歴史の始まり!?美術部初のイベント「美術展」を大特集!

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文・取材=石田(N高6期・ネットコース)

N高の特徴の一つでもあるネット部活。その中でも部員数約2,700名(2023年10月現在)を誇る最大級の部活、N/S美術部にて、先日、初のオンライン「美術展」が開催されました。

「美術展」とは、ギャラリスト3Dというサービス( https://gallerist3d.com/ )を用いた初の美術部主催のオンライン展示会で、2023年11月18日から11月24日までの約一週間の期間中であれば、24時間何度でもバーチャルギャラリーの空間で美術部員の作品が堪能できるというものです。

本記事では記念すべき初の「美術展」がどのようなものだったのか、筆者目線でのレポートと、取材に協力してくださった美術部顧問や部員の方のお話を通して紹介していきます。

目次

ここが凄い! 美術展

今回、N/S美術部として初のイベントで、完全オンラインイベントであるこちらの美術展。まずは筆者が美術展に訪れて「ここが凄い!」と感じた点を3つ紹介します。

デジタル美術館!? 

公開されたURLをクリックすることでメインメニューが表示されます。ENTERを押し入場すると……

目の前にずらりと作品が! 

方向キーでの移動やマウスでの視点操作を自分で行うことにより、ただ作品を見るよりイベントに参加しているかのような臨場感のあるものとなっています。

自分で操作できるため、

近くで作品を見てみたり……

お気に入りの画角を探してみたり! 様々な方法で楽しむことができます。また、展示される空間も丁寧に作り込まれているので、会場を見ることも楽しく感じられました。

展示マップと作品数はこの通りで、3エリアで合計62点の作品を見ることができました。

3Dでアートが見られる!? 

気になった作品はクリックすることでその基本情報を見ることができます。更に、拡大縮小といったデジタルならではの特徴も存分に発揮できる作りとなっていました。

右端にある3Dボタン。こちらを押すと…….!

なんと! イラストが3Dで表示されます!

3Dでの表示により、好きな角度から見ることができます。

近い未来では立体物の展示も可能になるかもしれないと思うと、今後のデジタル展示会の展開から目が離せません。

多様な閲覧方法

実は、入ってENTERを押すとすぐに表示されるのはこの画面なんです。

今まで見ていたのは「自分で操作 自由に歩く」の部分ですが、他にも2つのモードがあります。

「自動再生ギャラリー」では、このようにギャラリー全体を眺める様子が映し出されます!

まるで実際の美術館の紹介映像のようです。

「自動再生で作品を見る」ではこのように一定の画角からカメラが引いていきます。

また、美術展のメニューから作品一覧を見ることもできます。

パンフレットみたいでワクワクしますね!

別ページでポートフォリオが作成されており、こちらでも今回展示された全ての作品を一度に閲覧することができます。

このように、一つの作品をデータで共有することによって様々な展示方法ができるのも、デジタルならではの特徴だと今回の美術展を通して感じました。

美術部員と美術部顧問に聞いてみた!

ここからは作品を掲示した美術部員5名と、美術部顧問である神内さんにお話をしていただき、美術展に関する印象や、展示イラスト・注目ポイントについて、関わった方の目線から紹介していきます。

お話を聞かせてくださった美術部員の方々

するめいかさん(N高8期生)展示作品「大丈夫、怖くないよ。」


kakaoさん(N高8期生)「秋の景色」


黛ゆい(N高6期生)「運命の出逢いは突然に」


めぐ(S高1期生)「君が私を見つけた日」(国際コミック・マンガスクールコンテスト2023入賞作品)


持田日菜さん(S高1期生)「接敵」

ーー初めて美術展が開催されるという話を聞いたとき、どう思いましたか?

するめいか:「とてもおもしろそう!」と思いました。

kakao:​​今まで自分の描いた作品を他の人に見てもらう機会がほとんどなかったので、この機会に作品を提出したいと思いました。また、普段同年代の人の作品を見る機会が少ないので、どのような作品が展示されるのかにも興味がありました。

黛ゆい:また変わったことするんだなこの学校は……と思いました。笑

めぐ:「オンライン上で美術鑑賞できるなんて楽しそうだな!」と思いました。と同時に「どうやってやるんだろう?」という気持ちもありました。

持田日菜(以下:持田):​​オンライン空間での美術展自体が行われていたのは聞いたことがありますが、自分の所属する高校で行われると聞いた時は、ありそうで無かったという印象です。

