沖縄スクーリングと五日間の写真

取材・文・撮影=すみれ(N高6期・取材時ネットコース)
2022年6月沖縄スクーリングに参加した。
そのときのことは今でも鮮明に思い出すことができる。
写真を見るたびにそのときの空気や感情がよみがえってくる。
多くのN高生は、沖縄スクーリングに行くまで、その詳しい内容を知る機会は少ないだろう。
そのような中で、想像がつかないことからの不安や気乗りしない感情を抱く方も多いかもしれない。実際に行った私が様子を伝えることで少しでも楽しみになってもらえればと思い、沖縄スクーリングでの日々を1日ずつ伝えることにした。
これからのスクーリングへの楽しみを膨らませるだけでなく、スクーリングの思い出を振り返りながら読んでもらうのもいいだろう。
写真をメインに出来事を辿るような気持ちで読んでもらえれば幸いだ。
1日目
飛行機に乗って那覇へ!
初フライトだった私は、飛行機の大きさに感動した。

那覇に到着!
足を踏み入れて真っ先に思ったこと。
あ つ い 。
優しめのサウナのような蒸し暑さ。
想像以上すぎて逆に楽しくなった。
空港から学校まではバスで移動する。
座席に着いたら隣の人に話しかけたい……でも緊張する……という葛藤が繰り広げられたが「近くの人と話してみましょう」という先生の声かけにより、ついに話すことができた。
先生に感謝。
みんなあたたかい雰囲気で話しやすかった。
1時間半ほど走って学校に到着。

ついにN高本校を拝む日が……!

最初に校長先生からのメッセージがあった。学校にはおられなかったので、オンライン越しで。
そのまま最初の授業が始まる。
沖縄大学の先生から沖縄の歴史やITについてお話を聞く。
沖縄で過ごすのが楽しみになってきた。
1日目は授業らしい授業はしなかった。学校が終わるとホテルへ移動。

着いたらすぐに自分の部屋に向かった。同じ部屋に泊まるみんなとは初対面! それぞれに自己紹介していった。
そして驚きの事実が明らかになる。同じ部屋に自分と同じ名前の人がいたのだ!
同じ名前の人とは初めて出会ったのでめちゃくちゃ舞い上がった。
部屋に荷物だけ置いて、すぐ夕食に向かった。
食事はバイキング形式。洋食、和食、デザートも完備。ゴーヤ入りなど沖縄のエッセンスが加わった料理もあった気がする。どれも美味しそうでほぼ全てお皿に盛ってしまった。
同じ部屋の人とは同じ机で食べる。席が空いていたので違う部屋の人も一緒に。
1人ずつ自己紹介していく。みんな初対面とは思えないほど打ち解けている様子だ。
食べ終わると、部屋に戻り、寝る準備をして、同じ部屋の子が持ってきたお菓子を食べて就寝。
想像していた以上にたくさんの人と交流ができて楽しい1日だった。
2日目
朝食は昨日と同じ場所でバイキング。
やはりどれも美味しかった。
支度を終え、バスに乗って学校へ。

朝のホームルームが始まるや否や、ラジオ体操が始まった。
しかも解説が沖縄の方言のラジオ体操。
唐突で楽しかった。
午前中は特別活動の授業。
近くの席の方たちとグループワークを行った。
3〜5人ほどでグループを組み、思考スキルを身につけるようなワークだ。
今回はとある情景が描かれたイラストを見て、その人が何をしているのか、そこからその人が何を感じているのかを分析して話し合った。
このグループワークのおかげで距離が一気に縮まった。
休み時間は同じN/S高新聞の実行委員である「ひーさん」を探した。
たくさんの中から探すのが難しくて、先生に聞いたところ、すぐ目の前にひーさんが!!
その後一緒に、N高にいる猫「さくら」を見に行った。
さくらはN高のアイドルだ。


休み時間はひーさんと図書館でお話しした。
それにしてもこの図書館、風情がある。もっとここにいたい気持ちを堪えて教室へと戻る。
4時間目が終わったら、お待ちかねのお昼ご飯の時間!
お弁当とお茶が配られた。

午後は座学の授業が多かった。
授業では先生の話を聞いて、プリントの穴埋めをしていくのが主になる。
学校の窓から海が見えるという一度は憧れる(?)シチュエーションを体験していることが少し不思議だった。

