活躍生徒vol.048:「未踏ジュニア」など、次世代を担うIT人材を育成するためのプロジェクトに複数採択されている、安田陽真さん

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取材・文=ともひろ(N高9期・通学コース)
写真=安田陽真さん

生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。第48弾となる今回は、「未踏ジュニア(※1)」や、「SecHack365(※2)」などの人材育成プロジェクトに採択された安田陽真(やすだはるま)さんへのインタビューをお届けします。

※1…独創的なアイデア、卓越した技術を持つ17歳以下の小中高生や高専生などを支援するプログラム。採択されると、採択者(クリエータ)は各界で活躍するエンジニアや専門家からの指導、50万円までの開発資金の援助、開発場所の提供といった支援が得られる。未踏ジュニアの公式ホームページはこちらから
※2…”SECURITY + HACKATHON 365 DAYS”を意味する、セキュリティ人材育成プログラムの名称。25歳以下を対象に、セキュリティイノベーターとしてセキュリティのさまざまな課題にアイディアで切り込める人材を育成するための、長期にわたる特定のテーマに基づいたシステムやアプリなどの成果物を開発・制作し、その成果を競い合うイベント。SecHack365の公式ホームページはこちらから

目次

興味や疑問から生まれる活動

Q.所属校とコース、学年と名前を教えてください。

S高通学コース2年の安田陽真です。

Q.どんな活動をしていますか?

AI同士や、人間とAIで会話させる、というところにフォーカスしたA2A(※3)のフレームワークを作っていたり、それを使ったAIで動く3Dのキャラクターを作っていたりします。

あとは、誰もが自分のサーバーで自分自身のデータを公開できる、ユーザーが使う端末同士をつなげたネットワークを作るための基盤を作っています。

※3…「Agent to Agent(エージェントトゥエージェント)」の略称。複数の専門AIエージェントが相互に通信・連携し、共通の目標を達成するためのオープンな通信プロトコル(共通言語とルール)の総称。

Q.その活動を始めたきっかけを教えてください。

A2Aの方は、もともと、MR(※4)で現実世界にキャラクターを出して一緒に暮らせたらいいなという思いから、それを可能にするアプリケーションを作っていました。制作中、キャラクター1体だけでなく、同時に2、3体と暮らせたらいいよなと思って、AIエージェント(※5)を何体か出してみる、ということをやっていました。
けれど、既存のAIは業務の効率化といった面に目を向けられていたために、人間とAI、AI同士であまり純粋な会話ができなくて、それができるようになったらどうなるんだろう、と思って作り始めたのがきっかけです。

P2P(※6)の方は、ユーザーが選択したところにデータを送る分散システムに興味がありました。昔、Twitterのアカウントを誤って凍結されたことがあり、その時、現状の中央集権的なシステムではサービスの提供者に情報が集中して、そのサービスへのアクセスが失われてしまえば、自分の個人的なデータへのアクセスも失われてしまうことを実感したことがきっかけです。
その分散システムについて考えている中で、なぜ今、大きな企業にだけデータが集中してるんだろうっていう疑問があったんです。
その理由は、人々がサーバーの運用を面倒くさがった結果、自分でサーバーを立てる人が減り、その代わりに企業が提供しているサーバーに乗っかるようになったからだと思ったんです。
みんな自分の端末を持っているんだから、全部そこで自分のデータを公開できるようになれば、大きなサーバーに依存しなくても自分のものは自分で管理することができるんじゃないかなと思い始めて、このテーマに取り組んでいます。

※4…「Mixed Reality(ミックスド・リアリティ)」の略称。複合現実。仮想オブジェクトを現実空間上に可視化する技術。
※5…人間が設定した目標を達成するため、細かく指示しなくても自律的に状況を判断し、計画を立てて実行する高度なAIシステムのこと。
※6…「Peer to Peer(ピアトゥピア)」の略称。サーバーを介さず、ネットワーク上のコンピューター(端末)同士が対等な立場で直接データをやり取りする通信方式やネットワークモデルのこと。

評価されたのは「自主性」

Q.その活動であげた実績や成果を教えてください。

A2Aの方で、「未踏ジュニア」というプロジェクトに採択されていて、P2Pの基盤の方では、「SecHack365」に採択されています。

過去には別のテーマになりますが、 常陽銀行が主催しているプログラミングコンテストで、テック特別賞というものを受賞しています。

Q.成果を上げることができた理由は何だと思いますか?

