N/S高の生徒会役員にインタビュー!第1期の活動を振り返って
取材・文=たみふぁ(N高7期・通学コース)
昨年10月、突然発表されたN/S高の生徒会の発足。
全国2万人以上の生徒の代表という、おそらく日本で最大規模の生徒会である上に、予算はなんと1000万円ということもあり、その一挙手一投足に注目が集まりました。さまざまな声が上がった中、結成された生徒会の第1期役員の任期が終わりました。
今回私は第1期の生徒会役員であるKABAさんにインタビューしました。生徒会で過ごした約半年間を振り返るとともに、次期生徒会へのメッセージなどもいただきました! 生徒会に興味がある人、今年入学して生徒会についてよくわかっていない人にぜひ読んでもらいたいです。
KABAさん
第1期生徒会の役員で東北地区代表。通学コース仙台キャンパス生で3年生。
生徒会での活動内容
ーー生徒会でKABAさんはどんなことをしていたんですか?
最初は東北地区代表として入ったんですけど、その後意見箱(現生徒会ポスト)の制度ができて、その運用担当として動いていました。意見箱でもらった質問に対する返信を考えていましたね。磁石祭(※)が近づいてきてからは、磁石祭で生徒会が企画したステージ企画「生徒の企画が実現しちゃう⁉️参加型審査会🔥」、ネット企画「N/S高生vsひろゆき ディベート対決」などを担当していました。今は生徒のみなさんから集めた3つの公募企画を担当しています。
※磁石祭 毎年幕張メッセで開催されているニコニコ超会議内で行われる、N/S高・N中等部の文化祭。ネット上での配信もある。
第1期生徒会の活動を振り返って
ーーでは、第1期の生徒会を振り返って良かったところや、もっとよくできたかなというところを教えてほしいです。
まず、第1期としての土台作りは十分にできたのかなとは思っています。ここから改善できるところはあると思うんですけど、この土台があれば今後生徒会は続いていけるんじゃないかなと思います。あとは磁石祭での企画や石黒ヨンペイくん(第1期生徒会役員の1人)が出してくれた「歌舞伎鑑賞ツアー」などの企画を実現させたことは大きいと思っています。反省点としては、第2期生徒会役員選挙の立候補者の公約の中で意見箱に関するものがちらほら見受けられて、もう少し生徒の方に寄り添えるような回答ができたのかなと思いました。
ーー役員会内の雰囲気としてはどうでしたか?
正直、最初の方は役員同士の交流は多くはなかったんですよ。意見箱に来る内容で口調が激しいものがあったりもしたので、みんな結構生徒会の活動に対してストレスを感じることも多かったんです。でも第1期のみんなはそれを乗り越えたからか、よりお互いの結束が強くなって、他のどの実行委員よりも生徒会役員が仲がいい自信があります。ただ、外から見てもらう部分だと、ちょっと真面目っぽさが出てしまったのかなっていうのはあって、より素を出せる状態にできていたら良かったのかなとは思います。
ーーなるほど。生徒会活動をN/S高で経験して良かったと思いますか?
めちゃくちゃ思いますね。職員さんとの連携やお金に関するやりとりなど、他の学校の高校生だったら絶対に経験できないようなことを経験できたと思います。大変なこともあったんですけどそれ以上にやりがいを感じましたし、学べたことも多かったと思います。
次の生徒会へ伝えたいこと
ーー次期生徒会にはどんなことを期待しますか?
第2期の立候補者の公約を見ていて、第1期の生徒会は、役員だけで動いてしまっていたのかなと思いました。役員だけで決めて、アップデートセッション(旧活動報告会)で報告、みたいな感じだったので、より生徒の声を聞ける体制を整えてもらえたらすごくいいんじゃないかなと思います。
ーー関連して、次の生徒会役員や立候補している人にはどんなことを伝えたいですか?
一つは、自分の得意を大事にしてほしいなと思っていて。役員は20人いるので、それぞれ得意分野が分かれていたりするんですよ。オールマイティーじゃなくてもいいんだよってことは伝えたいですね。
それと、あんまり気負わなくてもいいんだよってことを伝えたいです。例えば、第1期の生徒会では生徒会の監査組織を作るっていう案もあったんですけど、結局棄却になりました。そういう息苦しい状態だったり、誰かに見られているっていう意識があると、なかなか活発に議論できなかったり、思っていることを正直に言えなかったりすると思うんです。もちろん、他の生徒に安心感を与えるという意味では監査組織はいいのかもしれないけど、まず第一に役員になった時の自分の心の安全を大切にしてほしいなと思います。
あとは、外部の人と作り上げる企画の大変さとか第1期が決めた制度は全然変えちゃってもいいからね、とかも伝えたいですね。公募企画って信頼関係が築かれていないうちから企画審査とかやることになるんですよ。そうするとお互い言いたいことが言えない部分があったりとかするので、真面目なところ以外のコミュニケーションが重要になってくるのかなとは思います。
ーーたしかに、いきなり生徒会として集められていろいろやらなきゃいけないって、まだ高校生だっていうことも考えると大変なんだろうなって思いました。
いや、第1期のみんなすごいと思いますよ(笑)。僕らって、何もない箱に入れられたみたいな感じだったんですよね。活動の決まりも必要最低限のものしかなく、最初は予算をどう使うかといったフローとかもない状態で。そこからなんとか土台を作り上げて家建てて、って感じだったので、第1期の人はみんなすごいと思います。
終わりに
半年間の手探りの生徒会運営に、生徒会役員の皆さんがそれぞれ全力を尽くしたんだなということが伝わってくるインタビューでした。頑張ってくれた生徒会の皆さんには、感謝の気持ちを伝えたいなと感じました。
この記事を通して、少し生徒会に興味を持っていただけたでしょうか? これからの生徒会の動向も、応援する気持ちを持って見守っていきたいと思います。
コメント