マイプロジェクト体験談〜ベーシック・スタンダード・アドバンス生に聞いてみた!〜
取材・文=ゆな(S高1期・通学コース)・ゆなな(N高7期・ネットコース)
みなさんはマイプロジェクト(以下マイプロ)をご存知ですか?
マイプロとは、地域や身の回りの課題、自身の興味関心などをテーマにプロジェクトを立ち上げ、長期的に実践するプログラムです。自ら課題を見つけ、プロジェクトと向き合うことで、社会や人とのつながりを学ぶことができます。(詳しくはこちら)
今回は、そんなマイプロのベーシッククラス・スタンダードクラス・アドバンスクラス(※)に参加したことがある方々にお話を聞きました!
マイプロが気になっている方、マイプロについて知りたい方は、ぜひこの記事を読んでマイプロマスターになりましょう!
※マイプロには3つのクラスがあります。一つめは、やりたいことはあるけれどゴールイメージがなかったり、やりたいことを明確にしたい、見つけたいという人のためのベーシッククラス。二つめのスタンダードクラスは、なんとなくでもやってみたいプロジェクトがあり、プロジェクトのゴールイメージがある人向け。最後は、すでにあるプロジェクトで具体的な活動をしている人向けのアドバンスクラスです。
ベーシッククラス
のん(S高2期・オンライン通学コース)
好きな食べ物:いちご(ステーキよりいちごが好き)
趣味:ゲーム・小説を書く
レポートは早め?〆切が近づいてから?:今年は4月に終わらせたい!
最近ハマっていること:外に出る事
名前の由来:友達と絶対に他と被らないあだ名を30分かけて考えた結果「のん」になった。
活動内容
「世界を面白いで溢れさせる」というテーマで活動しています。現段階でできていることは作品の制作までなんですが、今後は、その創作物を自分で作成したサイトに創作グループのメンバーと投稿して、発信していく予定です。
詳しくはこちら
計画作り
1番最初にしたのは、具体的な計画を練ることだったと思いますね。元々、小さい頃からの夢で小説を書いてどこかに投稿したいなっていう気持ちがあったのですが、具体的にどこでどう投稿していくかみたいなプランを最初に立てましたね。最終的には自分で作ったウェブサイトで投稿していくことに決めました。
ウェブサイトの制作
プランを立てた後は、小説を書きつつ、ウェブサイトの制作をしていきました。実は、ウェブサイトに関しては知識ゼロで始めたんです。しかも、ウェブサイトの制作と言ってもAdobeとかそういうのではなくて、HTMLとかCSSという言語のコードをゼロから作ることにしたので、本当に何も知らない状態からウェブサイトを作る一番難しいところを多分選んじゃいましたね(笑)
今も、勉強という勉強はせずに、分からないところがでてきたらGoogleとかで検索しながら、自分でやってるって感じです。N予備校の動画をみたりとか、本を買ったりだとかそういう感じではないですね。
メンバーをどうするか
実は、元々は中学校から仲が良かった創作活動をしているメンバーとやろうという話だったんですけど、全員辞めて、人がいなくなっちゃって。そこで、メンバーを集めるところからやることに変えて、メンバー募集をslackで行いました。それからは、無事メンバーが集まってくれたので、 顔合わせミーティングという感じで、これからの方針について話したりしてきました。創作グループに入ってくれたメンバー1人ずつと仲を深めたいなと思っているので、これからは1対1でのミーティングもしていこうかなと考えています。
応募した理由
マイプロに応募した理由は、
自分は、Slackの #学園からのお知らせ を普段全く見ないんですけど、なんとなく見たタイミングでちょうど「マイプロジェクトのお知らせ」が流れていたんです。ぱっと見た時に「なんか面白そうじゃね!」と思い、そのままノリと勢いで説明会に応募しました。説明会で自分の思うマイプロと実際のマイプロとのギャップを確認しようと思って聞いてたんですけど、 まさかのギャップが0だった為、もうこれは応募するしかないなと思い、またノリと勢いで選考に応募した感じですね。
活動頻度
自分の場合はほぼ毎日(小説の執筆、グループの運営、Webサイトの制作、SNSの準備等)ですね。
小説を執筆しないとそもそも発信できないので、小説を執筆し続ける必要があります。毎朝6時から9時の間に朝活を個人でやっていて、そのタイミングで小説を書いているので、ほぼ毎日活動しています。
その小説の執筆を除いたら、1週間に一回くらいですかね。マイプロでこれからどうするのか計画を立てたり、宣伝のための外部申請をとったり、宣伝する文章を考えたりだとかは大体週に1回くらいです。
成長した部分
一番成長したのはコミニュケーション能力だと思っています。
というのも、授業でグループワークが毎回あるのですが、そこで絶対、全員にプロジェクトに対してのフィードバックをしないといけなくて、集中せずにちょっとでも他のことをしていたら、フィードバックができないんです。みんなフィードバックをしているのに、自分だけできない状況になると、それは大変じゃないですか。
