【研究部】沖縄科学技術大学院大学(OIST)サイエンスキャンプ体験記

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文 =賀須井美咲(N高9期生、ネットコース)

N高グループの「研究部」(※)では、部員の学術活動を支える取り組みとして、年に2回、合宿を開催しています。
合宿は、研究の成果を発表するだけでなく、部員同士が刺激を受けながら学問への視野を広げていく、実践的な学びの場です。
今回、2025年夏の合宿の舞台となったのは、沖縄にある「沖縄科学技術大学院大学(OIST)」
この記事では、研究部5期生である私が、「OISTサイエンスキャンプ」の様子をレポートします!
※中高生(所属校は問わない。無所属も可)の学術探求活動をサポートするコミュニティ。

目次

OISTサイエンスキャンプのプログラム紹介!

「OIST(沖縄科学技術大学院大学)」は、物理・化学・生物・AIなど、分野横断的な最先端の研究が行われている、世界的にも注目される大学院大学です。
授業や研究はすべて英語で行われており、在籍する学生の半数以上が海外出身というグローバルな環境も、大きな特徴のひとつです。
そんなOISTを舞台に開催された今回の合宿では、全国から集まった研究部員が、実際の研究現場で、研究者と交流する貴重な機会となりました。
また、英語での研究発表を行った参加者は参加費が無料! それ以外の参加者も、航空券・宿泊・食事込みで2万円という、学生にとって非常にありがたい条件での実施となりました。
ここからは、そんなOISTサイエンスキャンプの様子を、日ごとの流れに沿って紹介します。

OISTでの集合写真。

1日目

全国から研究部員が那覇空港に集まり、いよいよ合宿がスタート!
沖縄特有の蒸し暑さに驚かされつつも、非日常の空気に自然と心が躍ります。
空港からは貸切バスで宿泊先へ移動。初対面のメンバーが多く、当初は少し緊張した様子も見られましたが、車内での自然な会話を通じて、徐々に打ち解けていきました。

ホテルに到着後は各自でチェックイン。今回は全員が個室での宿泊となっており、自分のペースで過ごせる環境が整えられていました。少し休憩を挟んだのち、夕食会場に集合します。
夕食はバイキング形式。沖縄らしさのある料理も並ぶ充実したメニューの中で、同じテーブルの仲間と語り合いながら、交流の輪が自然と広がっていきました。

夕食後には夜の交流会を実施。この日はディスカッションを行いました。特に盛り上がったテーマは「AIの進化は自分の研究分野にどのような影響を与えるか?」。

1日目の交流会の様子。https://x.com/kd_kenkyubu/status/1952731227573883015?s=46

文系・理系を問わず、それぞれが自分の関心領域と向き合いながら熱く語り合う姿が印象的で、「AIにはまだまだ負けない!」という力強い言葉も飛び出しました。
初日から、研究に向き合う仲間としての一体感が生まれ、これから始まる合宿への期待がますます高まる夜となりました。

2日目

2日目はいよいよOIST見学です!
到着後すぐに会議室へ移動し、まずは大学院生によるキャリアトークと科学講義を聴講しました。
ウイルス構造の奥深さや電子顕微鏡による観察技術など、高校の学びを超えた最先端の知識に、参加者の目が一気に輝きます。

その後はOISTのキャンパスツアーへ。
自然と共存する開放的な空間、最新の設備が整った研究棟、そしていたるところに設けられた交流スペース。学びと対話が自然に生まれる設計に、「こんな場所で研究できたら」と思わず声をもらす部員もいました。
海外出身の研究者や学生が多く、グローバルな学術空間に圧倒されながらも、知的好奇心が刺激される時間となりました。

OISTキャンパスツアーの様子。

昼食後は、いよいよ部員たち自身の研究発表会。
1人あたり15分(発表10分+フィードバック5分)という形式で、各々が探究してきたテーマを英語でプレゼンしました。
緊張感が漂う中でも、「伝えたい!」という思いが込められた発表の数々に、OISTの研究者たちからも熱心な質問やコメントが寄せられました。

発表会のあとはOISTの研究者、片岡龍峰先生(※)による特別講義。オーロラについての講義で、かつて日本でも観測されたという記録や、古い資料に描かれたオーロラの姿など、歴史と科学が交錯する興味深い内容でした。本をいただいた部員もおり、講義後には多くの質問が飛び交いました。会場は熱気に包まれ、学びへの意欲が一層高まるひとときとなりました。
※オーロラや磁気嵐の成因を解き明かし、火星オーロラ観測にも挑む宇宙物理学者。

OISTでの濃密な1日も終わり、バスでホテルへ移動。そして夜は、「布教会」が行われました。
布教会とは、希望者が自分の好きなものについて10分間語る、ゆるくて熱量のあるプレゼン大会です。

卒業部員を推している人、自分の研究を発表する人、楽器を演奏する人など分野も語り口も十人十色。
語る側も聞く側も真剣そのもので、「好き」が共有されるたびに、会場には共感と驚きの声が広がりました。

