【八丈島プロジェクト】レモンが酸っぱくない!? 八丈島の特産品でレアチーズゼリーケーキを作ってみた!

羽田空港から55分。東京都八丈町を舞台に、宿泊型職業体験プログラム「島まるごと探求ラボ 生産者の『声』を届ける八丈島プロジェクト」を行いました。このプログラムは、島で活躍する生産者や地域の人たちを直接取材し、その想いや島の魅力を発信するものです。
生徒たちは、チームごとにテーマを設定し、取材のアポイントの取得から記事の執筆まで全て自分たちの手で行いました。
また普段から、メディア広報委員として取材・執筆を行っている生徒も各チームに加わり、記事を完成させました。全5チームがそれぞれの視点で書いた”八丈島”。個性あふれる記事をぜひお楽しみください。
普通のレモンと少し変わった八丈フルーツレモンとは
みなさんは八丈島、そして八丈フルーツレモンをご存知でしょうか?
八丈フルーツレモンは、一般的なレモンと比べて果実が大きいことが特徴です。通常のレモンが約130gであるのに対し、八丈フルーツレモンは大ぶりに育ちます。私たちが収穫体験で収穫したものは約300g以上あり(左側の写真参照)、さらに大きいものでは約600gにまで成長するそうです。(右側の写真参照)
また、オレンジとの自然交配によって生まれた品種であるため、皮に甘みがあり、えぐみが少ないことも大きな特徴です。そのため、果肉だけでなく皮までおいしく味わうことができます。
今回、レモン農家の吉田 公新(よしだ きみひろ)さんとチーズ職人の魚谷 孝之(うおたに たかゆき)さんにご協力いただき、八丈フルーツレモンと一般的なレモンの2種類、さらにクリームチーズとマスカルポーネチーズの2種類を組み合わせ、計4種類のチーズケーキを作りました。
それぞれの素材の違いが、味や香り、風味にどのような影響を与えるのかぜひお読みください。

今回ご協力していただいたみなさん
八丈島でチーズを作っている魚谷 孝之さん。
屋号:エンケルとハレ
大学・大学院で牛乳の研究に没頭。就職時には、研究職ではなく「おいしいものを生み出す仕事」に携わりたいと考え、千葉県の会社の新規事業である牛乳工房の設立とカフェ併設に参加。製造・飲食・ブランドづくりに携わる。
東日本大震災を機に牛乳工房を退職し、宮城県石巻市で復興支援を行う。放射能による風評被害に苦しむ人々の声をきっかけに、放射能の研究に取り組むようになる。その後、休暇中に訪れた八丈島に魅力を感じ、移住を決意。2025年現在で12年が経った。
吉田公新さん
出身:東京都
職業:レモン農家
吉田さんは八丈島に移住して今年で6年目、(2026年2月時点)自圃場でレモンを育てて3年10ヵ月です。もともとは庭師として働いており、移住後に島のレモン農家が衰退している現状を知ったことをきっかけに、レモン栽培を始められました。
kimiレモンとは八丈島にある樫立(かしたて)という集落にて、吉田さんが育てている八丈フルーツレモンのことです。八丈フルーツレモンという品種に、吉田さんが自身の名前である「公新(きみひろ)」のきみを取り、kimiレモンと名付けました。
レモンそのものは、オレンジとの自然交配が行われたレモンであり、通常のレモンと比べて色の濃いオレンジ色をしており、皮も食べられるほど甘く、果汁がたっぷり入っていてとても美味しいレモンです!
どんなチーズを使うの?
クリームチーズ
クリームチーズ は、牛乳や生クリームを原料として作られるフレッシュチーズです。酸味があり、コクのある濃厚な味わいが特徴で、チーズケーキやパンに塗るクリームとしてよく使われます。なめらかな口当たりで、チーズの風味をしっかり感じられることが魅力です。
マスカルポーネ
マスカルポーネ は、イタリア発祥のフレッシュチーズで、生クリームを主な原料として作られます。酸味が少なく、まろやかで優しい甘みが特徴です。口当たりがとてもなめらかで、デザートとの相性がよく、ティラミスなどのお菓子によく使われています。
レアチーズゼリーケーキの作り方をご紹介!
今回、実際に使ったレシピをご紹介します。
作り方
今回使用したレシピはこちら!
分量(10cmの丸いケーキ型1つを使用する場合)
土台
・ビスケット:25g
・バター:12g
生地
・クリームチーズ、またはマスカルポーネ:60g
・グラニュー糖:12g
・プレーンヨーグルト:60g
・加糖練乳:小さじ1
・はちみつ:小さじ1
・レモン汁:小さじ1
・生クリーム:30ml
・レモンの皮:適量(お好みで)
・♡粉ゼラチン:3g
・♡水:15ml
レモンシロップ&ゼリー
・国産レモン:1/3個(スライス2〜3枚)
・グラニュー糖:12g
・水:60ml
・レモンの砂糖煮のシロップ(+水):60ml
・☆粉ゼラチン:3g
・☆水:大さじ1強
製作過程(レシピ)
- 土台のクッキー生地を作る。
ビスケットをジップロックなどの袋に入れ、もんで細かく崩した後、バターを入れしっとりと馴染
むまでもむ。
point!
湿らせすぎかな?と思うぐらいで大丈夫!

