N/S高×NPO法人インビジブル 「UI都市調査プロジェクト」とは? N/S高生調査員が解説!

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文・写真=Hiwa(S高1期・ネットコース)

バレンタインデーがチョコと心を温める時節、皆様いかがお過ごしですか?
想いを込めて準備した人、今年こそは貰いたいとドキドキした人、濃淡はあれど、何かに残るものがあったのではないでしょうか。

今回の記事ではそのにとって重要な要素である”心の健康”(=メンタルヘルス)をテーマにN/S高生が活動してきたUI都市調査プロジェクトや、それを主催しているNPO法人インビジブルのこと、
そして調査結果の発表の場であるMTW(Mindscaps Tokyo Week)について、新聞委員でありユース調査員でもある筆者が、なるべくわかりやすく伝えています!
イベントの案内もしているので、最後までお付き合いくださると嬉しいです。🌼

目次

NPO法人インビジブルとは?

まずはUI都市調査プロジェクトを主催しているNPO法人インビジブル様の説明を公式サイト(https://www.invisible.tokyo/about)から見てみましょう。

インビジブルは、アートを触媒に社会を彫刻し続けるクリエイティブプレイス(Creative Place)です。
「invisible to visible(見えないものを可視化する)」をコンセプトに、アート、文化、クリエイティブの力を用いて、地域再生、都市開発、教育などさまざま領域におけるプロジェクトの企画運営や、アーティストの活動支援、アートプロジェクトの支援や運営人材の育成、それに伴うプロトタイプの研究に取組んでいます。
インビジブルは、人とアートや人と人とが出会う機会をつくる「クリエイティブプレイス」としての役割を担いながら、今の時代に合ったカタチで、アートを日常の中に取り入れ、様々な人とともに豊かな社会を作り上げる挑戦を続けていきます。

かいつまんで言うと、「業界も盛り上げるし、アートを通じて社会貢献もしていくNPO!」ということだと思います! その活動の一環でN/S高に声をかけていただいて、私たちユース調査員が参加するきっかけに。

高校生たちが無理をせず楽しく活動できる環境や機会を作ってくださったり、いつも気にかけてくださる優しい方ばかりで、感謝と尊敬の念を抱かずにはいられません……

UI都市調査プロジェクトとは?

そんなインビジブル様の元でNS高生が関わってきた「※UI都市調査プロジェクト」とは一体?
こちらもまずは公式サイトの説明を見てみましょう(https://www.invisible.tokyo/mindscapestokyo

UI都市調査プロジェクトは、都市におけるメンタルヘルス(Mental Health)のあり方について、アーティストとユースの視点や発想、アプローチから実験的な共同調査に挑むアートプロジェクトです。
上野千蔵(映像作家)、林敬庸(建築家・大工)、yoyo.(料理人)の3名がリード調査員(Lead Investigator)となり、それぞれの「都市とこころ/精神の健康」から発想した3つの調査テーマを10代〜20代のユース調査員と共に探求するプロジェクトを展開しています。
本プロジェクトの要となるのは、活動のプロセスそのものです。都市におけるメンタルヘルスの理解、発見、気づきを各々のプロジェクトに還元することで更なる学びにつなげ、チームオリジナルの対策、思考ツール、行動の切り口といった「提案」というかたちの「作品」を生み出すことでコミュニケーションのきっかけを育みます。また、UI都市調査プロジェクトの活動アーカイブを目的とした調査記録チームを西野正将(美術家)が率い、4名のユース調査員と共に映像記録を制作しています。
ユース調査員が関わるUI都市調査プロジェクトは、多世代間の交流や対話を重視した探求・体験型の学びの機会です。マインドスケープスの特徴でもある、世代という枠にとらわれない各々の経験を最大限に生かしながら、本プロジェクトがこれからを担う世代と共にアートや文化がすべきことを探究し、「こころの健康」を考えるきっかけになることを願っています。

難しいと思った方!安心してください、私もです。👍

まとめると

映像・日本建築・食チームに分かれる

リード調査員というその道のプロと共に、NS高生はユース調査員としてそれぞれの分野とメンタルヘルスの繋がりについて考える

調査して何かしらの形にする。記録撮影チームはそれらを撮影してドキュメンタリーとして公開する

という活動です!