布教会の様子。https://x.com/kd_kenkyubu/status/1959880927015760101?s=46

研究活動だけでなく、部員そのものへの理解が深まる時間。お互いの内面に触れることで、仲間との絆が一層強まったひとときとなりました。

3日目

OISTでの2日目のプログラムが始まりました!
朝は大学院生によるキャリアトークと科学講義からスタートし、研究者としての歩みや学びのプロセスについて話を伺いました。中高校生の部員たちも、自分の将来を思い描きながら熱心に耳を傾けていました。

その後は銅谷賢治先生(※)のラボツアーへ。ここでは、ニューラルネットワークと強化学習を組み合わせ、捕食者と被食者の行動をシミュレーションする研究に触れました。膨大なパラメータを扱う学習の仕組みなど、最先端の研究内容が紹介され、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。実際の研究現場ならではの迫力と熱気を肌で感じられる、貴重な時間となりました。
※脳のはたらきを数理モデルで解き明かし、強化学習と神経科学を融合する研究者。

ラボツアーの様子。https://x.com/kd_kenkyubu/status/1957389916981318023?s=46

昼食を挟んだ午後は、この日も部員による研究発表会です。
1人15分(発表10分+フィードバック5分)の形式で、それぞれが探究してきたテーマを英語で発表しました。OISTの大学院生や研究者からは専門的な視点での質問や助言が寄せられ、部員たちにとって自らの研究を国際的な場で試す貴重な挑戦の機会となりました。

部員による発表の様子。https://x.com/kd_kenkyubu/status/1953329791190614146?s=46

午後には、銅谷賢治先生による特別講義が行われました。
脳科学とAIの研究の関わりについてわかりやすく紹介してくださいました。脳の仕組みから学んだ知見がAIにどう活かされるのかを知ることができ、とても刺激的な時間となりました。

最後は博士課程の学生によるキャリアトークが行われ、OISTで研究することになった経緯や現在の研究についてお話しいただきました。生徒たちは将来の進路を考えるうえで大きなヒントを得た様子でした。

2日間にわたるプログラムを終え、部員たちは知識だけでなく研究への姿勢や未来への意識を新たにしました。世界的な研究機関での体験は、一人ひとりの探究心に確かな火を灯すものとなりました。

バスでホテルに移動し、夜の交流会ではボードゲームの「ito」を行いました。「合宿で楽しかったこと」をテーマに、思い出を振り返りながら語り合いました。笑い声が絶えず、仲間同士の絆がさらに深まる時間となりました。
また、この日に誕生日を迎えた部員もおり、みんなでケーキを囲んでお祝いしました。
学びと交流、そして仲間との温かな時間に満ちた合宿の1日が幕を閉じました。

3日目の交流会の様子。

4日目

いよいよ合宿最終日。
チェックアウトを済ませ、バスで沖縄県立博物館へ向かいました。館内では「謎解きプログラム」に挑戦。展示を巡りながら手がかりを探し、知識とひらめきを駆使して解答を導き出すアクティビティは、学びと遊びが融合した充実の時間となりました。
プログラムを終えると、バスで那覇空港へ移動。ここで解散となり、それぞれが帰路につきました。

謎解きの様子。

プログラム外での交流について

交流会のあとは自由時間となっており、仲の良い部員たちは自然と部屋に集まりました。ギターを弾いたり、ドラマを一緒に見たり、恋バナに花を咲かせたりと、思い思いに楽しい時間を過ごしました。
また、最終日の那覇空港解散後も、フライト時間が近い部員たちで集まり、各自観光を楽しむ姿が見られました。
4日間のプログラムを通して、部員同士の距離はぐっと縮まり、強い絆が生まれました。

部屋に集まって交流をする様子。

終わりに

OIST合宿は、研究に真剣に向き合う時間も、仲間と笑い合い語り合う時間も、とても楽しくてあっという間の4日間でした。最先端の研究に触れ、普段の生活では出会えない価値観や視点に出会えたことで、確かに世界が広がったと感じています。改めて、私は「研究部」というコミュニティが世界で1番大好きです!

興味のある方へ!「研究部」とは!

研究部とは、学術研究を志す中高生をサポートするコミュニティです。
文系・理系を問わず、さまざまな分野で専門的な学修や研究活動を行う中高生が参加しており、研究部アドバイザーによるサポートのほか、発表会や専門家による講演といった不定期イベント、部員同士の交流を通じて、研究に関する知見を広く深めることができます。

研究部HP
https://nnn.ed.jp/attractiveness/extracurricular/club/kenkyubu/
研究部X
https://x.com/kd_kenkyubu

研究に必要な資金の支援も行っておりますので、興味関心のある方はぜひ研究部HPをご覧ください。

※入部には選考があります
※研究部にはN高/S高/R高以外の生徒も所属しております

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