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【N高グループ生が知らない読書の世界】チャンプ本は誰の本!? 5人で放課後ビブリオバトル

サムネイル=ぽむを(N高8期・通学コース)
文=機械音痴のいふぁ(S高3期・通学コース)

個性溢れるN高グループの生徒たち。
一人ひとり好きなものが異なれば、興味の方向も違っています。
そんな彼らが選ぶ他の人におすすめしたい1冊とは、どんな本でしょうか。

タイトルは「N高グループ生知らない読書の世界」。
ですが、きっと「N高グループ生知らない読書の世界」であることでしょう。

本記事では、通学コース京都四条烏丸キャンパスで行われたビブリオバトルの様子を、通学コース生同士の普段の雰囲気とともにお届けします。

グループで一つのテーマに沿って記事を執筆するテーマ記事プロジェクト。
本記事のテーマは、高校生の読書事情を通じて”読書の楽しさや面白さ”を伝えること。
この記事を読んだ後には、きっとあなたも本を手に取りたくなるはずです。

目次

今回のパーティーメンバー


いふぁ
通学コース京都四条烏丸キャンパス3年生。メディア広報委員会執筆5期。
幼少期に出会った「びびんば」さんに憧れ、その口癖は「たこす」と「びびんば」。
京都四条烏丸キャンパスの仲間には、ちゃんと意味が通じているらしい。

ぽむを
通学コース京都四条烏丸キャンパス3年生。ついでにイベント企画委員体験学習部門6期生らしい。お菓子の包装紙を綺麗に剥がし綺麗に戻すのが特技。
いふぁに頼み込まれてやってきた。

谷内(やち)
通学コース京都四条烏丸キャンパス3年生。デジタル委員会AI共生部門に所属しているが現在は休会中。
いふぁに頼み込まれてやってきた。

久保(くぼ)
通学コース京都四条烏丸キャンパス3年生。イベント企画委員体験学習部門6期。毎週最低でも50kmは歩く無類の散歩好き。
いふぁに頼み込まれてやってきた。

紫音(しおん)
通学コース京都四条烏丸キャンパスの3年生。全て完了したはずの履修進捗が未だに63%で無事卒業できるか日々不安になりながら生活している。
いふぁに頼み込まれてやってきた。

ビブリオバトル、始まり始まり。

いふぁ

はいっ! 
それでは、ビブリオバトルを始めていきたいと思います!

  

いえーい!

全員

いえーい!

最初は記念撮影から。全員で机を囲む。
いふぁ

まずは今日のルールについて説明します!

  1. 発表者(バトラー)が2〜5分で本のおすすめポイントを紹介
  2. 聞き手は、その後の2〜3分で本の感想やもっと知りたいと思ったポイントを質問
  3. 1に戻り全員が本の発表を行う
  4. 最後に1番読みたいと思った本に投票してチャンプ本(※1)を決定!

※1 チャンプ本
ビブリオバトルにおける投票で、「最も読みたくなった」と選ばれた本のこと。

【その他のルール】
テーマ:「他の人におすすめしたい1冊」
紹介したい本が手元にある人は、各自持ち寄る。

いふぁ

今回は、公式ルールをゆるく崩したこんなルールでやっていきます!

  

と、いうことで……。誰から始めていこうか。
私は2番手ぐらいがいいかな!

久保

企画者!?

ぽむを

現実的な順番出してきた……。

紫音

一旦、じゃんけんで勝った人から時計回りでいこうか。

じゃんけんぽん!

ぽむを

うわあああああ!

紫音

いや〜〜。勝ちたかったなぁ〜〜。

いふぁ

本当にそう思ってる!? くっ!

じゃんけんの結果……。
ぽむを→久保→谷内→紫音→いふぁの順番に決定!

