不安なことに挑戦するためには?〜北海道キャリアラボ参加者にインタビュー

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取材・文=まどやん(N高5期・通学コース)

N/S高には、さまざまなチャンスがあふれている。なかでも体験学習プログラムでは、その名のとおり社会人のような経験をすることができる。

そして先日、北海道で活躍している社会人にインタビューしたり、ゲストとしてお呼びしてトークセッションを行う体験学習プログラム「北海道キャリアラボ」が行われた。インターネットやニュースで働き方やライフスタイルが多様になっていることは目にしつつも、中高生が社会人と直接話す機会は多くない。そこで北海道キャリアラボでは、多様な働き方や生き方を直接お聞きすることで中高生が今後のキャリアを見つめ直し、自身のキャリア感を育むことを目的として活動を開始した。
インタビューは、北海道経済コミュニティ「えぞ財団」さんと連携して行われた。生徒が3人で1グループとなり、アポ取りからどんな方にインタビューしたいのかまで生徒自身が行う。生徒はそのインタビューを通し、考え方が大きく変わったという。

私はインタビューをして何が変化したのかを知るため、メンバー全員が真面目だというあるグループの3名にインタビューを行った。


話をしてくれた人

伊藤 蒼起(いとう そうき)さん
N or S : N高
学年 : 1年
コース : 通学AL(札幌)
出身地 : 北海道美唄市
趣味 : 映画鑑賞 写真を撮ること
部活動 : マイプロ アントレ
好きな言葉 : 「下を見るから揺れるんだ。上をみろ」 ※映画えんとつ町のプペルより引用
今やっている・挑戦していること : マイプロジェクト(「チョイたか、チョウうま」の市場を構築し農業の六次産業化を促進させ、地方の農村地区を盛り上げる。)
インタビュー相手:sunny side farm(サニーサイドファーム) 大倉準さん

らっくさん
N or S : S高
学年 : 1年
コース : ネットコース
出身地​​ : 札幌市
趣味 : 音楽を創ること
部活動 : マイプロ、アントレ
好きな言葉 : やってみたいをやってみる
今やっている・挑戦していること : N/S高生が協力しやすい場を作ること
インタビュー相手:株式会社いただきますカンパニー 代表取締役 井田芙美子さん

MIKAさん
N or S : N高
学年 : 2年生
コース : ネットコース
出身地 : 神奈川県横浜市
趣味 : ダンス・ゲーム
部活動 : 人狼部・マイプロ
好きな言葉 : 一意専心
今やっている・挑戦していること : 部活の運営、マイプロジェクト(心理学を使って勉強をもっと楽しくしよう!)
インタビュー相手:インターステラテクノロジズ株式会社 営業・広報・人事ご担当 中神美佳さん

目次

参加することで、人と関わる

ーーまず、皆さんが北海道キャリアラボに参加されたきっかけを教えてください。

そうきさん:キャンパスで見かけたチラシです。僕は通学コースで札幌キャンパスに通っているんですが、そこで北海道キャリアラボがあることを知りました。あとは担任の先生におすすめされ、やってみようかなと思い参加しました。

らっくさん:Slack(学園のコミュニケーションツール)の「#職業体験_ワークショップ」チャンネルという、ワークショップやトークセッションの告知がされているチャンネルです。北海道キャリアラボでは企画やイベントの運営ができると書かれていたので、興味が湧いて参加しました。

MIKAさん:私はSlackの「#学園からのお知らせ」チャンネル、あとはメールで知りました。

ーー参加するにあたって、どのようなことを期待していましたか?

そうきさん:いろんな人と話して、学びを得ることです。テーマが北海道っていうところで親近感もあり、北海道にはどんなことをしている人がいるんだろうって気になりました。

らっくさん:大人と接することです。N/S高に入ったからには、大人とお話しする機会をもっと増やすためにやってみようみたいな感じでした。

MIKAさん:私は社会性かなって思います。これからは社会とつながっていかなきゃいけない年齢になっていくので、社会性が必要だなと思いました。

「楽しみ」と「不安」のインタビュー

ーーインタビューすると知ったときは、どんな気持ちでしたか?

