課外活動×進路に向き合い続けたN/S高生が3年間で得たものとは…!!【2024年度卒業生インタビュー】
取材・文=ほのか(S高2期生・ネットコース)
皆さんは、自分がN/S高を卒業する時、『どんな自分になっていたい』ですか?
あまり考えたことがない方が多いのではないでしょうか?
今回は2024年3月に卒業した先輩にインタビューしてみました。この記事が、皆さんが卒業までにどんなことをして、どんな思いで卒業したいかを考えるきっかけになると嬉しいです。
プロフィール
Lyra(りら)
S高1期生 ネットコース
普段していること:N/S高新聞実行委員などの課外活動
興味分野:キャリア教育
Lyraさんが執筆した記事はこちら
https://nshigh-news.jp/member/45/
テニスとレポートの日々にピンチ
N/S高に入学した理由は何ですか?
僕は中学3年間、学校に通っていなかったので、元々通信制の高校を探していました。
たくさんの通信制の高校からS高を選んだ理由はとても単純で、Twitterの広告で僕の地元である茨城に新しい高校(S高)ができることを知って、入学を決めました(笑)。
入学してからの1年間はどんな生活をしていましたか?
ずっとテニスをしていました!レポートをやるだけやったらテニスを永遠とやるという、本当に自由奔放な生活をしていました。
でも、単位認定試験の時に自分の中で大きなピンチが来たんです!「やばい!」「試験勉強してない!」ってね(笑)。
その時に、たくさんの自由な時間があった中で、自分が好きなテニスだけをしていて、限りある高校生活の時間を上手に使えていなかったと初めて気づきました。
そしてこの気づきをきっかけに、勉強や課外活動を始めてみようと決心しました。ここから2年生の春頃にN/S高新聞実行委員に加入してどっぷりハマっていきました!
楽しみながら学んだ、N/S高新聞実行委員について
N/S高には他にも実行委員がある中で、あえてN/S高新聞実行委員に加入した理由って何ですか?
それは、N/S高新聞委員募集の際にあった説明会で登壇していた先輩たちに強く憧れたのがきっかけですね。
新聞委員の活動を楽しそうに語る先輩の姿を今でも覚えています。
N/S高新聞実行委員に入ってみてどうでしたか?
入ってすぐの頃は、研修があるため思いっきり活動をスタートできるわけではなかったです。その時はとてももどかしかったですね。
でも、研修が終わったあと一気にやりたい思いを爆発させて「僕は新聞のエースになる」って大口叩いていました(笑)。
N/S高新聞ではどういうことをしてきましたか?
そうですね…かなりやってきたのでうろ覚えなものもありますが…
編集者の方を呼んだトークセッションのイベントレポートや、学校の囲碁イベントへの取材、動画制作コースを設立、東大新聞編集長への取材、新聞公式マスコット募集PJの企画運営、筑波大学の教授に取材、NEDで新聞について登壇するなど、これらの他にも数々の記事や企画に携わりました!
多い時は一日5時間くらい新聞に費やす日々もありました(笑)。
特に、東大新聞編集長への取材は思い出に残っていますね。
他の委員達との雑談で生まれた企画で、チーム全員で「やりたい」という思いを一緒に作っていく楽しさを学べた企画だったので、今でも自分の原動力になっています
課外活動への思いや考え
N/S高新聞実行委員以外ではどんな課外活動をされましたか?
学校のプログラムだと、UI都市調査PJ、eスポーツ飯プロジェクトを主に、体験学習実行委員・ナレッジベース実行委員・Student Learning Lab・その他多くのトークセッションやワークショップなどをやってきました。
学外のプログラムでは、興味分野である教育とキャリア教育をメインに、その分野の団体が主催するイベントやキャンプに参加しました。
課外活動する上で大事にしていることを教えてください!
僕が課外活動を始めたきっかけは将来への不安なんです。課外活動を将来や進路に活かそうと思って続けてきました。
そのため、課外活動に参加する上では、「自分が将来やりたいこと」を意識してきました。
課外活動を通してどんなことを得ましたか?
課外活動を通して特に、「学ぶこと」の面白さと「世界の美しさや広さ」を感じました。これらを感じ学ぶ瞬間がとっても楽しくて、一生続けたいと思い、教育の道を志すことになりました。
Lyraさんにとても合っていたんですね!