トップバッターぽむを ~ステップファザー・ステップ~

ぽむを

私がおすすめしたい1冊はこちら。
宮部 みゆきさんの小説「ステップファザー・ステップ」です。
この話は、主人公の泥棒の男の人が仕事中に足を滑らせて屋根から落っこちたところ、その家に住んでいる双子の兄弟、哲(さとし)と直(ただし)に拾われるところから始まります。

ぽむをが持参した「ステップファザー・ステップ」
いふぁ

えっ。

ぽむを

実はこの双子の家にはある問題があって、母親は母親で、父親は父親で、それぞれ不倫をして駆け落ち中。弱みを握られた主人公が双子の父親のふりをすることになります。

久保

んん”??

ぽむを

このちょっとへんてこな疑似家族を巡った笑いあり、時に真面目な話ありのコメディーミステリーとなっています。

この作者の宮部 みゆきさんは、時代物からミステリー、ファンタジー、コメディー、シリアス問わず、さまざまなジャンルの作品を書いていてどれも本当に面白いのですが、この本は過去にドラマ化もされていて、特におすすめできる作品になっています。

物語は、全編を通して主人公の一人称視点で、コメディー要素を交えた軽いトークをベースに進み、3人の周りで次々と起こる奇妙な事件を解き明かしていきます。

特に宮部 みゆきさんのワードセンスがすごく面白くて……。
主人公と双子のやり取りを冒頭から一部抜粋しようと思います。
主人公が双子に拾われるシーンで、
「君らが落ちている俺を拾ってくれたわけ? そう。なんで? 国土を汚したくない」
とか。
泥棒が落し物で落ちてたから、国土を汚さないためにゴミ拾いをしました。みたいな……。

久保

泥棒=ゴミの判定なんだ! (笑)

ぽむを

そう!
「なんで助けてくれたの?」って聞いてきた主人公に一番最初に返した言葉がこれっていう、この切れ味のあるトークが作品全体で続いていくのですが、その合間合間に大人と子供それぞれの生き方を模索する姿など、ドキッとするような言葉が隠れています。
温度差やじっとり感はないんですけれど、笑いとの緩急があるからこその説得力や切なさを感じる描写もあります。読書好きな方はもちろん、児童向けに青い鳥文庫版も出版されているくらいなので、普段はあまり小説を読まない方、小中学生にもおすすめできます。

  

また、この本は元々講談社の文芸雑誌で連載されていたシリーズで、7つの短編がこの1冊に詰まってできているので1話がだいぶ薄くて……。

久保

あっ、たしかに薄い。

ぽむを

難しい言葉もあまりなく、テンポ良く読むことができるので隙間時間にも気軽に手に取っていただけるかなと思います。
ぜひ読んでください! 以上です!!

感想・質問フェーズ

久保

自分も「杉村三郎シリーズ」だけ宮部 みゆきさんの作品を読んだことがあって。
その時に読んだ印象とは全く違う説明で、新しい発見と今読んでも楽しめるのかっていう興味が……。

ぽむを

むしろ、今だからこそ読んでほしいかも!
私も小学生の頃に知ってから今までに何回も読み返しているので……。

  

うん。読んで!!

いふぁ

ぽむをちゃんの一番好きなキャラとその理由を教えてください!

ぽむを

一番好きなキャラかぁ……。
ちょっとネタバレになっちゃうかもですが、2話に登場して以降、ちょこちょこ顔を出しては主人公たちに力を貸してくれるおじさんが面白くて好きですね。
そこもぜひ読んでご確認ください!

紫音

なんか表紙の絵柄が鋼の錬金術師に似てるよね。

ぽむを

あっ、描いてる。
いくつか表紙のバージョンがあるんだけど、これは「鋼の錬金術師」の作者さんの描き下ろしです!

紫音

やっぱり!? 
そうだと思った! 見る目あるやん〜!

谷内

エピソードが個性的で「次はどうなるんだろう?」って考えられるのがいいなと思いました。ちなみに、スターウォーズがいろんな順番で見ることができるように、どんな順番で読むのが1番楽しめますか?