調査といっても堅苦しいものではなくて、テーマに関係する人や場所を訪れて、そこで感じたことから「こうしたらいいんじゃない?」といった話し合いを重ね、皆で作品を作ろう!という楽しい調査です。🙌

※UI Urban Investigation/都市調査

調査概要・結果/コメント

そんなインビジブルの方々やリード調査員の方とともに、それぞれ活動してきたUI都市調査プロジェクト。
それぞれのチームの調査概要と結果、ユース調査員からのコメントをまとめたのでご覧ください!
公式サイト(https://www.invisible.tokyo/mindscapestokyo/ui)も合わせてどうぞ。🍀

映像 × メンタルヘルス

・調査概要

友達に「君ってすごく普通だよね」と言われたらどう感じますか? 
そもそも普通の人ってどんな人? 例えば、迷惑をかけない人は普通の人?
じゃあ人に迷惑をかけない方法は・・・
このような問いかけや疑問を出発点としながら、
心の病とは、普通とは何か、
そして普段「あたり前」のように使っている言葉や考え方を、
一緒に問い直しながら、
調査テーマについて深める映像づくりをしたいと思っています。

調査結果

 ”ふつうの人ってどんな人だろう?”
この問いに対して調査員達はさまざまな対話を重ねていきました。
「本当にふつうの人なんていないんじゃないか?」
「普通じゃない人=異常な人、病気の人、ではなく、個性的で特別な人として、お互いを受け入れあう事はできないだろうか?」
「相手を受け入れる為に何ができるか?」
と、対話を深めながら、以下のルールをつくり
”ふつう” についてのインタビュー映像を撮影をしました。
「お互いに触れ合える距離で、お互いの目を見つめ合い、お互いを思いやる気持ちで撮影する」
ユース調査員はこのルールを元に、
自分の大切な人を二人きりで撮影してきました。
触れ合えるほど近い距離で撮影された映像には、被写体だけでなく、
撮影者であるユース調査員の存在も映し出されています。
10代であるユース調査員が、一人の人を見つめるリアルな眼差しによって、
さまざまな ふつう” が映し出され、
”普通”を形作る社会に対して新たな問いと、気づきを与えてくれます。

・コメント:映像チーム ユース調査員 りんさん

<やってきたこと>
9月に初めて顔を合わせたメンバーで「普通って何?」という
一つの問いに向かって思いのままに話していきました。
カメラをほとんど使ったことがないような状況でしたが、
みんなで協力しながら和気藹々と楽しくプロジェクトが進んでいきました。
11月ごろになり、どんな映像を作ろうかと考えたときに
お互いへの思いやりがある映像にしたいということで、
見つめ合い、手を繋いで、相手に向かってお話をするという作品が
出来上がりました!
<感想>
3分間見つめあって手を繋ぐなんて
普段は絶対にしないようなことをすることで、
相手が何を思って何を感じているのかを
改めてじっくり味わえる素敵な撮影でした!
編集してくれた千蔵さん、
一緒にプロジェクトを進めてきたみんなにも
たくさん感謝しています!!!
初めてのカメラを使った撮影で緊張もありましたが、
思いやり溢れる映像になったので、
足を運んでくださると嬉しいです!

日本建築 x メンタルヘルス

・調査概要

人それぞれ安心して眠れる環境は異なります。
生活習慣や日々のストレスなど眠れない原因はさまざまです。
人々の生活空間をつくり続けてきた大工である僕と一緒に、
意見交換したり、街歩きをしたり、実験的に寝る空間を造作しながら、
心も体も安心して眠ることができる
究極の「寝床=シェルター」を生み出していきたいと思っています!