なので、意地でも集中して話を聞かなくてはならなくなり、人と話すのに慣れて、そのままコミュニケーション能力も上がったという感じですね。
あとは、実際にプロジェクトを実践するとなると、計画の具体性は絶対に必要です。その点では、計画を立てる時の抽象度が下がって具体性が上がったなと感じますね。
まとめ
自分はマイプロの授業の雰囲気がとても良かったなっていうのがあって、「授業を楽しむことが一番大事だよね!」みたいな暖かい雰囲気で、失敗を恐れずに挑戦できたというのがすごい良かったなって思っています。
あとは、他のマイプロ生のプロジェクトを聞いていると、モチベーションも高くなるし、何回も聞いているとその人が1人でやっているプロジェクトなんだけれど自分も参加している、みんなでいろんなプロジェクトをやっている、みたいな気持ちになれて、自分のプロジェクトも頑張らなきゃなと思えました。
自分は授業の雰囲気とか諸々全部含めて、マイプロ自体がすごく好きで、結構人にいうの恥ずかしいんですけど、学校で「ミスターマイプロジェクト」と呼ばれたいという夢が自分の中にあって……。
ミスターマイプロジェクトになる為には、まずはマイプロジェクトで一番上のアドバンスにならなきゃダメだよなと思っているので、最終的にはアドバンスまでいきたいと思っています!!!
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スタンダードクラス
ゆな(S高1期・通学コース)
好きな食べ物:お寿司
好きなネタ:いくら
趣味:ピアノ
好きな作曲家:ドビュッシー
レポートは早め?〆切が近づいてから?:去年はギリギリ、今年は早めに終わらせたい!
最近ハマっていること:ディズニー
ディズニーの好きな映画:ズートピア
活動内容
環境問題を広める活動をしていました。具体的にはアンケートの実施と、イベントの開催をしました。
私は、お母さんが環境問題に興味があった影響で環境活動家の方の講演会などに普段から行くことがありました。そのため、環境問題への危機感を普段から感じていて、マイプロに応募する際、環境問題を解決するために動くプロジェクトを立ち上げようと決めました。
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MY PROJECT Fes. in Summer 2021(サマフェス)
探究活動やマイプロを進めている高校生が対話を通じてヒントが得られる場である、サマフェスに参加しました。
参加した頃はまだプロジェクト内容がふんわりしてる段階でしたが、自分なりにプロジェクトについてのプレゼンをしました。そこからいただいたアドバイスや、私と同様に参加間もない方から何年もマイプロに参加しているベテランの方までの様々な発表は、すごく参考になりました。
アンケートの実施
Googleフォームで環境問題についてのアンケートを作り、実施しました。
アンケートを実施した理由は、今後の活動をする上で、世間一般の環境問題への認識を知っていた方が進めやすいと思ったからです。「環境問題についてどういう風に思っているのか」や「一番解決されるべき問題はどのような問題か」などの項目をまとめたアンケートで、マイプロのチャンネルや宣伝しても良いチャンネルに投稿し、32人の方が回答に協力してくれました。実際、結果をみると予想していたのと違う結果がでたので、実施して良かったなと思いました。
イベントの開催
マイプロのメンバー中でイベントをやりたい人が集まって実践する、マイプロ文化祭というものに参加し、オンラインで環境問題についてのイベントを開催しました。
イベントでは、最初に環境問題全般についての3択クイズをしました。今、こんなにも被害があるということを、暗くなりすぎないよう、楽しんで聞いてもらえるようにクイズ形式にしました。
その後は、私が地球温暖化について話をして、地球温暖化を止めるために自分たちにもできる簡単なことを伝えました。簡単なことの方が取り組みやすいし、意外とみんなやっていないのではと思ったので、今からでもできそうなことを伝えることにしました。
そして、質疑応答をし、ブレイクアウトルームに分かれてチームごとにこれからどういうことが自分たちにできそうかをみんなで話し合うワークを行いました。
最後に感想を共有してイベントは終了しました。
私が話すのがメインというより参加型のイベントにし、みんなにより一層楽しんでもらえるよう、聞いて終了するのではなく行動に移してもらえるようにしました。その甲斐あって、みんなに環境問題について興味を持ってもらいやすくなったのではと思います。
応募した理由
入学してから割とすぐの頃、実行委員や部活は最初にやるにはハードルが高いように見えたので、「なにか私にも挑戦できそうなことはないかな〜」と探していたときにマイプロを見つけました。他校ではなかなかできないような活動にたくさん参加したいと思ってN高に入学したので、いろいろなことに積極的に挑戦しようと説明会に参加し、中学校の時とは全く違う自由で楽しそうな雰囲気がすごい良いなと思って応募しました!