ぽむを

7話全てを前から順番に読んでもらうのが一番楽しいのかなって思うんですけど1つお伝えするなら……。

  

さっき話した児童向けの青い鳥文庫版、実は大人の都合で1話カットされているんです。
子供向けにはアウトな言葉が入っていて……。
1つ1つの事件はその1話の中で完結しているので問題なく読むことはできるし、青い文庫版ならルビもふってあって、挿絵もあるけど、やっぱり全部読んで欲しいなって思うので、高校生のみんなにはこっちの講談社文庫の方をおすすめします。

久保のターン ~「君と時計」シリーズ~

久保

自分が紹介する本は、ぽむをさんと同じで小学生の頃に読んだ小説です。
生まれてから初めて読んだ小説で、全4冊の「君と時計」シリーズです。

おすすめの本を紹介する久保。
久保

この作品は、ジャンルがタイムリープで、「嘘の塔」「塔の雨」「雨の雛」「雛の嘘」とタイトルが全部繋がってるんです。タイムリープって繰り返していくものですが、タイトルにもそういう伏線が張られていたり、表紙もイラストが横並びで繋がっていたりと、表紙を見ても楽しめる作品になっています。

読みやすさとしても、タイムリープ、SF小説っていうところと、青春ミステリー小説っていうところで、かなり読みやすい部類になってるのかなと思います。

  

僕がこの本を買ったきっかけですが、本って裏面にあらすじが書いてあるじゃないですか。
あらすじを見た時、1行目にこんな言葉が書いてありました。
大好きな女の子が死んでしまった――という悪夢を見た朝から、すべては始まった

「どういう状態なんだ?」「ただの夢なのかな?」と思って続きを見たら、
唯一の親友がこの世界から消え、その事実に誰ひとり気付いていなかったのだ。
と書いてありました。
そこで、「どういう状態なんだ?」とさらに気になったのが、この本を買ったきっかけです。

  

タイムリープは、1周繰り返すごとに主人公である杵城 綜士(きじょう そうし)の1番親しい人間から消えていき、タイムリープのトリガーである大好きな女の子が死んでからの1週間を追っていく物語になっています。

それが「時震時計の振動」と呼ばれる現象で、それを追っている草薙 千歳(くさなぎ ちとせ)と同級生の鈴鹿 雛美(すずか ひなみ)という2人の登場人物と協力して、その大好きな女の子である折原 芹愛(おりはら せりあ)を救うためにタイムリープを繰り返していきます。

この物語の一番面白いところは、友人が少なくて自分からはあまり行動しない性格の綜士が、タイムリープを重ねるごとに身近な人たちが消えていく中で生まれる、自分1人ではどうしようもならない場面を何とかして乗り越えていくところです。

久保

去年この本を読み返した時、僕はすごく強く共感しました。
環境の変化や精神の変化など、この登場人物が自分達と同じ発達途中の高校生だからこそ、皆さんも共感できる部分があるんじゃないかなって思っています。

感想・質問フェーズ

ぽむを

表紙の雰囲気的に児童書って感じなのかな?

久保

いや、そんなことはなくって。
1冊のページ数も200ページぐらいだから、4冊で800〜900ページぐらいかな。

ぽむを

初めて読んだ小説にしてはだいぶ長編に挑戦したんだね。

久保さん

うーん……。
自分の母がよく本を読む人で、本に触れる機会はちょくちょくあったんだよね。
そんな環境で、自分から興味を持って読んだ初めての本がこのシリーズって感じかな。
書店に行ったタイミングでちょうど大賞受賞のポップをしていて目に留まったんだ。

いふぁ

4冊ある中の1冊だけ読むこともできるんですか?

久保

冊だけ読むこともできるね。
ただ、続きが気になるところで終わってしまうかもしれない。

紫音

ちゃんと楽しむには4冊必要って感じかな。

久保

そうだね!

