N/S高新聞のスタッフにインタビュー!【前編】〜自主性の高いコミュニティーができたわけ〜
取材=きほちゃ(N高7期・通学コース)、たみふぁ(N高7期・通学コース)
文=たみふぁ(N高7期・通学コース)
突然ですが、皆さんはN/S高新聞についてどのくらい知っていますか?
N/S高新聞は、N中等部・N/S高の生徒が運営している情報発信メディアです。
2022年2月からN/S高新聞が始動し、あっという間に1年と半年が経とうとしています。これまでの間に、N/S高新聞では生徒たちがさまざまな場所に取材に行き、多彩な記事が配信されました。この記事では、その活動をサポートしてきてくださってきたメインのスタッフの皆さんにインタビューしています!ここでしか聞けないN/S高新聞の運営秘話、スタッフからの思いなどがたくさん詰まった記事となりました。「N/S高新聞実行委員会ってどんなところなんだろう?」と思っている方や、N/S高新聞実行委員になりたい方・現役の実行委員の方にもぜひ読んで欲しいです!
*記事の中に、1期生・2期生・3期生という言葉が出てきます。1期生は実行委員が始まった時に入った生徒のことで、2期生は2022年6月に、3期生は2023年1月に加入した生徒のことを指します。
お話を伺ったスタッフ
とのさん
N/S高新聞をメインで担当してくれているスタッフさん。
早口言葉「てんやわんや」を言えないところがかわいいです。
薫さん
フリーランスで活動している編集者さん。
N/S高新聞では、主に企画や記事執筆・校正のサポートをしてくださっています!
よしさん
N/S高新聞のTA(※)さん。(2023年3月で卒業。)
東大新聞の元編集長です!
※TA N/S高新聞実行委員会の場合は、実行委員の運営や生徒の活動をサポートしてくれるスタッフのこと。
N/S高新聞の担当になった時の気持ち
最初に、スタッフの皆さんがN/S高新聞の担当になった時の気持ちを教えていただきたいです!
私は悪い方に「まじか〜」って思いました(笑)。もともと文章を書くことが苦手だったので、「うわ〜」って。でも苦手なことだからこそ、新しい学びがあるといいなと思っていました。
私は会社を辞めてフリーランスになって、1年目の時に声をかけていただいたので、仕事として新しいことができるのが嬉しかったです。それと自分がやってきた出版・編集という分野で、次の世代に教えていけることがすごく嬉しいし、ワクワクしていました。
僕は大学の学生新聞でやっていた編集長の仕事が終わって時間が空いていたので、そこでちょうど自分に経験がある学校のメディアを運営するっていう仕事ができるのはいいなと思いました。
「自主性の高いコミュニティー」ができた理由
1期生が入った時のN/S高新聞は大人の皆さんから見てどうでしたか?
当時って、「きちんと教えよう」みたいな気持ちが強くて、研修の設計をピシッとやっていた気がします。
がっつりやってましたね。例えば研修や全体会を開催しようと思った時、今だったらいきなりスライド作っちゃうし、なんなら生徒にやってもらったりしますけど、その前段階の資料とかも作ってましたね。
上から目線ですけど、私は1期生の時から、「想像したよりずっと生徒の出すアウトプットのレベルが高い」って思っていました。2期生くらいからは、「あ、もう生徒にいろいろ任せよう」っていう感じだったなって思います。
1期生を入れる前から「ゆくゆくは生徒が主体的にやっていく形がいいよね」みたいな話はしていて、でもそれが想像以上に早くやってきた感じですよね。1年2年単位じゃなくもっと早い段階でそういう状態が実現したのは、生徒たちが頑張ってくれた結果かなと思います。
この1年半、N/S高新聞の活動を支える中で大変だったことはなんですか?
なんだろう?