活動頻度
2、3日に1回は活動していたかなと思います。
最初の頃は、私が環境問題について詳しくないとこの活動を始められないなと思っていたので環境問題のニュースを見てみたりなどの勉強をしていました。それと同時に、週に1回のグループMTGに参加して、今週やったことや来週の目標を立てていました。
成長した部分
N高に入学してすぐマイプロに入ったので、Googleスライドの作り方やzoomの使い方などを知りませんでしたが、そういう基本的な知識をマイプロで教えてもらいました。
また、毎週グループ内でちょっとした発表をしていたので、話す力が成長したかなと思います。
あとはプレゼンですね。自分がプレゼンする機会があったというのもそうですが、他の人の発表を聞ける機会が多いので、先輩やプレゼンに慣れている人やマイプロ熟練者の人達の上手なプレゼンを沢山聞けたからプレゼンが上手くなったと思います。
他にも計画を立てて実行するという力など色々なことを身につけられました。
まとめ
今思い返してみても、すごく良い経験になったと思っています。
pc関係の知識からプレゼン力まで、マイプロが終わってからも、マイプロ以外でも役に立つ知識を沢山教えてもらえました。
また、この高校は違うコースの生徒さんとは関わる機会がそこまで多くないのですが、マイプロではそれらが関係ないため、コースの壁を越えた友達を作れたり、そこから影響を受けて他の活動に参加してみることにも繋がりました。
個人的にはマイプロの暖かい雰囲気が好きで、うまくプロジェクトが進まない時なども優しくサポートしてくれるスタッフさんがいたからここまで進められたと思っています。
進めることもはっきりしていますし、サポートがしっかりあるので、やってみたいことがある方や、何か学内の活動に参加してみたい方にはとてもおすすめしたいプロジェクトです!
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アドバンスクラス
つき(N高6期・ネットコース)
好きな食べ物:辛いものと甘いもの
焼肉は塩派?タレ派?:タレ派
最近ハマっていること:文字を書くこと、YouTubeで上手いプレゼンをしている人の動画を見ること
レポートは早め?〆切が近づいてから?:早め
2023年の磁石祭実行委員長をやっていた。
活動内容
チームメンバーと2人で、日韓関係についての正しい情報を日本人と韓国人に発信してきました。その方法として、SNSや、slack、イベント開催などを行いました。
「このまま日韓関係が自然によくなることってあんまりないのでは?」という考えは2人共通して持っていました。
詳しくはこちら
日韓関係のプロジェクトにしようと思った理由
私のお父さんは韓国人なのですが、中学の時、同じクラスに偏見で韓国のことを嫌っている子がいて、クラスの中でもそういう話で盛り上がっていることがあった時に、聞いている限りその子自身が韓国のことを嫌なのではなく、親が韓国を嫌うから嫌っているんだろうなと感じていたのを思い出しました。自分としてはその経験が結構嫌だったんです。なので親の世代の感覚に引きずられずに、若い人にはその経験から日韓関係に対する偏見が浸透している社会に課題意識を持って、自分自身で考えて欲しいと思ってこのプロジェクトを始めました。
アンケート
SNSを使い自分たちで作ったアンケートをとりました。韓国に対してみんながどういう偏見を持っているのかを調べて、プロジェクトを進める上で参考にしてきました。
一日一韓国
Twitterで一日一韓国という、韓国にまつわる文化的な面と政治的な面での情報を、一日一個発信しました。
マイプロ文化祭
マイプロ文化祭では、約90分間ずっとスライドを共有しながら日韓関係について対話をしていました。ワークショップのトークセッションみたいな感じです。
まず、韓国の文化・食・政治についてを話し合い、その後、日本だけで見るとどうなのかを考えて「割と日本と韓国って文化的な面では似ていたりするよね」とか、「日本の物が韓国に行っていたり、韓国の物が日本で流行っていたりするよね」という話をしました。
国別で考えたので、次は日本と韓国の関係について深く考えてみて、類似点と相違点をあげながら話しました。
政治の部分などは話が深く重い雰囲気なので結構硬くはなってしまったのですが、だからこそ雰囲気はゆるくいこうねということを仲間の子と話し合っていたので、そのことを意識して話しました。