谷内のターン ~古びた未来をどう壊す? ~

谷内

僕が紹介するのは、「古びた未来をどう壊す?」っていう宮本 道人(みやもと どうじん)さんの実践書です。

谷内が持参した「古びた未来をどう壊す?」
谷内

先がどうなるか予想するのって、みんな難しいですよね。
この本では、「SF思考」という、未来のことをひたすら想像して、そこに行くにはどういう道筋が必要で、どういう風にしたら達成ができるのか、どんな能力を身に着けたらいいのかということを考える思考の手法をテーマに、ちょっとしたワークなどがたくさん紹介されています。

  

この本のすごくいいなと思うところは……。
「SF思考」って初めて聞くと「何やねんそれ?」ってなると思うんですよね。
僕はこの本をN高グループ入学後に読んだのですが、「VUCA(※2)の時代」「将来どうやって生きていこう?」と問われる中で、将来を自分で創造して生きていこうとする「SF思考」という考え方がすごくいいなと思いました。

※2 VUCA
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉。先行きが不透明で将来の予測が困難な状態を指す。

谷内

さっきは2人とも小説を紹介してくれたと思うんですが、なんとこの本……。
小説の書き方まで教えてくれるんですね! SF思考を学ぶ過程で、SF小説がどうやってできているのか知ろうということも書いてあって、それをベースに小説を書いてみるというワークも載っています。

著者の宮本 道人さんはSF思考のコンサルティングもしていて、その内容を基にしたワークショップがN高グループ内で開催されたことがありました。その時もこの本に書いてあることと同じようなことが実際のワークになっていて……。本の内容そのものも実践的だし、1人でできるのはもちろん、友達とやってみても面白いかなと思います。

  

SF思考というものを通して、ストーリーの構成から将来を考えるところまで、幅広いことを知るのに適した本になっていてとてもおすすめです。

感想・質問フェーズ

久保

その本とはいつ頃に出会ったの?

谷内

買ったのは転入学したての1年の冬頃かな。N高関係の対談動画で宮本さんが紹介していて、「何か面白そう」と思って買って、3分の1ぐらい読んで挫折をしました。

全員

(爆笑)

谷内

1回挫折して(笑)。
けど、書いてあることは生きていく上で必要なクリティカルなことばかりだったから、ビブリオバトルをきっかけに読み返してみました。

紫音

2年の重い腰を上げたわけか(笑)。

久保

もう1つ質問!
谷内が1番面白いなって思ったことは?

谷内

面白いことかぁ。
ワークショップのやり方やブレスト方法について書いてあるんだけど、タイトルが「古びた未来をどう壊す?」とあるように、「昔の思考を捨てなさい」ってことがベースに書かれているんですね。だから、「この本に書いたことは全て忘れなさい」って最後に書いてあるんですよ。
この本は過去になるんだから、今から君たちが未来を築きなさいって。

  

たしかにそれはそうやけど……。
散々この量の解説をしているのに、最後の最後に「全部いらない」にするっていう!

最後まで読んだ本の厚みを示す谷内。
久保

1900円プラス税(笑)。

谷内

ここまで読んだのにそれはどうなんだって思いもしたんですけど、こんなオチも面白いなって思いましたね。

ぽむを

ユーモアあるオチ。

紫音

結論スタートよりいいんじゃない?
開いた1番初めに「この本の内容は忘れなさい! では、始めます!」みたいな(笑)。

久保

そういえば、この前SF小説を書いてたのって?

谷内

あー。この本がきっかけでね。

久保

理解。
「何してんねんこいつ」って思った謎が解けた。

ぽむを

学びをちゃんと活かしてるのね。

谷内

マジで実践的。いつ読んでも活かせるんじゃないかって思う内容なんだよね。

いふぁ

逆になんだけど、過去を大切にしようみたいなエピソードはないの?

谷内

あるよ。今から未来を想像し、未来から過去を振り返るっていう循環を通して「今」や「未来」の解像度を上げることができるから、過去を理解することも大切とは書いてあるんですね。
ただ、変化しきれないとかのデメリットを補う手段として、SF思考が出てくる感じかな。
きっと読む人を選んでしまうんだけど、過去をベースに前に進めていない人未来について考えたい人にはぜひ読んでみてほしいですね。

紫音のターン ~クラスで2番目に可愛い女の子と友達になった~

紫音

皆さん! 青春したいですよね!?

いふぁ

したいです!

紫音

恋愛系の話とかって興味ありますよね?