そうですね。でも逆に、課外活動と教育に苦しめられたこともあるんです。
僕は課外活動を通して「教育」っていうやりたくてたまならないことを見つけて、思いついたやりたいことを全部実現しようとするのですが、短期間でそれをやろうとしたので、すごい量のタスクを抱えてしまって、ぶっ倒れました(笑)。好きなことをやっていても、それを叶える力がなかったんです。
でもその経験から、僕は自分の限界を知って心と体を労わることをすごく大事にし始めました。一度倒れてしまったからといって、教育をやらないわけじゃないです。好きなことを見つけたからって100%幸せになるわけじゃなく、好きなもの・やりたいことと自分がどうやって関わっていくか、今は手探りの状態です。
興味分野 × 進路
Lyraさんが興味を持っている『教育』という分野はとても幅広いですが、教育のどんな分野に関心があるのですか?
特に関心があるのはキャリア教育と進路指導ですね。
高校の出口である就職や進学のみに焦点を当てて指導する『出口指導』にとっても違和感を覚えたんです。やりたいことをベースに進路を決めたかった僕にとって、出口指導は目的と手段が逆転しているような気がして興味を持ち始めました。
そこから、課外活動を通して日々自分の違和感や興味を言語化していきました。また、進路を考えるには、自分自身の課外活動を通じて探究することが大事だと思い『探求型進路指導』という概念を考えていきました。
自分の興味分野に対してそんなに考えを深めていってるだなんてすごいですね!
では、そんなLyraさんは自分自身の進路をどのように考えていますか?
このインタビューで「教育に興味を持ってる!!」ってたくさん言ってきましたが、実は……経済学部にいこうと思っています(笑)。
僕は大学は手段として捉え、大学で何をするかが大事だと考えています。
3年生の春頃の僕は、筑波大学の教育学部で教育をやるんだと思っていましたが、それは手段でなく目的として大学を捉えていると気づきました。
筑波大学でキャリア教育を学べばキャリア教育に関する何かができるだろうと考えていました。
でもそれは、自分でキャリア教育を変えようとしていたわけではなく、筑波大学に入ればキャリア教育ができるんじゃないかと自分の身を大学に預けっぱなしだったんです。それに気づいた時にもう一度、目的ではなく手段として大学探しや進路を考え直しました。
そして、学問として教育をやりたいのではなく、教育に携わる「活動」や「仕事」がしたいのだと気づきました。その上で、活動や仕事として教育に携わるために最も適切な進路選択が、経済・商業を学べる通信制大学でした。
通信制大学だったら、活動のために時間を多く使えますし、教育を「仕事」として捉え、民間教育で活動をして行く場合に経済や商業の知識は必要不可欠だと思ったからです。また、僕は教育分野で起業したいとも思っているので、その点でも経済や商業を学ぶことが必要だなと思いました。
ー確かに!教育をやりたいだけでなく大学をどう使うかという手段として考えられた結果ですね。
僕が後輩へ伝えたいこと
Lyraさんが3年間を振り返って、N/S高で学んだことを教えてください!
まずは自分の「やりたいことの大切さ」を知ることができたのは大きかったですね。N/S高に来たからこそ、自分のやりたいことを見つけられたし、そのやりたいことのために今の自分と将来の自分に対してちゃんと向き合うことができました。
そして、自分の「心に正直であることの大切さ」を学びました。自分の思うがままやりたいこと好きなことをやることができる生活で、自分の心を豊かにできたと思います。
これらを含めて何よりも「人間性が成長した」と感じました。コミュニケーションや相手を思いやる力、実行力などの何にも変え難いスキルを得て、一人の人間として心がすごく成長したことはN/S高にいて一番良かったことだと思います。
これだけ学ばせてもらえたN/S高にめちゃくちゃ感謝したいですね!
後輩へのメッセージ
難しいなあ……強いていうなら『常に自分の心に素直』であって欲しいです!
N/S高の使い方は色々あります。たくさんのすごい生徒がいます。
そんな中で「何かしなきゃ」と考え込んで焦りを感じてしまったり、「頑張らなきゃ」と自分を追い詰めてしまったりして欲しくなくて、自分がやりたいと思ったことを常に大切にして欲しいです。
自分はこれが好きだからこれをして生きていきたいなって自分が一番心地いい状態でいられるように、N/S高生活のなかでそんな状態をゆっくり探して欲しいなって思いますね。
自分の心に素直であり続けるためには、やっぱり言語化し続ける必要があると思っています。例えば、好きなものがあってもなんでどこが好きなんだろう? と考えるとか、気分が落ち込んでいるなら何でいつから落ち込んでいるんだろう? と考えるとか。自分の心の状態を詳しく観察して、自分の心に素直である状態を、自分で作っていこうとすることで人間性が育つと思います。
そうやって考えるうちに、深く考えすぎて自分を苦しめてしまった時があっても、その時間は無駄じゃないので、後悔しないで欲しいです。どんな遠回りもあなたの道なので自分を責めず、また繰り返し素直になる練習をしてみてください!
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