2. 型に移し、手やスプーンなどで押し固め、冷蔵庫で冷やしておく。

- レモンシロップ作り
レモンを薄くスライスし、鍋にグラニュー糖と水も入れて、弱火で煮る。
レモンが柔らかくなったら取り出し、余熱が取れ次第、鍋の中身を全てタッパーに入れ、冷蔵庫で
冷やしておく。


- チーズ生地部分
ボウルにクリームチーズ(またはマスカルポーネ)を入れ、もったりとなめらかになるまで練る。
point!
マスカルポーネで作る場合はあまり練らなくてOK!
- チーズのボウルにグラニュー糖、ヨーグルト、練乳、はちみつ、レモン汁、レモンの皮の順で加
えて、その都度よく混ぜる。

6.生地用のゼラチン(分量の♡マークのもの)を混ぜ、レンジで温めて粉ゼラチンを溶かし、ボウルに追加しよく混ぜる。

7. 別のボウルで生クリームをツノが立つくらいまで泡立て、6のボウルに混ぜる。

8.冷やしておいた2の型に流し入れ、冷蔵庫で再度冷やす。

9. 8が固まったら、冷蔵庫からレモンシロップを取り出し、レモンをのせる。

- ゼリー用のゼラチン(分量の☆マークのもの)を混ぜ、レンジで温めて粉ゼラチンを溶かし、レモンシロップに混ぜる。
混ぜたものをレモンの上からかけ、固まるまで冷やす。

- 固まったら優しく底を押し出し、完成。
point!
崩れないように、型からゆっくり外そう!
外れない場合は、お湯で湿らせ温めたタオルで型を包もう!

実際に食べてみて……

今回の試作を通して、レモンとチーズの組み合わせによって味わいが大きく変化することを実感しました。実際に食べ比べてみると、その違いは想像以上で、とても楽しい体験になりました。
まずチーズについてです。
クリームチーズはコクが強く、酸味もはっきりしているため、「これぞチーズケーキ!」という王道の味わいでした。レモンとの相性もよく、チーズの濃厚さと酸味がうまく噛み合い、バランスの取れたおいしさを感じました。
一方、マスカルポーネは原料が生クリームのため、口当たりがとてもやわらかく、まるでショートケーキのような甘さが印象的でした。チーズケーキというより“生クリームスイーツ”に近い感覚で、新しい食感を楽しむことができました。濃厚なチーズ感はやや控えめですが、その分、ケーキ全体をやさしく包み込み、素材同士をなじませる力があると感じました。
次にレモンの違いです。
一般的なレモンは酸味と皮の苦味がしっかりしていて、味にキレがあります。そのため、チーズの存在感がより前に出る印象でした。
それに対して、八丈島で育てられている八丈フルーツレモンは、まず果汁の多さに驚きました。さらに、酸味がやわらかく、苦味が少ないのが特徴です。皮には驚くほどの甘みがあり、みかんのような爽やかな香りも感じられました。皮までおいしく活用できるため、さっぱりしたレモンの風味の広がりがあり、捨てる部分が少ないという点も魅力です。
八丈フルーツレモンを使うと、乳製品特有の匂いがやわらぎ、全体がさっぱりとした仕上がりになりました。どちらか一方が主張するのではなく、レモンとチーズが互いの良さを引き立て合う、バランスのよいチーズケーキになったと感じます。
後味も軽やかで、甘さが重く残らず、「もう一口食べたい」と思える味わいでした。朝食でも食べられそうなほどの食べやすさがあり、素材が変わるだけでここまで印象が変わるのかと、改めて素材選びの大切さとおもしろさを実感する、楽しい試作体験になりました。
私たちの中での一番人気は、「マスカルポーネ」と「八丈フルーツレモン」で作ったケーキでした!
まとめ
今回の試作を通して、素材一つひとつの特徴や背景を知ることの大切さを実感しました。
ただレモンを使うのではなく、どのような環境で育ち、どのような思いで作られているのかを知ることで、味わいの感じ方も大きく変わります。八丈島の温暖な気候と、生産者の丁寧な栽培技術があるからこそ、皮までおいしいレモンが生まれているのだと分かりました。実際に作って食べてみたことで、八丈フルーツレモンの魅力を自分たちの言葉で伝えられるようになったと思います。今回の経験は、地域の特産品の価値を見つめ直すきっかけになりました。
今回のプログラムは、離島情報に特化したウェブメディアやフリーペーパーを発行する団体である、「離島経済新聞社(略称:リトケイ)」様にご協力いただきました。
リトケイのウェブメディアでは、今回の記事とは異なる視点での記事が公開されています。ぜひそちらもあわせてご覧ください!
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
少しでも八丈島の空気を感じていただけたら嬉しいです。またどこかでお会いしましょう!


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