N高生の活動から学ぶ!勉強会のやり方
この記事を読んでくださった方は、勉強会を主催しなければならない、もしくは勉強会を主催したいと思っている方でしょう。勉強会と聞くと堅苦しいイメージを想像するのではないのでしょうか?
そんな貴方のために、参加者が自ら学ぶ「ワークショップ型」の勉強会をお教えします! あなたの勉強会に参加した人を、あっと言わせる事ができるかもしれない方法をお教えします。また後半では実際に私が開催した勉強会についても紹介します。ぜひ最後までお読みください!
勉強会の事前準備のやり方
勉強会を開く上で事前準備は大切です。成功するかどうかの半分は事前準備にかかっていると言ってもいいでしょう。準備段階でいかに工夫するかが企画の肝になります
①開催する目的を決める
勉強会を開こうと思ったとき、最初につまずくポイントは恐らく「開催目的」でしょう。かといって開催目的を決めないで勉強会を開くと、思ったような効果が出なかったり、つまらない勉強会になってしまったりするでしょう。目的がないと方向性が定まらず、なあなあで終わってしまいがちです。しかし以下の2つを決めるだけで勉強会の価値は大きく向上します。
- 誰が参加する勉強会なのか
- 参加した人がどんな状態になっている事を望んでいるか
この2つに注意しながら開催目的を考えていきましょう。具体的な開催内容や開催する事自体を目標にしてしまうとあまり良くありません。開催した先、誰がどんな状態になるのかを目標にする事で、勉強会自体に意味をもたせる事ができます。
②テーマを決める
目的を決めたら次はテーマです。テーマを決める時に気をつけて欲しいのが、参加者が楽しそうと思うテーマを作る事です。意味がありそうなテーマや、かっこいいテーマにする必要はありません。
参加者は始めから勉強会に参加したいと思っているとは限りません。どれだけ意味のある勉強会を用意しても、参加者本人がやりたいと思っていなければ勉強会の効果は出ません。意味のある勉強会を作るためには、内容を詰め込んだりせずに参加したくなる様な楽しい物を作る方が効果的です
③面白くするためのアイデアを出す
面白い勉強会を作るためのアイデア出しの時に「ロールプレイ」を取り入れるとより面白いアイデアにする事ができます。ロールプレイとは実際の現場や場面を想定して、役割を演じながら学んでいく方法です。例えば
- 過去に発生した問題をテーマにして、解決方法を考える
- グループごとに分かれて役割を決めて、課題解決をテーマに行う
- あらかじめ用意した資料を、真似して作ってもらう
ロールプレイを使うと参加者が当事者意識を持って勉強会に参加してくれます。課題を自分ごととしてとらえてもらう事が勉強会成功への近道です。
④勉強会を進める資料を作る
資料作りと聞くと、めんどくさいイメージや、たくさん作らなければならないという印象があるでしょう。ですが一所懸命に書いた文章の資料やたくさんの資料は、参加者のやる気を逆に下げてしまいます。
資料は、増やす努力をせずに減らす努力をしましょう。理解してほしいところだけを、できるだけ簡潔に作った資料で十分です。
資料を減らすと参加者が勉強会の内容を理解できないのではないかと思うでしょうが、実はそんな事もありません。読み解く要素が減って考える要素が増えるので、逆に理解が進みやすいでしょう。
参加者の満足度を上げる勉強会の当日の進め方
当日の運営は2人体制で行おう
勉強会開催の際には、登壇者+補助役の2人体制で行うとスムーズです。
補助役は、登壇者が説明している間に、周りからついていけてない感じがしたり理解できていないように見えたりする人を見つけたら、個別で補助を行います。もし補助役が追いつかなくなったら登壇者は一度、話を戻してより詳しい説明を行います。
この体制で勉強会を開くと、内容についてこられない人を大幅に減らすことが出来ます。ただし参加者に合わせて時間を調整していく必要があるので、進行の速度は要注意です。
受身の姿勢にならない工夫
勉強会を開いても、参加者が受身の姿勢で聞いていては、勉強会で思うような効果は出ません。その受身の姿勢を崩すには、定期的に参加者へ質問を繰り返す事が重要です。
例えば「ここの方法について分かりますか?」だったり「普段はどんなふうに行っていますか?」のような直接テーマに関係する質問だけでなく、「このやり方に名前をつけてみてください」「この方法はどんな事に使えると思いますか」のように緊張を解かすような質問も重ねると効果的です。
オンラインでも勉強会は開催できる?
オンラインでの勉強会のやり方
ZoomやGoogleMeetを使ったオンラインの勉強会でネックになってくるのは、やはりコミュニケーションでしょう。相手の顔が見えている状況でも、画面越しに普段のように話すのは難しいでしょう。
オンラインだからこそ出来る事
しかしオンラインだからこそ出来る事も多くあります。
- 離れた地域の人とも出来る!
- 勉強会を開く場所を用意しなくていい!
- 参加者の様子が逐一わかる!
オンラインで勉強会を開催する際は、オンラインならではの事が出来ないか考えてみると、満足度の高い勉強会にする事ができるでしょう。
実例紹介! 生徒主催のIT勉強会
2022年5月23日にN/S高等学校 大宮キャンパスで、実際に私が開催した「今日から使える Spreadsheet 対策会」について紹介します。
前編と後編の2回に分けて開催された勉強会では、スプレッドシートの基本的な機能から、VLOOKUPなどのデータ抽出までを学べる事をコンセプトに行われました。前後編合計40人以上が参加し、参加者アンケートでも高い満足度を得る事ができました。
勉強会では架空の貿易会社に入ったつもりで、輸入量や関税などを求めながらスプレッドシートの関数などの様々な機能について理解を深めました。
企画の概要
1.タイトル
「今日から使える Spreadsheet対策会」
2.概要
ゼロベースから活用まで学べるスプレッドシートの勉強会
3. 背景
生徒の多くが、スプレッドシートの活用が出来ていないだけでなく、今あるSpreadsheet教材の内容不足が目立つ
4. 提案理由
そのため自分でスプレッドシートを学習するが難しい人に質問がしやすい場を作る
キャンパスでの活動に、もっとスプレッドシートを活用してほしい
当日使った資料
当日の様子
勉強会の参加者の声
- 全くスプレッドシートを使った事が無かったのですが、関数の使い方、表示形式の変更の仕方など、基本的なスプレッドシートの使い方がわかって良かったです。
- 今まで関数などをほとんど使うことがなかったので、具体例とともに使い方を教えていただいて、とても勉強になりました。
- 知っている関数の種類が増えて、特定の文字、数字の色の付け方や、関数の使い方も学習することができました。
まとめ 勉強会のやり方
勉強会の開催においていちばん大切なのは準備です。ですがそれと同じくらい当日にどれだけ柔軟に対応できるかも大切になってきます。
参加者に勉強会に参加してもらうイメージでなく、一緒に参加するイメージで企画を開催すると誰もが満足できて効果の高い勉強会を作る事ができるでしょう。
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