いふぁ

はい!!

紫音

でも、日常で恋バナって聞きづらいですよね。
友達に「あの子と最近どうなん?」とか聞いたら友達いなくなるやん!?

久保

あーね。

紫音

だから、解決策として「ラブコメ」を読もうってね!
ラブコメは、お金さえ払えばいくらでも恋バナっていう栄養を摂取できますから。

  

そこで僕がおすすめしたいのがこちら。
「クラスで2番目に可愛い女の子と友達になった」という作品です!

全員

(爆笑)

紫音のおすすめの1冊。
紫音

ストーリーの概要を説明すると……。
表紙の黒髪の女の子。この子が朝凪 海(あさなぎ うみ)という、クラスで2番目に可愛いって言われている女の子です。そして、その右横にいる金髪の女の子、天海 夕(あまみ ゆう)がクラスで1番可愛いと言われるマドンナ的な存在です。

  

2番目ってなんだかクラスのいけ好かない男子が言ってそうな感じですが……。

いふぁ

それな! 2番目とか言う必要ないでしょ!

紫音

そして、主人公の前原 真樹(まえはら まき)くん。
前原くんと朝凪さんには共通の趣味があり、新学期の挨拶でそのことに気づいた2人は、友達の状態からだんだんとラブコメ的な展開に進んでいきます。

朝凪さんはクラスで2番目に可愛いと言われるぐらいなので、当然友達もたくさんいます。
そんな朝凪さんと関わっていくうちに、ピュアで可愛らしい前原くんもだんだんと外交的になっていきます。そして、天海さんなど他の人との関わりも広がり、朝凪さんとの仲も進展していくんです。

久保

小説……だよね?

紫音

小説だよ!
よく見てください。ここに文庫って書いてあるでしょ。

ちょっと本屋で買うのははばかられるけど表紙も可愛いじゃん?
まあ、僕は店員さんにめっちゃ凝視されながら、ちょっと前に全巻一気に揃えたんですけどね。

久保

おぉ。

紫音

もともと漫画の方で読んでいたからハードルは低くって。
……そう! 漫画もあるから、小説が苦手な人は漫画から入ることもできます。

漫画から入って途中で小説に転じることも、その逆もできるんです。
それに、ラブコメって作品によって方向性がバラバラで、ものによっては他者の妨害が入るようなドロドロしたものもあるんですよ。

ぽむを

それは「コメ(コメディー)」なの?

久保

昼ドラ出さんといて。

紫音

いや、そういうのもあるんやって!
他の人が急に出てきて妨害してくるとか!

  

でも、この作品はそういったドロドロがなくて、ひたすら練乳をかけたような甘さがずっと続いていきます。

久保

コーヒーいる?

紫音

いらん!

  

まとめると、甘酸っぱい恋愛をしてみたい人そんな恋バナを聞きたいけど勇気が出ないって方にぜひ読んでみてほしいです!

感想・質問フェーズ

ぽむを

4人目にしてやっと角川が出てきた。

紫音

え?

ぽむを

角川スニーカー文庫。

紫音

ほんまや!

谷内

甘さの中でも、この作品にはどんな甘さがあるんですか?
甘さの中でも甘酸っぱい感じなのか、ひたすら甘みが強いのか……。

紫音

「THE 青春」って感じの甘さかな。
ひたすらに甘い感じ!
それで……。

キーンコーンカーンコーン

久保

やばい。下校時間が!
ラスト、いふぁ!!

