ITパスポートって何? メリットや勉強法をまとめてみた!!

文=けいと(S高3期・ネットコース)
昨今、情報技術が人々の生活や社会に大きな影響を与えています。
DXやIoT、生成AIなどは聞いたことがあるのではないでしょうか。
そんな世の中に適応するため、ITの知識を学んでおきたい方は多いと思います。
この記事ではそんな皆様のために基礎的なIT知識を身につけられる「ITパスポート」という資格試験への挑戦についてまとめてみました!
最後まで見ていただけると嬉しいです。
ITパスポートとは?
ITパスポートというのは、ITに関する基礎知識を証明することのできる情報処理技術者試験の一つです。
情報処理技術者試験は全部で12の試験区分(情報処理安全確保支援士試験と登録セキスぺは除く)があり、ITパスポートはその中で最も基礎的なレベル1に位置付けられています。
下の画像にもある通り、ITを利活用する全ての社会人を対象としているため、誰にとっても意味がある幅広い知識が身についていることを証明します。
また、国家試験の一つですので信頼性も非常に高いです。

(出典:情報処理推進機構 試験区分一覧)
試験の概要について
概要は下表の通りです。
CBT方式ですので自分の好きな日時を選んで受験することが可能です。
※CBT(Computer Based Testing)とは、テストをコンピューター上で行う方式のことです。
時間や場所の融通が利く、結果のフィードバックが早いなどのメリットがあります。

