行動力を育てるには? 〜東大新聞編集長に聞いた行動力の源〜

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取材・文=美田 皐月(みたさつき)(N高6期・オンライン通学コース)、Lyra(りら)(S高1期・ネットコース)
写真=りあお(N高5期・通学コース)

こんにちは。みなさんは、「行動力がある人はすごいなあ。」と思ったことはありますか?
これを書いている私自身もそう思ったことが何回もあります。
しかし、行動力がある人たちというのは具体的に何をしていて、何がすごいのでしょうか?

今回私たちは、東京大学新聞(東大新聞)編集長・金井貴広さんにインタビューしてきました。東大新聞は、企画・執筆などを全て学生が主体となって行っており、その質も高いため主体的な行動のスペシャリスト集団とも言えるでしょう。
本記事は、そんな東大新聞での活動内容や金井さんがこれまでされてきたこと、そして行動力の源についてなど貴重な情報が盛りだくさんとなっています。ぜひ最後までご覧ください!

東大新聞編集長 金井貴広さん 東京大学教養学部文科Ⅲ類の2年生。
高校時代も新聞部で編集長を経験。

※東大新聞
東大新聞とは、現役東大生が執筆・運営する学生メディアで、東大に関するニュースや、東大関係者の方のインタビューを掲載しています。Web上で記事を公開しているだけでなく、新聞や書籍も出版しており、N/S高新聞としては憧れのような団体です!

東大新聞では何をしているの?

ーー金井さんは、東大新聞でどんなことをしていますか?

編集長としては、記事の構成や写真の配置などを考えてくれている編集者たちの取りまとめ、最終確認をしています。またライターとしては、大学での出来事を伝えるニュース記事を書いたり、東大受験の内容に関する記事を執筆したりしています。

ーー東大新聞の活動のやりがいはなんですか?

いろいろな活動があるので1個にしぼって話すのは難しいですが…
東大新聞は紙とオンラインの2つのメディアを運営しているので、それぞれで「どうすれば多くの読者に読んでもらえるか?」ということを考える必要があります。それについて試行錯誤するのがひとつのやりがいですかね。

お話をする金井さん。インタビュー中に東大新聞の記事も見せてくださった。

新聞とオンライン記事だと、目を動かす順番をはじめとしていろいろな部分に差異があります。「記事だから一緒じゃん!」という単純なものではない上に、正解はないものだと思うので、そこを考えるのは非常に難しいことだと思います。
そんな非常に難しい問題に正面から向き合って、「やりがい」と言えるのはとてもかっこいいですね!

高校から新聞づくりをしていた編集長

ーー金井さんは高校時代も新聞部に所属していたそうですが、新聞部に入ろうと思ったきっかけがあれば教えてください

もともと言語が好きだったので、自分の高校の部活で言語に関われる部活を探していました。自分の高校ではそれが新聞部と英語でディベートなどをする部活で、当時はどっちにしようかなと迷いましたね。でもまずは自分がいつも使っている言語に真剣に向き合う経験をしたいと思ったので新聞部への入部を決めました。

お話をする金井さん。東大新聞に入ったきっかけは、高校の新聞部での経験から編集やジャーナリズムなど、新聞を作る営み全体に興味をもったからだとも教えてくださった。

ーー高校の新聞部で、「やってよかったな」と思うことはありますか?

高校創立120周年記念のお祝いのための特集を作ったことがあるんです。特集では普段の倍の記事を書いたり、さまざまな企画を立てて取材をしたりしていました。
しかし、120周年記念の式典を控えた週にとても強力な台風が来た影響で、式典は中止になり、さらには被害を受けた生徒までも出てきてしまう事態になってしまったので、『これはお祝いの特集を刊行をしている場合ではない』と、お祝いのために作った特集の刊行を急遽取り下げ、台風の特集を作ることにしました。