2日目も無事終了。
ホテルに帰って、夜ご飯を食べて、またちょっとお菓子をお裾分けしてもらう。

3日目
今日も沖縄弁のラジオ体操から1日が始まる。
午前中、海で拾ったものをくっつけてオリジナルフォトフレームをつくろうという授業が行われた。
教室のみんなで海へ。
この砂浜は、人工物がほぼ見えないという珍しい場所なんだそう。


砂浜をよく見るとしま模様をした貝殻や、鮮やかな色をした石がたくさんある。
たくさん集めすぎて、配られた袋に入りきらなくなってしまった。
教室に戻ると、さっそくフォトフレームの制作を始める。
フォトフレームの土台はピンク、青、白などいくつかの色があり、私は爽やかな風に仕上げたかったので白を選んだ。拾ってきた貝殻や、自由にもらえる砂、文字の形をした木をボンドでつけていく。
周りを見わたすと……皆センスが良すぎる。感動した。
私自身のセンスはどうであれ、ここにおくか? いやそこにおくか? などと試行錯誤するのはとても楽しかった。
ついにオリジナルフォトフレーム完成。

ちなみに隣の教室ではビーチサンダルのストラップを作っていたらしい。
型に沿って切り抜いて、お花をつける。
これもまた楽しそう。

休み時間、伊計島の共同売店へ。※先生が引率して行きます。
生徒の半分は売店に行ったと思うぐらい大勢で押しかける(笑)。
売店の前には、過去に沖縄スクーリングに来たN高生がかいた看板があった。
何がかいてあるかはスクーリングに行ってからのお楽しみに(笑)。
食料から「笠」までいろんなものが売られていて、皆思い思いに買い物を楽しんでいる様子だった。

お昼ご飯の後の授業ではうとうとしてしまうこともあったが、なんとか乗り切った。

ホテルへ帰りいつものように夜ご飯を食べた。
その後、ロビーで他の部屋の人と合流。
みんなでアイスを買ってトランプをやって。
「ねるねるねるね」の調理も行われた。



貝殻拾いに売店での買い物、アイスにトランプ、盛りだくさんな一日だった。
4日目
雨と曇り続きだった3日間。しかし今日は太陽の光が!


4日目の午前中はビーチで体育の授業。
沖縄スクーリングの体育ではバナナボートやビーチバレーなどをする。

実はバナナボートについて重大な勘違いをしていた。
バナナボートというのはみんなで漕いでボートを進めるものだと思っていたが、実際見てみると、船につながれてめちゃくちゃ早いスピードで引っ張られている……。
それはそれで楽しそう☆(バナナボートに乗るか乗らないかは決めることができるのでご安心を)
バナナボートに乗る人たちは、他の人たちが乗っている間、海に入って遊ぶ。
砂浜を裸足で駆けて海へと疾走!!!
6月中旬の海、やはり最初は冷たかったが慣れてくると気持ち良い。
みんな海の上に浮いている台に乗ったりぷかぷか浮いてみたりと大はしゃぎ。

いよいよバナナボートの時間。
途中落ちそうになった人もいるほどスリルがあった。上下の揺れに加え、特に曲がるときなんかは体が結構傾く。
みんな「楽しい!」を連呼しながらこれ以上ないほどの笑顔がはじける。
最後にはアイスを食べていいよだってさ!!!

午後の授業が終わったあとは、レクリエーションの時間。
じゃんけんをして負けた人が勝った人の後ろにつく「じゃんけん列車」や、〇〇と言えば? とお題が出されグループの中で答えの一致を目指す「〇〇と言えば?」ゲームなどたくさんのゲームをした。
「この人はどんな人なんだろうな」と思っていた人たちの声を初めて聞くことができたりして、勝手に嬉しくなっていた。
休み時間のときに喋る仲でなくても、この場ではみんなで協力し合ったり、全力で戦い合ったり。
教室全体が一体になった感じがした。

4日目で、学校へ登校するのも最後。
名残惜しかった。
ホテルへ到着。
このホテルでの食事もまた最後。
余談だがホテルの食事の話をしておこう。
本当に毎日美味しかったです。ホテルの皆様や料理や生産に携わる方々、ありがとうございました。
ちなみに私のおすすめはシークワーサージュース。ちょうど良い甘さで、苦味もない。沖縄に来た感じも味わえる。※絶対にシークワーサージュースがあるとは限りません。


その後ロビーでおしゃべり。
窓から空を見ると満月が。
先生を連れて(スクーリング中は生徒だけで外に出ることはできないので無理をお願いしました)みんなで外に行って月の撮影会が始まる。

みんなで泊まることができるのだって今日で最後。
徹夜を試みる人が続出。
でもやっぱり3時ぐらいになってみんな寝る。
あっという間に終わってしまったと感じる4日目だった。
5日目
スクーリング最終日。
首里城へ!