調査結果

“「究極の寝床」とは何なのか?”を調査すべく、
リード調査員である大工・林と10代のユース調査員は、
実際に東京の街を歩き回り、対話をし、
各自のアイディアから寝床の模型を制作しました。
調査では、老舗の寝具店を訪れ最高の寝心地に出会い、
防災センターで避難所での眠りを体験し、
建築展で家具や空間のデザインを学ぶことも。
さらには、香りを専門とした企業の協力で眠りに最適な香りを探究し
「究極の寝床」を求めてさまざまな切り口で調査を進めてきました。
それらの調査を踏まえ、各々のアイディアを詰め込んだ寝床の模型は
ユース調査員の主導でVR空間としてかたちづくられ、
仮想世界として体験することができます。
ユース調査員のアイディアをもとにした日本建築の寝具や、
調査の過程で得たアイディアをまとめた『究極の寝床論』は、
10代ならではの視点を通して見えてきた
「究極の寝床」の現在地を示しています。

・コメント:日本建築チーム ユース調査員 いとうさん

【どんなことをやってきたか】
日本建築チームでは、身体的・心理的”究極の寝床”を研究してきました。
布団会社へ見学に行って寝具の勉強をさせてもらったり、
建築家の展覧会へ行ったり、様々なことを見に行き、学びました。
そのなかで、チームで1つの”究極の寝床”を作るのではなく、
調査員一人一人が自分だけの”究極”を追求した
寝床を作ることに終着しました。
その集大成として、展示では全員の寝床をVRで360°見られたり、
私たちの選んだ眠りに最適な”香り”を体験できたりします。そして、
各々の”究極の寝床”の持論を論文にした冊子がお持ち帰りいただけます!
【感想】
今回の活動を通して、様々なものを見たり、
色んな人と出会う機会がありました。
吸収したことがたくさんあって、
学校外の自分の世界が広がったように思えました。
そして、自分と向き合う時間も増えたように思えます。
究極の寝床を考える時、自分にとって何を”究極”にしたいのか、
なぜそれを追求していきたいのか、
今まで考えてこなかった自分の求めているものと
向き合うきっかけになりました。
活動日は毎回新しい扉を開けるようで、ずっとワクワクしていました!

食 x メンタルヘルス

・調査概要

こころを扱う場って、あなただったらどんな場所を想像しますか?
調査員 のみなさんとゆっくり話し合いながら、食べることについて考え、
丁寧に生きていくこと、目に見えない「こころ」について一緒に考えます。

調査結果

日本の都市に潜む、こころを扱う場所や時間の欠如。
「みそしる点前(てまえ)」は、
リード調査員である料理人のyoyo.とユース調査員が
調査を通じてつくりあげた、自分の心を整えるための作法です。
調査の過程では、茶室や食べ物をつくる職場の見学に加えて、
美術館を訪れたり、料亭へも足を運んだり、作法に必要な空間や道具、
それらの意味や背景を探るべくさまざまな場所へ出かけました。
さらに「食べること」をめぐって、調査員のみんなでごはんをつくり、
食事をし、片付けをし、時には合宿をして、みそしる点前の実験を重ね、
心を扱うための行為をさまざまな角度で探究してきました。
また、「みそしるチャレンジ」と称し、7日間毎日、
自分の食べたお味噌汁と毎日継続した行為の写真を
SNSに投稿する試みも行いました。
ユース調査員ならではの発想から生まれた作法のひとつひとつは、
失われがちな自分自身と対峙する時間をつくるきっかけを促します。

・コメント:食チーム ユース調査員 ひーさん

やってきたこと!
私たちがお互いのことを全く知らず、初めて集まったときのことです。
今日のお昼ご飯という話題から交流が始まりました。
色んな食べ物がある中で、味噌汁を選んだ私たちは、
具材を選んで、調理し、食すことを一緒に繰り返すうちに、
緊張がほぐれて笑顔で溢れかえるまでになりました。
食チームは、味噌汁のオリジナルの作法や作法用キットを考え、
MTWで来てくださった皆様と一緒にパフォーマンスすることが
作品になっています。
みんなで味噌汁を食べるあの時間が、
食チームのテーマである 「『目に見えない “こころ” を扱える場』だなぁ」
と私たちは感じました。
感想
みんなと輪になってご飯を食べるって何年ぶりかな?
「いただきます」「ごちそうさまでした」は声を合わせて言ってみると
なかなか迫力があり、心が温かくなりました。
作法もみんなで考えて作ったり、
新鮮なことが多くてトラブルもありました。
けれど、トラブルさえも成長に変えて乗り切ってきた皆んなと作り上げた
作品を、是非とも皆様と一緒に味わいたいです!
会えることを楽しみに待ってまーす! 