ーー展示に参加された理由を教えてください。

するめいか:なんとなく、参加してみようかなぁと思い参加しました。これといった理由はなく、.そのときのノリです。笑

kakao:​​今回提出した作品は美術展のお知らせがくる前に描き終えていたのですが、他の人に見てもらう機会がないためもったいなく感じていました。この美術展なら僕でも出展できるのではないかと感じ、参加しました。

黛ゆい:ちょっとズルっぽくはなるんですが、自分が美術部生徒運営(※1)で内容を一足先に教えてもらっていたのが大きかったです。自分は気持ちがすごく乗らないと描けないので、猶予があるなと……。

めぐ:私は漫画を展示させていただいたのですが、展示前すでにその漫画をメンター(※2)に知ってもらえていました。そのメンターから美術展のお話を受けて、面白そうだったので参加しました。

※1 美術部生徒運営…美術部のHRやイベントの運営など職員のサポートをする生徒主体の活動。
※2 メンター…生徒の学びや進路実現に向けたサポートをする教育スタッフ。

持田:絵はよく描いていましたが、個人的な活動に留め美術部にも参加していませんでした。しかしあと数ヶ月で卒業のため、できるだけ様々な経験をしておきたいと思い、今回は少し勇気を出し参加してみました。

ーー開催された美術展の印象についてお聞きしたいです。

するめいか:「最新!!」って感じでめちゃくちゃ感動しました!

kakao:​​色々な方の作品を見ることができ、それぞれに特徴があってとても面白かったです。さまざまなコンセプトの作品があり刺激を受けました。

黛ゆい:すごくおしゃれで本物の美術館っぽいと感じました! 臨場感があってオンライン展示の新たな可能性を見ました。

めぐ:入った瞬間から臨場感があり、実際に美術館の中にいるのかと勘違いしそうになりました。並べられている作品が十人十色で見ていて飽きませんでした!

持田:N/S高らしいというか、生徒が最新のツールやカルチャーに触れているからか、やはり作業環境がデジタルの方が多いなと感じました。かくいう私も作業環境はデジタルのため、他の方がどのようなブラシを使ったのか想像して見ていました。

ーー出展された自分の作品をみてどう感じましたか?

するめいか:今回のように自分の作品を出展するということが初めてだったので少し不安もありましたが、自分の作品が飾られているのを見たときとても嬉しくて家族全員に自慢しましたw

kakao:他の人と画風がかなり異なっていたので、少し目立っていたようにも感じたのですが、実際に展示されているところを見るととても興奮しました。

黛ゆい:入り口すぐ横や最初に作品を置いて貰えたので嬉しかったと同時に少し気恥ずかしかったですね。

めぐ:「わ、本当に展示されてる……!」と思いました! このような展示に参加させていただいたのは初めてだったので、かなり大きな感動を味わいました。

持田:これがリアルの空間で、私もそこにいれば見てくださった人のことを認識できるのですが、今回はそうではないので不思議な感覚です。

ーー展示された他の人の作品を見てどう感じましたか?

するめいか:他の方々の作品もとてもすごいものばかりでめちゃくちゃ感動しました!

kakao:今回僕が見た作品の多くがデジタルで描かれたものでした。それぞれの作品に特徴があり、感銘を受けました。僕はデジタルで絵を描いたことがほとんどなかったのですが、今回の美術展で他の人の作品を見て挑戦してみようと思いました。

黛ゆい:みなさん個性豊かでとても眼福でした! 個人的に神絵師の横に自分のイラストを置かれるのは酷だよ……なんて思ってもいましたね。

めぐ:みんな上手だなと思いました! 色使いが綺麗な方が多く、美術展全体が華やかで見ていて楽しい気持ちになりました。

持田:「ここを表現したいんだ」というパワーがすごかったです。皆さん、公に発表して誰かに見てほしいという心意義で提出していると思うので、その覚悟も感じながら鑑賞していました。

ーーその他、この場でお伝えしたいことがあればお願いします。

するめいか:これからもいっぱいイラスト描くぞーーーーー!!!!

黛ゆい:美術展楽しんでいただけたでしょうか? 出展者も閲覧者もすごく楽しめるものになっていたと思います! これを見てる貴方へ、もっと色んなイラストを見られる美術部に入ってみませんか?

めぐ:漫画に興味はあるけれど描きあげる自信がないという方がもしいらっしゃったら、思い切って漫画系のコンテストに応募してみてほしいです。私も今回コンテストに出すと決めて初めて描きあげることができました。笑 とても楽しかったし、良い経験ときっかけになりました!