いや〜、私は楽しかったなって思いますね。でもやっぱりいちばん大変なのは、1ヶ月後何が起きてるかわからないことですね。1ヶ月後にリアル取材をやりたいとか、1ヶ月後にサイト作りたいとか、そういう大きなものが出てきた時に、そのやる気をみんなにずっと持ってもらいながらそれを達成してもらうのが大変だなと。1ヶ月後、私宿泊の引率2本あるけどこれできるかな〜みたいな。(笑)
普段持っている業務と、突発的に出てくるみんなの面白そうなやつがあって、私が面白そうと思って乗っちゃうので、自分の首を自分でしめてるだけなんですけど。(笑)その見通しのたたなさみたいなのは、毎回ドキドキします。でもそれが楽しい。
うちは常に人が余っているわけではないので、生徒がやりたいと言っていることに対して全部叶えられるわけじゃないっていうもどかしさはありますよね。
もっと人がいたらできてただろうっていうことはありますか?
そうだね〜。例えば、もうちょっと生徒1人1人にちゃんと目を配るとかかな。スタッフサイドとしては、生徒の自主性に任せるとは言ってるけど、人が足りないことの言い訳の側面もあるかなと思うんだよね。結果的にめっちゃ自主性が高いコミュニティーになってくれたけど、それを目的としてそうしてたわけではないかなって。だから、もうちょっとやれたかなっていう後悔は、特に最初の方とかはあるかもしれないかな。
では、もしスタッフさんの人数がもう少しいたら、今みたいに生徒主体で動けるコミュニティーになってたと思いますか?
あ〜。まあ、それは難しかったのかな。鋭いね。(笑)最初の頃って、各グループ(※)に担当のスタッフがいたからね。
※N/S高新聞では、基本的に1人で記事を企画・執筆する形が取られていますが、グループが存在し、週に1回ほどミーティングを行って進捗状況などを共有しています。
取材も全部同行してたしね。
希望はとるけど、こっちが敷いたレールに乗って、「この取材はあなたにしてもらいます」みたいな感じで。ミーティングにスタッフが入る良さもあるけど、結果的には今の体制だからこそ、自主性が高い空間ができたところもあるのかなっていう気がするよね。
多分、私がそういうのが好きなんですよね。自分が何かやりたいというよりは、何かやりたい人を応援するのが好きで。みんなが「やりたい」って言ってくれるのが自分にとってすごく楽だから、放置って感じなのかもしれない。(笑)
そういう意味では、とのさんの判断に対してスタッフ側としてもびっくりすることが結構ありました。「あ、とのさんそれもやっていいって言うんだ」みたいなのが結構あったなと思います(笑)。例えば、新聞って言いながら動画班を作るとか、「EdTechZine」(※)で書かせてもらった記事の報酬を、プロと同じ正規料金でいただいて、生徒に入るように手配するとか。そこまでやるかっていうくらい、全部「OK!」って言って土台を整えている感じがしますね。
※EdTechZine(エドテックジン) 翔泳社が運営する、教育ICTの専門メディア。以前にN/S高新聞実行委員が、N/S高新聞の立ち上げ秘話についての記事を掲載しています。
記事はこちらから!https://edtechzine.jp/article/detail/8236
EdTechZine https://edtechzine.jp/
みんながいたからです。本当に。
スタッフから見た1期生と2期生の違い
余談なんですけど、1期生の時は日本語に対する関心が高い子が多かった印象があります。なので、文法的なマニュアルも作りました。今はそれほど使われなくなってしまったけど。
生徒の関心も1期生と2期生じゃ違いますよね。1期生は文章が好きとか言葉が好きっていう子が多かったけど、2期生は何かすることが好きとか現地に赴くことが好きっていう子が多くて。結構カラーの違いはありますけど、どちらも必要な要素だと思います。
生徒が切り拓いてくれた感じがすごくあるんですよね。最初は私たちが見せられるものが文章だけしかなかったから、文章が好きな子が集まってくれたんだろうなって思います。その後だんだんいろんなことをやってくれるようになって、「文章もできるし、これもできるよ!」ってみんながやってくれたおかげで言えるようになったから、どんどん活動の幅が広がっていったなって思います。
このインタビューは後編に続きます!後編もお楽しみに!
追記:後編が公開されました!ぜひこちらもあわせてお読みください!
コメント