記録撮影チーム

・活動概要

UI都市調査プロジェクトでは、西野が率いる調査記録チームに参加したユース4名が、各調査チームの記録(映像、写真)を担当しました。

・コメント:記録撮影チーム ユース調査員 ゆなさん

ーやってきたこと
私たち記録撮影チームは、
高校生のメンバー4人とアーティストの西野正将さんとで、
他チームの活動を動画と写真で記録してきました。
一人一人それぞれ別のチームの活動に密着し、
その時そのときの自然な表情を撮ることを心がけて撮影してきました。
今回は、記録してきたものを編集し一つの映像を制作しました!
ー感想
撮影の難しさを感じつつも、回を重ねていくごとに
撮影につかせてもらっていたチームのメンバーとも仲良くなれ、
とても楽しく撮影することができました。
今回の映像は入り口付近で上映しています。
展示を見る前でも見た後でも楽しめるものになっていると思うので、
ぜひ見ていっていただけると嬉しいです!

コメントしてくれた皆さんありがとうございました!
それぞれの想いが伝わってきて、発表がますます楽しみになりますね!!

MTW、そしてY/UFES

そんな4チームの調査結果が発表されるのが…。

MTW(https://www.invisible.tokyo/news/mtw-event)!!

会場はYAU STUDIO (千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル10F https://arturbanism.jp/)です!

開催は2月20〜28日で、入場料は無料です。👍
事前予約システムで、予約しなくても入れますがしていた方がスムーズに入れます!
また、企画ごとに別途要予約のものもあるのでご注意ください!

そしてUI都市調査プロジェクトともう1つ、NS高生がメインで関わる企画があります!

それが!!

Y/UFESです!!!

Y/UFESは、NS高生で構成されたユース実行委員が企画したイベントです✨

開催日は2月23日と26日!詳細はこちら→(https://www.invisible.tokyo/news/yu-fes

実行委員それぞれが考えた企画が詰まったイベント尽くしの2日間なので、ぜひ遊びに来てください!お待ちしています!🌻
ちなみにUI都市調査プロジェクトの展示は会期中ならいつでも見られるので、23日と26日は都合が合わないよ〜という方はこちらもご検討ください!

紹介した以外にもわくわくする企画がたくさんあるのでサイトをチェックしないともったいないですよ!!(筆者調べ)

行き方ガイド

最後に、当日迷わないように(筆者も迷いました)
「初めてでも安心!MTW行き方ガイド」を置いておきます!どうぞ!

有楽町駅からスタート。日比谷口・中央西口・国際フォーラム口などビックカメラ方面の出口へ!
右手にビックカメラ、そして左には…
会場があるモダンな有楽町ビル!
しっかりと「有楽町ビル」を確認。お隣の「新有楽町ビル」とお間違えなく!
中に入り、1f/s(フロア毎秒)のエレベーターで10階へ。
降りるとそこには…?
会場の「YAU STUDIO」が! ちなみに後ろにお手洗いあり🚾
左手奥に進んで受付をしたら中へ!
中の様子。YAUは※コワーキングスペースなので様々な人が働いています。展示のための空間ではないので、皆が気持ちよく過ごせるように配慮しましょう🤝

※コワーキングスペース co/共同で + working space/働く場所。

10階からの眺め。都市感たっぷりです🏙️
ホームがよく見えて新幹線も通るので、電車好きの方にもおすすめ。

以上、盛りだくさんでお送りしましたが、一番伝えたいのは「皆が楽しみながら活動してきた成果が発表されるし、楽しい企画もやるから来てね!!」ってことです!
この記事を読んで少しでも活動に興味を持ってくれる人がいたら嬉しいです!🌻
後日NS高新聞とMTWのコラボ記事もあがるので、そちらもお楽しみに!🎉

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