いふぁのターン ~ラブ、スター・ガール~

いふぁ

私がみんなに読んで欲しいのは、この「ラブ、スター・ガール」という本です。
実はこの本、シリーズの1冊目ではなくて、こちらの「スター・ガール」の続編なんです。

いふぁが図書館で借りてきた「スター・ガール」
いふぁ

はい……。
図書館に「ラブ、スター・ガール」を借りに行こうと思ったら、そもそもその図書館には置いていなくて「スター・ガール」だけを借りてきました……。

  

1巻の「スター・ガール」ですが、物語は主人公のレオ・ボーロックの視点で進みます。
彼の日常の中に、ある日突然現れたスターガール。他人の目を気にせずありのままに生きる、今時の子とは少し変わった特別な女の子のスターガールに、レオは怯えつつも惹かれていく。
そんなお話になっています。

続く2巻目。今度はレオではなくスターガールちゃんの視点で描かれており、1巻のような他人の目を気にせずありのままに過ごす強い女の子ではなく、1巻の中での出来事に心を痛め、傷ついた女の子の視点で進んでいきます。また、この「ラブ、スター・ガール」で面白いのが、日記のような形式で描かれているところです。1巻のような多くの小説とは異なり、「○月○日に〜〜があった」という日記のような、レオに宛てた長い長いラブレターのような形式で描かれています。

  

この本をおすすめしたい理由は2つあって、1つ目は登場人物がめちゃめちゃに個性的なんです!
自分は「透明」になれると信じている小さなドゥーツィちゃんや、「広場恐怖症」で家から出られないベティー・ルー、「少し攻撃的」な女の子アルビナ、レモンを丸かじりしているちょっとかっこいいペリーくんなどなど。

紫音

レモン丸かじり……。
かっこいいと思い込んでるペリー君じゃない?

いふぁ

いやいやいや!
黒髪に碧眼で、きっと相当かっこいいよ!?

谷内

レモン丸かじり……。

ぽむを

「髪に芋けんぴ付いてるよ」のノリみたい(笑)。

久保

イマジナリーレモン。

いふぁ

ペリー君は自由奔放ですごくミステリアスな子なんですけれど、さっき言ったようにどの登場人物も本当に個性的で、そこが最初に惹かれていくおすすめポイントです!

  

2つ目の魅力は、自分らしさに溢れ、一見すると強く感じられるスターガールちゃんが、実は他の人と同じように繊細で、自分のいろんなことに対して悩んでいるという姿です。そんな姿に共感したり、逆にこうやって行動できるのはすごいなぁと思ったり、言語化することは難しいですが、読み終わった後になんだか少し気分が変わるような……。
個人的にレオのことがあまり好きではないため1巻はおすすめしづらいのですが、2巻のこの感覚がとても新鮮で、ぜひ読んで欲しい1冊になっています。

  

このスターガールちゃんの言動そのものもとっても風変わりで、例えば丘の上にゴムべらを1本1本立てて……。

久保

ん?

いふぁ

「ん?」って思うよね! そのゴムベラで原始的なカレンダーをつくって冬至をお祝いしたり、時には火事に巻き込まれたり……。そういういろんなハプニングが起きながらも成長していくっていうところもすごく引き込まれるんです。

この本自体はすごく変わっていて、ありふれたというか、読みやすいような本ではないのですが、内容の意味を自分で考えながらも物語に入っていけるような面白い本なのでぜひ読んでみてください!

感想・質問フェーズ

紫音

はーい、5時半(キャンパスが閉まる下校時間)まであと4分です〜。

いふぁ

はいはいはい! 
みんな言ってー。質問、感想!

紫音

えーじゃあ、ペリーの容貌を教えて欲しいです。

いふぁ

ペリーは黒髪で碧眼で……。
最後に読んだのがだいぶ前だからあやふやだけど、確かそばかすが入っていたはず!
ちなみに、とってもモテます! 女の子を侍らせてます!!

谷内

侍らしてる!?

久保

著者さんは海外の方なんだよね?

いふぁ

そう! ジェリー スピネッリさん!
当然、英語版もあって、海外では映画も作られています。

いふぁ所有の原作、「Stargirl」(左)と「Love, Stargirl」(右)
久保

なんだかどこかで見た気がするんだよねー。「小中学生におすすめの本!」みたいな。

ぽむを

私、小学校に置いてあった!

いふぁ

へぇ! 私は塾で出会った!
塾の本棚に置いてあったんだよね!

いざ投票! チャンプ本は誰の本!?

久保

よーし、投票しよう!
まずは、ありがとう!(※3)

紫音

まずは、ありがとう!

