活躍生徒vol.036:震災の経験を発信し、地元の未来を考える真田涼佑さん

取材・文=とむ(S高4期・通学コース)
画像提供=真田涼佑さん
生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。第36弾となる今回は、N高グループの政治部に所属し、政策提言などで社会に貢献するとともに、「第5回松下幸之助杯スピーチコンテスト」で優秀賞を受賞した真田涼佑さんへのインタビューをお届けします。
一度きりの人生なら人のために生きたい
Q.所属校、学年、名前を教えてください。
N高等学校ネットコース、1年の真田涼佑(さなだりょうすけ)です。
Q.どんな活動をされていますか?
活動内容は多岐にわたります。まず、孤立している人や不登校の人たちに寄り添いたいと思い、小学生の頃にフリースクールを立ち上げました。同時に、防災についても取り組みたいという思いがあり、10歳で会社を設立し、防災グッズの販売や発信をしてきました。
N中等部に入学してからは政治部に入部し、ライドシェアを含むタクシーの問題などを取り扱ってきました。ほかにも学園の授業のひとつである「プロジェクトNβ(※1)」では「SNSが発達する今、必要な防災とは」というテーマで活動し、当時現職の国会議員にアポを取って、提言や意見交換をさせていただきました。
これまで社会課題の解決に向けた様々な活動に取り組んできた経験をもとに、今は地元である石川県金沢市で「未来へつなぐ金沢行動会議(※2)」というプロジェクトに参加しています。そこでは「子どもの声」にフォーカスし、子どもたちが「まち」について意見を表明できる場をつくること、またその声をまちの大人と結ぶことを目指しています。
また、令和6年の元旦に発生した能登半島地震では、私自身が列車内で被災しました。その経験をもとに防災への取り組みを広く伝えていきたいと思い「松下幸之助杯」というスピーチコンテストに出場し、防災の大切さをテーマに発表しました。
Q.活動を始めたきっかけを教えてください。
まずフリースクールを作ったきっかけは、自分自身の経験から、孤独や孤立の問題に取り組みたいという気持ちがあったことと、「一度きりの人生なら人のために生きたい」という思いがあったことから、自分の思いや経験を活かして人に寄り添うことができるのではないかと感じていたことが大きいです。
起業のきっかけは、子どもたちを笑顔にしたいという思いから「フリースクールを運営したい」と考えるようになり、そのためには「会社」という形が望ましいと考えたからです。また、「防災危機管理者」という資格を持っていたこともあり、その知識を活かすべく起業しました。
「未来へつなぐ金沢行動会議」の委員として活動を始めたきっかけは、今までN高グループの政治部などで国政に関して仲間と議論してきた経験があったからです。今度は、故郷である「金沢に貢献したい」と思ったのが出発点です。
Q.その活動であげた実績や成果を教えてください。
松下幸之助杯スピーチコンテストでの優秀賞、中等部卒業式での特別表彰などがあります。また、表彰などのわかりやすい成果ではありませんが、「孤独・孤立」に関する活動をする中で「子どもたちや保護者の方が笑顔になってくれた瞬間」が心に残っています。