部屋のメンバーごとにまとまって、自由に散策して良いらしい。
道は複雑だった。
まるで迷路みたい。


散策の途中、門の前に沖縄の伝統的な服を着ていた首里城のスタッフの方がいた。
テンションが上がり気味だったので無意識に話しかけてしまった。
「その服はどんな服なんですか?」みたいな質問から沖縄の歴史について色々お話してくださった。
例えば、首里城ではお城が実際に使われていた時代の石が残されているところがあるらしい。
案内してもらって見てみる。新しい石と比べると少しごつごつしている!! 歴史を感じる!!
のめり込んで聞いていたら、もう一人話を聞いていた方と一緒にめちゃくちゃ遅れてしまい同じ部屋のみんなを心配させてしまった……。
本当に申し訳ありませんでした。



また散策を続けた。
琉球王国の時代に住んでいる気持ちで駆け回った。
楽しかった時間はあっという間に過ぎ去った。
帰りの時間になるともうバスへ乗り込み、すぐに空港についてしまった。
空港では先生たちとのおしゃべりを楽しんでいる人たちも多くいた。
飛行機の窓から島や海を眺める。最後の最後まで楽しんだ。
5日間で色々なことが起きた。
知らない土地に行って、いろんなものを見た。
たくさんの人に出会って、たくさん交流した。
スクーリングがこんなに楽しい思い出になるなんて想像していなかった。
本当に本当に本当に本当に楽しかった!!!
沖縄のことも大好きになった。
いつかまた行きたい。

同日程に参加した方々の感想
同じ日に来ていたみんなはどんな5日間を過ごしたのだろう。
それぞれの感想を紹介したいと思う。
※一部抜粋・修正を加えています。
海で参加してた一部の子達のかけっこ競走を見てた時に、青春だなぁって思った
ご飯おいしかった!
とても楽しいスクーリング期間を過ごせました! 行く前までは不安で仕方なかったのですが、優しい生徒の皆さんばかりで友達も沢山出来ました!さようならをするのが寂しくて帰りの那覇空港では泣いてしまうほどです。ですが、連絡先やSlackを聞いておくことで連絡は取れます!とても素敵な思い出になり、行ってよかったと思っています。
ほんっとに楽しかったです!予想以上に友達ができたのでその人達と喋ったり、先生と雑談したり…。もちろん首里城と海もめっちゃ良かったです!
色んな友達や不思議な出会いがあって楽しかった!
迷ってる人にはぜひ行って欲しい!
一言で言えば、すごく充実した5日間でした!
個性的な先生達に囲まれて、時に眠気と戦いながらも楽しい授業。友達を作って親睦を深めた移動時間や食事時間。ホテルの部屋で一緒になった子達と共に寝て起きる感覚は毎日が遠足のようでした。
天気が良いとは言い難い日も多く、「沖縄らしい」という感覚は少し薄かったですが、最終日は綺麗に晴れて観光日和だったので良かったです。
強い日差しの中で一緒にアイスを食べたり、守礼門の前で写真を撮ったりと健やかな風とともに笑顔で観光できてとても嬉しかったのを覚えてます。
空港で別れるのがとても寂しくて、見えなくなるまで手を振ったのも思い出のひとつ。
あっという間の5日間でしたが、それだけ充実した楽しい時間だったんだと沖縄から帰ってきて改めて感じました!
死ぬほど行きたくなかったけど行ってよかった!!死ぬほど楽しかった!!帰りたくなかったし余韻がスゴすぎ(笑) 下地先生にマジレスされたけどそれすらもいい思い出ーー!!N高に来てよかった!!
お友達がたくさんできました!!
夢のような五日間でした。
自然に友達ができて不安になったりもせず、とても居心地がよかったです……!楽しいスクーリングでした〜!
最後に
沖縄スクーリングについてイメージは掴めただろうか?
あるいは思い出を振り返ってもらえただろうか?
この記事がなんらかの形で皆さんの役にたったなら幸いだ。
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記事を作るにあたって、写真撮影にご協力いただいたり、アンケートに答えていただいたりと、様々な方に色々手伝っていただきました。本当にありがとうございました!
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