マイプロ文化祭には、私達よりも政治的なことに興味関心があるんだろうなという生徒さんが何人か来てくれていて、思っていた以上に濃い会話ができたことを覚えています。「え、あっそんなことも知ってるのね……!」みたいな。最初に用意していた会話以上のものができて、大変でしたがすごく楽しかったです。
微力だけど無力じゃない
私たちは活動する中で「微力だけど無力じゃない」という言葉をとても大事にしており、毎回スライドの最後に入れていました。
実は、正直マイプロという場が高校になかったら個人でプロジェクトをしようとは思わないくらい、自分だけ活動して何かが変わるとは思えない人間でした。しかし、マイプロの活動をしていく中で、周りが変わっていくことを実感して、微力かもしれないけれど絶対に全く影響を与えられてないわけではないということを「微力だけど無力じゃない」という言葉にして毎回伝えていました。
応募した理由
N高に入学して、初めてSlackでDMを送ったのがこがわちゃん(一緒に活動していた方)で。初めて関わったNS校生みたいな。そしたらそこで、こがわちゃんから「一緒にマイプロやらない?」と誘われて、正直、入学してすぐだったこともあってN高の活動をあまりわかっておらず、そういう活動があるということすら知らなかったのですが、メールなどを見てみて、せっかくだからやってみようかなって、本当に単純な気持ちで応募をしました。
活動頻度
月によって変わったのですが、4月の後半にこがわちゃんと出会って、5月の後半から6月あたりは2日に1回は話し合っていました。ほんとに6月はすごい進めたの覚えていて、そのおかげで、ちょっと後半のしんどい時期も、周りと比べて遅れたりせずになんとかなった感じです。他の方を見ていると、最初はちょっと遅れてて、途中からすごく巻き上げている感じがしていたんですけど、私たちはそれと逆で、最初の6月とかはそこまでレポート以外にやることもなかったので、やれる時にやっとこうの精神で、6月にめっちゃ活動していました。だから、割と10月以降の活動頻度は週2くらいだったのを覚えてますね。お互い他のことを頑張ったりしてたからそんな感じです。
成長した部分
入学してすぐ、本当に何も考えずに飛び込んだのですが、それによってスライドを作る力だったり、基本的なパソコンの操作などが、マイプロのおかげで、自然と身についていったかなって思います。やらなきゃいけなかったから。
または、マイプロがきっかけで他の学内活動への意欲も湧きました。個人的にはsnsを使うことになった時にマーケティングやプロジェクトマネジメントの勉強をしたり、韓国語をもうちょっと鍛えようと思ってやってみたりしました。
あとプレゼン能力。プレゼン能力は多分みんな成長するよね。
まとめ
実は私、個人で同じプロジェクトをできるかと言われたら、自分だけで頑張れる自信はないんです。スタッフさんたちなどのサポートがあるから続けられそうだと思って参加しました。自分の力でプロジェクトを行う場を学園側が用意してくれているのは、本当に素晴らしいことだなと思います。
今、実行委員には結構空気的にも自信がある人ばっかりが入るようになってしまっている気がして……。でも、マイプロは本当に基礎的なところからサポートして下さるので、実行委員をやったことない人とか、自分にはやれる自信ないな、あんまり興味あることないなっていう人でも、活動期間が終わる頃には、絶対に成長できていると思います。だから、成長したいなって人は絶対に入る価値があると思うし、こういう場をぜひぜひみんなにも活用してほしいなとアドバンスクラス経験者として思っています。
あとは、高校生のうちにマイプロをやったという1つの経験になります。私もそうだったのですが、何もやらなかった高校生活から変われると思うので、こういった活動的なことをやったことがない人にすごくオススメしたいプロジェクトだと思います。
月ごとにやっていくカリキュラムもすごくしっかりしているので、初めてこういうことをやりますっていう人にはまず、マイプロを私は勧めます。高校1年生の子たちにもおすすめしたいです!
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終わりに
いかがでしたか?
みなさんに、少しでもマイプロジェクトの魅力が伝われば嬉しいです。
マイプロに興味を持ったら、ぜひマイプロの説明会に参加してみてくださいね!
その一歩であなたの世界が変わるかも知れません。
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