そうきさん:あらかじめ「こういう業種に興味があるので、こういう人にインタビューしたいです」と伝えていたので、すごく楽しみでした。しかし、実際にその道を行く人のお話を聞く機会はなかなかないので、失礼にあたる言葉は言わないか、ちゃんと質問できるんだろうかと緊張する気持ちもありました。

らっくさん:自分は「なんとかなるだろ」って感じで、ガチガチに緊張することはなかったです。緊張とはまた違って、「失礼なことをしないかな」とか、相手に「こいつ嫌なやつだな」と思われないかなとか、そういう心配はありましたね。

MIKAさん:起業されている方や、さまざまな方面でキャリアを築かれている方々のお話を聞けるのはすごく貴重な機会なので、楽しみでした。ただ、自分たちでアポ取りなどの準備をしていかなきゃいけないのは最初から分かっていたので、「どうなっていくんだ、大丈夫かな」という不安はありました。

ーー皆さん、楽しみなことと不安なことがあったんですね。では、プロジェクトを通して気づきや発見、印象深かったことはありましたか?

そうきさん:僕は、中神さんがインタビューで「『とりあえずやってみる』が大事ですよ」とおっしゃっていたことが印象に残っています。「自分のしたいことが親に反対されたなら、隠れてやってみたらいいんです。親がだめなら他の大人に言ってみれば良いじゃん」と。そういう「とりあえずやってみたらなんとかなるから、自分の道を切り開いていこう」というところを見習わなければいけないと思いました。

らっくさん:自分がとくに一番印象に残ったのは、井田さんの起業の話。井田さんと自分の認識と捉え方が全く違ったことです。起業することは大変そうなどの決めつけが、自分の中にまだ残っているんじゃないかと意識するきっかけにもなりました。インタビューしてからは、なるべく物事をプラスにとらえて自分のエネルギーに変えたいと考えるようになりました。

MIKAさん:大倉さん、井田さん、中神さんのお三方のお話を通して、苦労されているのはもちろんなんですが、つらそうな表情や姿勢が全く見えなかったことが印象的でした。自分から動くのは大変なことだと思いますが、そんな中でも、こんな未来やキャリアを築いていきたいという気持ちがあるからこそ、苦労があっても笑顔で楽しそうにお仕事されているという部分がお三方とも共通していたと感じます。

少しでもためらうなら、「とりあえずやってみる」

ーー北海道キャリアラボに参加してよかったと思いますか?

そうきさん:参加してとてもよかったです。インタビューやアポ取りなど、そういうことを経験できたことが大きいです。また、スタッフの方も含め、世の中にはこんなにもおもしろいことをしている大人がたくさんいるんだと知れました。あとは単純に、参加していて本当に楽しかったです。なので、また開催されたら参加したいなと思うくらい良かったです。

らっくさん:ものすごくよかったと思います。インタビューで気をつけることも体験しながら身につけて、すごくためになりました。自分の経験に残っているなと感じています。

MIKAさん:本当によかったです。もちろん不安や緊張はありましたが、いろんな大人の方からのお話も聞くことができ、メールの書き方など、社会人になったらするようなことも経験できました。なので、すごく自信がついた体験学習プログラムだったかなと思います。

ーーN/S高の体験学習プログラムは、すごく成長できると思いますが、参加をためらう生徒は少なくありません。そんなN/S高生に、体験学習プログラム経験者の皆さんからメッセージをお願いします。

そうきさん:僕からは中神さんからの受け売りになってしまうんですが、「とりあえずやってみて」です。参加をためらうということは、少しでも興味があるということではないでしょうか。興味がなかったらスルーすると思うので。もし、ためらっている自分に気づいたなら、それは興味がある証拠なのでやってみたらいいよ!って僕は思います。

らっくさん:自分もはじめて体験学習プログラムに応募するときは不安がありました。でも、参加したらそれほど難しくないし、楽しいし、学びになるし、成長につながることに気づきました。それからは興味があるもの、やってみたいものはとりあえずやってみようと応募しています。体験学習プログラムの多くは抽選制なので、抽選に落ちれば仕方ない、抽選に通れば頑張ろうと思って自分は参加しています。

MIKAさん:おもに伝えたいことは、私も「とりあえずやってみてほしい」です。興味がある体験学習プログラムやワークショップに応募してみるのも良いです。興味があるかはわからないけど、やってみたいと思うなら説明会を少しのぞいてみて、おもしろそうだと思ったら挑戦してみてほしいです。もしも1人で参加するのが怖かったら友達と一緒にやってみてください。

起業家の方に行ったインタビューを通して、グループの皆さんにはとても大きな学びがあったのだろうと感じた。中でもとくに変化したのは、「とりあえずやってみる」ことの大切さではないだろうか。私も今回のインタビューを通して、「とりあえずやってみる」ことの大切さを改めて感じた。読者の皆さんにとっても、この記事が「とりあえずやってみる」ことのきっかけになればうれしく思う。

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