松下幸之助杯に登壇する真田さん

中等部特別表彰のトロフィー
N高と政治
Q.成果をあげることができた理由は何だと思いますか?
政治部での活動が学びになったと思います。仲間たちと政治について侃侃諤諤(かんかんがくがく)(※1)の議論をする中で、自分と違う意見や価値観を知りました。その中でいかに合意形成していくかということも学びました。国会議員の方々とお話をさせていただく機会を持てたことも、今の活動や成果に大きくつながっていると実感しています。
Q.政治部での活動が大きかったんですね。他にN高グループのコミュニティで役に立ったものはありますか?
中等部時代にメンター(※1)に「こういうことをやりたいんです」と言ったら「ぜひやろう」と言ってくださって、協力していただいたのを覚えています。N高グループやN中等部の、スタッフさんやメンター、TA(※2)の皆さんが応援してくださった事は今振り返っても活動にすごく役立っていて、感謝の気持ちでいっぱいです。
Q.政治部とはどんな部活動ですか?
年間を通して一つの政策をチームで作り上げる活動と、数ヶ月単位でテーマに関する政策研究を行う活動の2部構成になっています。その中でチームメンバーとたくさん議論します。短期的に成長できる、熱意を持って活動できる部活です。
また、さまざまな経験を持つ人が、自分の経験を生かして社会を変えたいという思いで集まっており、多様な人との出会いを通して新しい視点や知識を得られることも、政治部の大きな魅力だと思います。
さらに、政治家や企業の重役の方などに電話やメールで連絡を取るなど、社会に出た時に役立つことを幅広く学べるという部分も政治部の良さだと思います。
Q.活動の中で大変だったことはありますか?
合意形成ができない時ですね。皆、熱意を持って集まってくるので、合意形成して一つの結論にたどり着くのが難しいときがあります。
Q.それをどう乗り越えていきましたか?
手段にこだわらない、ということを意識しました。例えば「この政策をやりたい」と言う人がいるとして、一方でそんな政策は不要だと言う人もいる。でも大事なのは「なぜその政策が必要なのか」という目的の部分なんですよね。政策とは目的を達成させるための手段に過ぎません。話し合って、目的を一本化することができれば、お互いが納得できる手段が見つかるはずなんです。手段にこだわらずにまずは目的から考えて逆算していくというのが、合意形成するうえですごく重要かなと思います。
Q.活動の中で嬉しかったことはありますか?
誰かから「ありがとう」と言われた時は嬉しいですね。
Q.活動を通じて得られたスキルはありますか?
経験したことがないと「どうすればいいんだ」という不安が頭をよぎってなかなか踏み出せないことがありますよね。私も以前、子ども園でイベントをさせていただいたときに、子どもとどう関われば良いのか、どういうテンションがいいのか、全くわからなかったんです。でも、一緒に活動している先輩方がこうすればいいと言う姿を見せてくれて、自分もわかるようになりました。このように、人と繋がることで自分が経験していないことについても基本を身につけることができることを知りました。
Q.この活動を通じて他者に変化や影響を与えられたエピソードなどを教えてください。
特に中等部時代は「初」がつくこと(中等部生徒「初」の政治部入部、生徒「初」の講義など)をいくつかさせていただきました。かつて自分がやっていたようなことを今の中等部生がやっているのをよく目にするので、そういう意味では自分が前例を作ることで、次の世代に選択肢を多く残せたのではないか、変化を与えられたのではないかと思っています。
Q.「初」の事に踏み込むことができた要因は何ですか?
学園全体でサポートしてくれる体制が整えられていることです。だからこそ、自分のやりたいことを素直に実行できたのかなと思っています。
地元の未来を支えていきたい
Q.今後の展望を教えてください。
最終的には地元の役に立ちたいという気持ちが強いです。今取り組んでいる、金沢市の「未来へつなぐ金沢行動会議」での活動はもちろん、今後も地元に貢献できる活動を進めていきたいなと思っています。
おわりに
「活躍生徒」Vol.36として、真田涼佑さんのインタビューをお届けしました。
取材中、真田さんはもはや政治家なのではないかと思うような話が入り混じり、私自身すごく学びの多い場となりました。高校生ながら地元の役に立ちたいという強い思いを持っている真田さんは、きっとこれから日本の未来を明るくしてくれる存在になるだろうと取材中に感じることができました。
真田涼佑さんのこれからの活躍に期待です!
お知らせ
真田さんは、ご自身が開設したYouTubeチャンネルで、令和6年能登半島地震の体験談を話した動画を公開しています。ぜひご覧ください!
こちらから👇
https://www.youtube.com/@ryosuke_sanada1
政治部では、時事問題や政治について多角的な視点を持ち、議論や政策立案に取り組んでいます。
主権者教育の一環として、政治家と直接交流する機会を設け、政治をより身近に感じてもらうとともに、メディアリテラシーを高め、自ら調べ・考え・判断する力を養うことを目指してきました。
配信講義では年5回、現職の国会議員を中心に第一線で活躍されているゲストをお招きし、テーマに沿った講演や質疑応答を行っています。
こうした活動を通して、多くの生徒が年間を通じて学びを深め、政策立案に挑戦しながら成長しています。
政治に興味がある人も、これから学んでみたい人も大歓迎!
国会見学などのイベントも開催予定です。
募集は年1回、4月頃に行っています。
あなたも政治部で、身近な社会課題について一緒に考えてみませんか?
政治部HP:https://nnn.ed.jp/about/club/politics/
※詳しい募集時期は#政治部(N/S/R高のみ)または politics_club@nnn.ac.jp までお問い合わせください。
※参加はN高グループ(N高/S高/R高/N中等部)の生徒に限ります。


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