ここで、出題分野について詳しく見ていきましょう。
ーストラテジ系
ITパスポートでは、その名の通りITに関する問題だけが出題されると思っている方が多いと思いますが、それは違います。
こちらの分野では、財務、法務、経営戦略など、企業経営に関する基本的な知識や用語などが問われます。
なぜこれらの知識が出題されるのかというと、現代社会においてITはビジネスと切っても切れない関係にあり、ITを効果的に活用するには、経営全体の理解が不可欠であるためです。
IT系企業以外への就職を検討している方は、ストラテジ系の知識の方が役に立つかもしれません。
ーマネジメント系
こちらの分野では、システム開発に関する知識や、ITサービスの管理や運営の仕組みなど、実際のビジネスシーンで役立つ知識が問われます。
実際に働いたことのない学生には馴染みがなく、理解に苦しむかもしれませんが、学んでみると案外面白いので、楽しんで学習しましょう!
ーテクノロジ系
こちらの分野では、ネットワークやセキュリティ、データベースなどの「ザ・IT」といった技術や基本的な知識・考え方が問われます。
全問題数の半分近くを占めているのでここを疎かにしてしまうと合格は遠くなってしまいます。
入念な対策をする必要があるでしょう。
取得メリットについて
上述の通り、ITパスポートは全ての社会人を対象とした、ITに関する基礎知識を証明する国家試験です。
そのため、就職や転職の際、そのIT知識を説得力を持ってアピールすることができます。
単位認定の対象にしている大学もあるので、進学を検討している方にも役立つでしょう。
そしてITパスポートで学んだ知識は情報処理技術者試験の上位資格を取得する際の土台にもなるため、IT系企業への就職を検討しており、スキルの獲得を目指す方の足掛かりとしても役に立ちます。
勉強法について
ここまで読んでくださった皆さんはITパスポートについて興味を持っていただけたでしょうか?
興味を持っていただけましたら、次はこう考えるはずです。
「では、取得するためにはどういった勉強が必要なのか」
ご安心ください。
この記事では僕がITパスポートを取得するため、実際に行った効果的な勉強法も併せてお教えします。
※当たり前のことですが、勉強法の効果には個人差があります。
同じ勉強法、同じ学習時間でもある人は合格し、ある人は不合格になるということは起こり得ます。
ですから、この記事をそのまま実践するのではなく、自分にとって最適な勉強法を考案するための参考情報としてご活用ください。
試験範囲の把握
まずはITパスポートの試験範囲をざっと把握することが大事です。
ここでおすすめしたいのがYouTubeの解説動画です。
参考書でもいいのですが、YouTube上で「ITパスポート」と検索すれば質の高い解説を視聴することができるので、わざわざ購入する必要はないと感じました。
どうしても参考書を使いたいのであれば、書店やネットショップなどで中身を見て、自分が最も読みやすいと感じたものを選んでください。
また、N高グループが提供する対策講座を受講するのも非常に有効です。
そこには、同じ資格を取得する目的で集まった同じ学校の仲間たちがおり、共通の目的を持つ仲間がいるという環境はモチベーションを高め、学習を継続しやすくしてくれます。
自分一人で勉強するのが不安だという方は活用してみるのがよいでしょう。(代表的な講座はこちらです)
こういった講座は学園メールから案内がありますので受講したい方は見逃さないようお気をつけください。
それから、解説動画や参考書は2周するのがおすすめです。
僕の場合は解説動画を使用し、1周目は一気に最後まで、2周目は他の学習も並行しながら少しずつ視聴しました。
しかしながら、僕は物覚えがあまり良くないので2周しましたが、1周でも十分覚えられるという方はそれでも大丈夫だと思います。
だいたいの試験範囲が納得できれば問題ないです。
過去問道場
試験範囲を把握したら、次はこちらを活用しましょう。
情報処理技術者試験を学習する際の王道はこの過去問道場です。
こちらのサイトには実際試験に出題された問題がなんと28回分(2800問)も掲載されており、サンプル問題やオリジナル問題も含めると3000問以上もあります。
そのため、このサイトを何度もやりこめば合格への階段を効率的に駆け上がることができます。
僕自身も知識の大半はここで獲得しました。
ですが、過去問道場をやり込む上で一つ注意点があります。
以下の内容を頭にいれておいてください。
過去問と同じ問題はほとんど出題されない
実際の試験において過去問と同じ問題はほぼ出てこないと思っておいた方がいいです。
僕が受験した時も、見たことのある問題は片手で数えられる程度でした。
ですが類似問題は数多く出題されます。
過去問道場を利用する際は問題自体を覚えるより、解説やその他の選択肢を入念に読み込み、なぜその答えになるのかという本質的な理解を目指しましょう。
ここで、僕が実際に行った過去問道場の使い方をご紹介します
- 過去問を最新のものから4年分模擬試験形式で解く
- もう一度同じ問題をやり直す
- 1,2で使った問題を除き、さらに4年分同じように解く
- 2と同じようにもう一度同じ問題をやり直す
- 1~4で使った問題8年分を全て解き直す
- 最後に、オリジナル問題を二つとも解く
5まで終わったときには、おそらく9割以上の正答率は安定して出せるようになっているかと思います。
解説やその他の選択肢も読み込んでいるのであれば十分な力がついているでしょう。
念の為、同サイトに掲載されているオリジナル問題を二つとも解いてみてください。
7,8割の正答率が出せるのであれば合格水準です。(6割以上で合格ですが本番で確実に合格するためにも、このくらいの正答率はあった方がよいでしょう)
自信をもって本番に臨んでください!!
もし過去問の正答率の平均が9割未満、もしくはオリジナル問題の正答率が7割を下回るようであれば1〜5で使用していない問題も解いた方がよいでしょう。
用語の学習法
ITパスポートには、用語の意味を問う問題が多く出題されます。
この形式の問題は、知識さえあれば即答できますが、そうでなければいくら考えても分かりません。
また、この試験は四者択一です。
わからない問題でも、選択肢を見れば消去法で答えが分かることは多いです。
しかしながら、そのためには知識が豊富であることが大前提。
このように、ITパスポートにおいて用語の知識というのは非常に重要なわけです。
それを獲得するためにおすすめしたいのがYouTube上に投稿されている用語の聞き流し動画です。
こちらを活用すれば、様々な用語をムラなく効率的に学習することができるでしょう。
注意点としては、質より量を重視することです。
たしかに一つの用語の理解を徹底的に深めるのもよいかと思いますが、それでは学習に時間がかかるうえに、知識の数もなかなか増やせません。
浅く広く様々な用語を学んでおけば効率的に知識を増やせますし、キーワードさえ軽く抑えておけば問題文を見ただけでなんとなく正解が分かります。
あまり根を詰めず、気軽に学習しましょう。
ここで「過去問道場ではだめなのか」という疑問を抱いたかと思います。
頻出の用語は過去問道場で十分学ぶことができますので間違いではないのですが、それでは知識にムラが生じる可能性があります。
本番で「あれ? こんな単語見たことないぞ?」なんて慌てたくありませんよね?
そのような事態を未然に防ぐためにも、できるだけたくさんの用語に触れておくことが重要なのです。
ですが、逆にインプットだけがいいわけではないので、総学習時間のうち2,3割程度でよいでしょう。
計算問題、疑似言語の対策
ITパスポートには開発の工数やシステムの稼働率などを問う計算問題や、アルゴリズム的思考を求められる疑似言語問題がいくつか出題されます。
このような問題は向き不向きが激しく、できない人は問題を見ただけで固まってしまうでしょう。
僕も勉強し始めた頃はそうでした。
計算問題や疑似言語問題は全問題数の一割程度しか出題されないので、捨て問にしてしまってもいいのですが、個人的にこれらの問題への対策を疎かにすることはおすすめしません。
理由は、そこまで難しくないからです。
ITパスポートに出題される計算問題は、解き方さえ知っていれば案外簡単に解けるものが多いのです。
ここで、上述した開発の工数に関する問題を一つ紹介します。
120kステップのソフトウェアを開発した。開発の各工程における生産性の実績が表のとおりであるとき、開発全体の工数は何人月か。ここで、生産性は1人月当たりのkステップとする。