当時の特集。反響も大きかったようで、大手メディアにも取り上げられたそう。

刊行を取り下げるという判断を下した時は本当に心苦しかったのですが、この変更によって被害を受けなかった生徒に被害を受けた生徒や、実際の被災現場について知ってもらうことができました。今思い返せば、その時高校新聞の生徒としてやるべきことを全うできたのかなと思えて、本当にやってよかったなと思います。

どこか寂しげな口調で話されていた金井さん。120周年記念の特集は3〜4ヶ月かけて制作していたそうで、急遽取り下げるとなった時には本当に心苦しかっただろうとお話を聞いていた私も胸がキュッとなりました。
しかしそんな中でも「被害を受けた生徒と被災現場について知ってもらうことが今自分達がやるべきことだ」と台風の記事を作り上げた金井さんは、まさに編集長にふさわしい行動力を持っている方だなと思い、本当に敬服しました。

活動を続けていく上で、大切にしたいこと。

ーー大学での勉強と、東大新聞での活動はどのようにして両立されていますか?

完全には両立できてない部分もありますが……
勉強しよう!と決めた時は東大新聞のことを一切考えず勉強をするようにして、東大新聞の仕事をしよう!と決めた時は東大新聞の仕事をするようにしています。そうやってメリハリをつけて両立しようと頑張っています。

ーー耳が痛いです(笑)。

勉強と課外活動の両立は難しいと感じている学生の方、多いのではないでしょうか。実際、「耳が痛い」と言った私自身もN/S高新聞の活動と勉強の両立はとても難しいと感じています。
そんな中でも金井さんは、決めたことを全うしメリハリをつけていて、またも『まさに編集長にふさわしい行動力を持っている方だな…』と強く思いました。私も見習いたいと思います。

ーー金井さんは、「東大新聞での活動で大切にしたいと思っていること」はありますか?

難しい…と悩んでいる様子の金井さん。

その時々の目の前のことと真剣に向き合って、乗り越えていきたいと思っています。今やっている新聞づくりに対しても、真剣に向き合って、壁だってどんどん乗り越えていきたいと思っていますし、それをずっと楽しみながら続けていきたいと思っています。

中学では生徒会長に、高校・大学では新聞部の編集長に挑戦してきたという金井さん。数々の挑戦と真剣に向き合ってきたからこそ、東大での勉強にも新聞づくりにも真剣に取り組んで、頑張れているのではないかなと思いました。
”若いうちはたくさん挑戦した方がいいよ”とよくいいますが、中高時代にたくさん挑戦をしてここまでの行動力を身につけた金井さんは、私たち高校生にとって理想のロールモデルと言えると思います。
私自身も、常に目の前のことと真剣に向き合ってきた金井さんに刺激を受けて、今よりもっといろんなことに挑戦していこう!と思えました。

笑顔が素敵な金井さん。取材は終始和やかな雰囲気でした!

金井さんは私たちの質問に真摯に向き合い、優しく答えてくださいました。

金井さんは、数多くある東大新聞の活動と勉強を頑張って両立されていたり、高校時代には苦しい思いをしながらも、編集長の使命を全うし台風報道を作りあげたりしていて、すごく行動力のある方なのだなあと思いました。

そして、そんな金井さんの行動力の源は、「目の前のことと真剣に向き合うこと」を大切にされていることにあるのではないかなととても強く感じました。真剣だから、自ずとたくさん行動する。それが行動力につながっていくのではないかなと。
私も金井さんを見習って、今後もN/S高新聞のさまざまな活動に挑戦して真剣に向き合いたいととても強く思いました!

本記事がみなさんの学びの一助・気づきのきっかけになれば幸いです。

最後に、この度の貴重な取材機会を一緒に作ってくださった学園スタッフさんと、
私たちと真摯に向き合ってくださった東大新聞編集長の金井貴広さんに心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

金井さんが編集長を務めている、東大新聞も是非読んでみてくださいね!

東大新聞オンライン – 「東大の知をひらく」 東京大学新聞は、東大の学生により編集されるメディアです「東大の知をひらく」 東京大学新聞は、東大の学生により編集されるメディアですwww.todaishimbun.org

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