※3 まずは、ありがとう
京都四条烏丸キャンパスの一部で流行中の言葉。
実は今回のビブリオバトルの中でも何度か登場していた。
由来と意味は不明。

いふぁ

時間がないね……。
みんな投票したい本は決まった?

……よし! 1人1票、読みたいなって思った本を指差して!
せーの!!

投票の瞬間の様子。よく見ると「えすぬん」が隠れている。

投票の結果……。

久保

ぽむをの勝ち!

いふぁ

おぉ!

拍手

いふぁ

ぽむちゃんの本を選んだ2人、選んだ理由も教えて!

紫音

まず、入りやすいなーって。
日本の本だし、1話が短いっていうのも始めやすさの入口が広くていいなって思いました!

久保

親が宮部 みゆき作品が大好きで、「杉村三郎シリーズ」も面白かったから、ぽむをのおすすめ本も気になった!

メンター・   TAさん

はい、そこの楽しそうな人たちー。もうキャンパス閉まっちゃうよ!
急いで、急いで!!

いふぁ

うわーー。みんな、最後に本の写真を撮らせて!

  

……撮れた! 
みんな協力してくれて本当に本当にありがとう!!

終わりに ~筆者振り返り~

最後は駆け足ながらも、無事に終了したビブリオバトル。
好きな本についての話だけでなく、幼少期の話やそれぞれの地元の話などにも話題が及び、3年近く一緒に過ごしてきても知らなかったようなことをこの1日で知ることができました。

今回は「他の人におすすめしたい1冊」というテーマでビブリオバトルを実施しましたが、「自分を変えた本」や「思い出の本」など、またテーマを変えて行うのも面白いかもしれません。

ちなみに、筆者の思い出の本は、向井 湘吾(むかい しょうご)さんの「お任せ! 数学屋さん」というシリーズです。最後にこの場を借りてでも紹介したかったこの本は、小学生の頃に出会った少し甘酸っぱい物語で、数学が苦手な方でも十二分に楽しむことができます。
こちらもぜひご覧ください。

さて、本記事では、京都四条烏丸キャンパスで行われたビブリオバトルの様子をお届けしました。
これからも、メディア広報委員のつくるN高グループ新聞をどうぞよろしくお願いします!

本記事で紹介した本

「ステップファザー・ステップ」 宮部 みゆき 講談社文庫
https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000197373

「君と時計と嘘の塔 第一幕」 綾崎 隼 講談社タイガ
https://amzn.asia/d/0127lXGg
「君と時計と塔の雨 第二幕」 綾崎 隼 講談社タイガ
https://amzn.asia/d/07C7cV7h
「君と時計と雨の雛 第三幕」 綾崎 隼 講談社タイガ
https://amzn.asia/d/0cBzM6Fw
「君と時計と雛の嘘 第四幕」 綾崎 隼 講談社タイガ
https://amzn.asia/d/0aRwB1gD

「古びた未来をどう壊す?」 宮本 道人 光文社
https://books.kobunsha.com/book/b10130378.html

「クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった」 たかた 角川スニーカー文庫
https://sneakerbunko.jp/product/2ndheroine/322108000086.html

「スターガール」 ジェリー スピネッリ(著)、千葉 茂樹(翻訳) 理論社
https://www.kadokawa.co.jp/product/201103000171/
※ 記事内に掲載した「スターガール」は2001年に理論社より刊行した本ですが、現在は入手が難しいため、上記リンクでは2011年に刊行した角川文庫版を掲載しております。理論社版も図書館等で気軽に手に取れるため、どちらもぜひご覧ください。

「ラブ、スター・ガール」 ジェリー スピネッリ(著)、千葉 茂樹(翻訳) 理論社
https://www.rironsha.com/book/07926

「お任せ! 数学屋さん」 向井 湘吾 ポプラ社
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8000903.html

本好きが本好きになるまでの道のりや、本好きだからこそちょっと違う読み方など、本好きが主役となったテーマ記事もあるので、そちらもぜひお読みください!
https://nshigh-news.jp/2026/03/29392/

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