この問題では、120kステップの規模をもつソフトウェアを開発する際の工数を求めます。
設問には、設計と製造の二つの工程があり、これら二つの生産性でソフトウェアを開発した際の工数の合計が答えとなります。
したがって、
これら二つの合計「20人月+30人月=50人月」が開発全体の工数です。(正解はエ)
さて、この問題を見てどう思ったでしょうか。
難しすぎて手も足も出ないと思いましたか?
そんなことはないはずです。
確かに初見では解き方がわからず戸惑ってしまうこともあるでしょう。
ですが、やり方さえ分かってしまえば小学生レベルの算数であり、何ら難しくはないかと思います。
そのため数多くの計算問題を解き、理解した解法のストックを増やせば、有効な得点源にすることができます。
また、疑似言語も同様に理解さえしてしまえば簡単な問題が多いので、こちらの対策もしっかりしておいた方が賢明です。
計算問題や疑似言語の対策としては、これまた過去問道場がおすすめです。
都合の良いことに、このサイトにはこれらの問題のみをピックアップして出題する機能があるのです。
オプション項目に「計算問題のみを出題する」というものがあるのでそこを押してもらえば、計算問題と疑似言語問題のみが出題されます。
(計算問題のみと記載されていますが、疑似言語問題も出題されます)
この機能を駆使して多数の問題を解き、理解を深めましょう!
新シラバスについて
ITパスポートでは、度々シラバス(出題範囲のこと)が更新され、試験内容が変更されることがあります。
この試験は情報技術や経営全般の知識を証明するものですので、IT技術の進歩や社会環境の変化によって用語の追加、変更が行われるのは当然の事でしょう。
ですが受験者からしてみればたまったものではありませんよね?
更新直後は新しい範囲の問題が過去問道場に載っていないことが多いので、未知の問題と戦うことになります。
ではどうすればいいのか。
現在のネット社会は実に便利で、新シラバスの解説を行っているサイトはたくさんあります。
また、YouTube上にも新しい用語を解説した動画があがっていることがあります。
これらを活用すればそれなりに対策できることでしょう。
新シラバスの問題は比較的易しいことが多いので、軽い対策でも十分だと思います。
ただ、これらのサイトや動画がなかった場合は残念ながら自分でシラバスを見て調べていくしかありません。
ですが用語が大量に追加されることはあまりありませんので、そこまで心配しなくても大丈夫です。
受験した感想
最後に、僕がITパスポートを受験した際の感想についてお伝えします。
個人の感想ですのであまり有益ではないかもしれませんが、少しでもお役に立てましたら幸いです。
まずは試験内容について。
事前に調べていた通り過去問からの出題はほとんどなく、初見の問題が9割以上でした。
ですが、問題文を読めばなんとなく答えが分かったり、消去法で解くこともできたのでそこまで心配する必要はないでしょう。
過去問道場や解説動画をしっかり理解していれば、十分対応できるはずです。
また、解くのが面倒くさい計算問題や疑似言語問題、問題文や選択肢が長文の問題は時間の圧迫を避けるため後回しにしました。
即答できる知識問題等を優先したことで時間に余裕が生まれ、落ち着いて解くことができたので、そこが合格につながったように思います。
それから、少しヒヤリとする出来事も起こりました。
単位変換を誤り、ケアレスミスで点数を落としかけたのです。
僕は見直しで何とか気づくことができましたが、皆さんも同じことがないよう、回答する時は注意深く確認することを忘れないようにしてください。
そして試験開始から2時間後、見事合格することができました!(cbt方式ですので、試験終了直後に点数が表示されます)
この時は本当に嬉しかったのを覚えています。
僕は140時間ほど勉強して合格したのですが、もう少し短くても充分受かるかと思います。
もっとも、本質の理解を疎かにしてしまえば痛い目を見ますので油断しないようにしてください。
終わりに
ITパスポートについて興味を持っていただけたでしょうか?
この試験では、学生には見たことの無いような用語が多数出題され、慣れないうちは学習に苦労することもあるでしょう。
ですが念入りに対策をすれば、決して手も足も出ないような問題ではございません。
それにこの試験の学習で身につけられる知識は、決して無駄になることはないのです。
自信をもって勉強に励み、合格を勝ち取ってください!
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。


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