体験をしに行こう!」ではなく、「全国のN高生と会ってみたいから参加してみようかなあ」って気持ちでした。
起業するために大切なのは、仲間に本音を伝えること
ーー起業するにあたって、むずかしかったことなどはありましたか?
チームで行動することです。自分たちがやりたいことの方向性が同じかどうかが重要だということを、起業部とマイプロに参加した2年間で学びました。
僕はいろんなことを考えてしまうので、僕がリーダーになってからは「メンバーが成長するためにはどうすればいいのかな」ということだけを考えていました。でもだんだん頭がこんがらがってきて、メンバーとのコミュニケーションが少なくなったりしてしまいました。それで揉めることもあったし、それについて話し合う機会がたくさんありましたね。
ーー話し合う機会がたくさんあったということは、メンバーとぶつかったときは「会話をする」ことで乗り越えてきたということでしょうか?
はい。自分の意見と相手の意見が違うってことがたくさんあります。自分とはまったく違う意見でも、相手がその意見を持つまで相手が感じていたことがあるはずなので、その部分を尊重することが大事だと思います。
ーー相手を思いやる気持ちをもって話を聞くことがチームで行動するうえで大切なことなんでしょうか?
そうですね、相手のことを考えること、あとは本音を伝えるということも大事だと思います。
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人間、「察して精神」でいても、1から10まで汲み取ってくれる人はそういないし、言葉にして伝えることの方が効率はいいです。だからこそ、相手のことを考えながら本音を交える話し合いはチームだけではなく家族でも友達でも、誰に対してもとても大切ですよね! 河合さんがこのようなことに気づけたのは、「なんでもやってみよう」と思ってさまざまなことに挑戦したからではないでしょうか。
そのようなことを当たり前のようにやれる人って中々いないですし、当たり前のようにこなしている河合さんはとても魅力的な人だと思いました。
N/S高ではこれからも多くの職業体験やワークショップが開催される予定です。もしも参加に迷うことがあれば、河合さんの「なんでもやってみよう」という気持ちを意識してみてくださいね。
N/S高新聞では、ほかにも河合さんにインタビューした記事が公開されています! こちらも合わせてお楽しみください。
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