※3 「秋の芸術」黄金比入り

美術部顧問へインタビュー!

神内さん(美術部顧問)

ーー美術展の概要を教えてください。

美術展は、美術部主催で行う初めての展示会になります。美術部に所属する生徒が、自分たちの活動発表の場として制作した作品を発表する期間限定のイベントです。

ーー開催のきっかけは何ですか?

美術部に投稿される作品数は月1000件ほどあります。

「部員の作品をたくさんの人に見て欲しい」「作品を展示できる機会を創りたい」そんな思いでこの企画が生まれました。

ーー開催にあたり力を入れた点はありますか?

せっかくやるなら多くの人がわくわくする体験ができるような展示場をつくりたくて、最適なサービスを血眼になって探しました。笑 

自分だと中々見つけられず周りの人に相談したら、ギャラリスト3D( https://gallerist3d.com/ ) というサービスがあることを教えてくださって、見た瞬間「これだ!」と思いサービスを申し込みました。

ーー注目してほしい点はどこですか?

バーチャル上で本当の美術館にいるような感覚で見られることです。

ーー神内さんは、開催についてどう感じていますか?

美術部員は本当に素敵な作品を多く生み出しているので、少しでも多くの人に見てもらえてうれしかったです。

ーー美術部内での盛り上がりはどうでしたか?

公開された後「美術展に展示している作品です」と紹介している人がいたり「美術展、感動した!」とコメントが多くあがっていたり、とても盛り上がっていました。

制作のモチベーションに繋がった方も多くいた印象です。

ーー実際に開催されてみてどのような反響がありましたか?

美術部内だけではなく、学園内の様々なところで反響がありました。

「素敵だね!」「すごいね!」と多くの人に声をかけてもらって、美術部担当として誇らしかったです。

ーー来年以降の開催に対する意気込みなどあればお願いします。

美術展は今年が初めてで今後は毎年開催できるようにしたいと思っています。

今はまだわかりませんが「リアル会場でも出来たらな」と思っています。

ーーこの場でお伝えしたいことがあればお願いします。

美術部員の作品や活動は今後X( https://twitter.com/n_club_art )で発信していきます。

ぜひ見てください! 


インタビュー時に、美術部員の5名と顧問の神内さんからも、すごいと感じた点や鑑賞のポイントを聞きました! 

するめいか:とにかく全部がすごかったです!! 

kakao:作品ごとに個性があり、力を入れている部分は作者によって異なっていたので、今後の自分の絵を描く参考になりました。特に光の表現を重視している作品が多く、参考になりました。

黛ゆい:鑑賞のポイントは美術館内に置かれてる置き物ですかね。置き物のおかげでより美術館らしさの演出がされていました!

めぐ:絵を鑑賞するのはもちろんですが、タイトルや説明文を読むのが好きで、作者がこだわった部分を説明されている時はそこに注目してしまいます。

持田:バーチャルギャラリーで自由に移動できる点です。実際の美術館で展示を見てる感覚で、作品を目で追いながら移動することができるのはとても良いなと感じました。

神内さん:もちろん美術部生の作品! なんですが、作品だけではなく作品の説明に想いが詰まっており、読んでいてとても興味深かったです。

「こんな風に考えてこういう作品にしたんだ」とか「こういう想いを込めたんだ」とか作品を見てるだけでは分からない制作者の背景も知ることができて面白かったです。

終わりに

「美術展」にて作品を通して様々なアートの形や作品の個性に触れることができ、実際の美術展を訪れたような体験をすることができました。

しかし、一つの作品でも様々な展示ができたり、時間を気にせず何度でも美術展に訪れることができたりと、オンラインならではの特性を活かすことで美術館の擬似体験だけではなく、オフライン・オンライン両方の魅力を体験することができるようになっています。

今回、筆者は取材という形で美術展と向き合ったためこのような魅力を見つけることができました。美術展やアートとの関わり方は人それぞれで、もし、あなたが美術展に訪れることがあれば、あなたならではの着眼点で美術展やアートの魅力を見つけることができるのではないでしょうか。

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今年度の初開催はすでに終わってしまいましたが、毎年恒例の行事にしたいとのことでしたので、こちらの記事で興味を持った方は是非、来年以降の美術展を見てみてください! Xでの情報発信があるので、外部の方や卒業生も気軽に閲覧できるかと思います。

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