「未踏ジュニア」や「SecHack365」に応募するとき、昔から作っていたいろいろなものを書けるだけ全部書いて応募したので、自主的にプロジェクトを進められるところを評価されたのかなと感じてます。

Q.「未踏ジュニア」や「SecHack365」に応募した理由は何ですか?

開発支援を受けるため、人脈を広げるためなどの目的で応募しました。
また、未踏ジュニアにはスーパークリエイタ認定(※7)、SecHack365には優秀修了生認定という制度があり、それに認定されることを目標の一つとしていました。

現在の状況としては、未踏ジュニアのほうではスーパークリエイタ認定をいただくことができ、SecHack365はまだ期間中のため認定は発表されていません。

※7…未踏ジュニアでは、特に顕著な成果を残したクリエータは、未踏ジュニアスーパークリエータとして認定される。認定されると、慶應義塾大学SFCや東京都立大学、近畿大学に推薦枠で出願できるようになる。

Q.応募内容はどのようなものですか?

未踏ジュニアには書類審査と面接審査があり、書類では自分が未踏ジュニアで取り組む内容について具体的に説明します。面接では、その中でメンターが気になったポイントや質問などに答えます。

SecHack365は書類審査のみで、自分が今まで作ってきたもの、SecHack365で取り組むことなどについて具体的に説明します。

Q.N高グループのコミュニティなどは役立ちましたか?

当時「未踏ジュニア」の方はもう1人とチームでやっていたのですが、その人とはN中の時に知り合った人なので、役に立っていると思います。

あと研究部(※8)にも所属してるんですけど、研究部も結構いろんな方と交流できるので、いい環境だなと思っています。

※8…N高グループのネット部活のひとつ。詳細は記事末尾の「活躍したいN高グループ生へ! 『研究部』とは」をご確認ください。

Q.活動の中で大変だったことはありますか?

AIエージェント同士がやりとりするためのスキーマ定義(※9)や、それらをつなぐネットワークなどを作る中で、AIキャラクター同士の通信ルールや、AI同士の会話ルールをどういった方向性で定めるかで詰まることが結構ありましたね。

そういう時は、とりあえず思いついたものを全部作ってみて、それらをうまく組み合わせたものをやろう、という感じで乗り越えました。

※9…データベースの構造や、データの形式、ほかのデータとの関係性やデータベースを操作するときのルールや表現法などを定義した設計図のようなもの。

Q.活動の中で一番嬉しかったことは何ですか?

やっぱり、「未踏ジュニア」とか、「SecHack365」に採択された時が一番嬉しかったですね。

あとはいい案を思いついた時とか、それが形になったりした時も結構嬉しいです。

Q.活動を通して得られたスキルはありますか?

技術力とか、チーム開発における知見や経験みたいなのもあるんですけど、いろんなものに採択されたので、同じ時期に採択された、似たようなプロジェクトに取り組んでいる人に「このフレームワーク、どうですか?」という感じに提案する機会もあったので、そういった関わりを通してコミュニケーション力とかもついたかな、と感じています。

Q.今後の展望を教えてください。

とりあえず、先程挙げたA2Aのフレームワークと、P2Pの基盤の方は検証可能なデータホスティング(※10)をするための基盤に変わったんですけど、それらを完成させて、できるだけ多くの人に使ってもらいたいと考えています。

どのように提供していくかは、今一番悩んでいるところです。

※10…アクセス可能な安定したWebプラットフォームにデータを保管する活動。データサーバーをユーザーに貸し出すサービス。

おわりに

今回は、活躍生徒企画第48弾として、安田陽真さんへのインタビューをお届けしました!
安田さんの「詰まったらとりあえず思いついたものを全部作ってみる」という前向きな姿勢に憧れを抱きました!
安田陽真さんの今後の活躍に注目です!

活躍したいN高グループ生へ! 「研究部」とは

研究部とは、学術研究を志す中高生をサポートするコミュニティです。
文系・理系を問わず、さまざまな分野で専門的な学修や研究活動を行う中高生が参加しており、研究部アドバイザーによるサポートのほか、発表会や専門家による講演といった不定期イベント、部員同士の交流を通じて、研究に関する知見を広く深めることができます。

研究部HP
https://nnn.ed.jp/attractiveness/extracurricular/club/kenkyubu/
研究部X
https://x.com/kd_kenkyubu

研究資金の支援も行っておりますので、興味関心のある方はぜひ研究部HPをご覧ください。

※入部には選考があります
※研究部にはN高/S高/R高以外の生徒も所属しております

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