中等部生だけで「リアルの体育祭」つくってみた イベントレポート&全体総括インタビュー

N高グループには、N/S/R高等学校が合同で行う体育祭「アオハル体育祭(※)」というものがあります。
過去2回実施されてきた人気イベントで、N高グループの中では珍しいリアルで集まるオフラインイベント。N高グループ内の生徒が自分たちで企画・運営などを行っています。ただし、これはN中等部生は参加できません。
一方、N中等部には中等部単体で行う通学コース・ネットコース合同のオフラインイベントがありません。また、体育祭という概念も存在しないため、紅白に分かれて競技に打ち込み、お昼休憩にお弁当を食べてお菓子交換をして騒ぐ……という青春は存在しません。
いや、存在しなかった、という方が正しいでしょうか。
2024年度3月に、「N中にもコースをまたいだリアルイベントが欲しい!」そして「ないなら作ろう!」と思った4人のN中生が体育祭を企画し、50人以上の実行委員を組織して、N中で初めての生徒によるリアルイベント「Nスポーツフェスタ」を実施しました。この記事では、当日のイベントの詳細や全体総括の方へのインタビュー内容などを紹介します。
イベント概要 〜Nスポーツフェスタとは?〜
N中等部初の体育祭「Nスポーツフェスタ」は、完全な生徒自主企画・運営で実施されました。4人のN中生が総括として企画を考え始めたのは2024年8月末。そこから翌年1月に実行委員を募集し、3月に実施するまで、実行委員決定から数えると3ヶ月弱で作り上げた企画です。アオハル体育祭や磁石祭と比べると、かなり短い準備期間でした。
企画概要は以下の通り。実行委員・総括は全員がN中等部所属です。(学年は2024年度当時)
総括:みずき(全体総括)・イツキ(事務班総括)・k_same(告知式典総括)・愛禾(競技推進総括)(敬称略)
実行委員:52名
参加者(現地参加の総括・実行委員含む):79名
実行委員は事務班、競技推進班、告知式典班の3つの班に分かれて活動を行いました。
事務班は主に当日の資料や実行委員配布用資料の作成、当日の受付などを担当。そして告知式典班は参加者募集の告知やカウントダウン、応援団の組織や開会式・閉会式の実施をしました。
最も人数の多かった競技推進班では、まるばつクイズ・ソーラン節・借り人競争・王様ドッジボール・なぞなぞで仲間集め・チーム対抗リレーの6つのグループに分かれ、それぞれ競技内容を決定し、ルール設定や、当日の進行を行いました。
参加者はもちろん、企画運営から携わってくれた実行委員は、時に苦労がありながらも、当日は参加者と同じくらい楽しんでくれていました。
当日は都内の体育館を借り、広い空間で思う存分交流や運動ができました!


イベント当日の詳細
さて、「Nスポーツフェスタ」略して「スポフェス」についてわかったところで、当日どんな競技をしたのか気になりますよね。
そこで、各競技のリーダーを担当した方々に説明していただきました!
プログラムに合わせて実施された競技を当日の様子とともにご紹介します!
開会式
担当の実行委員による「はじまりの宣言」から開会式がスタート。その後、総括からの一言や諸注意が続き、実行委員1名と一般参加者1名による選手宣誓も行われました。
応援団によるパフォーマンス・準備体操
開会式の後は、応援団のメンバーが中心となったアイスブレイクタイム。まずは全員でラジオ体操第一をやって体を温め、近くの人とグループになって自己紹介を行いました。
「体育祭といえば、校歌斉唱!」という総括のノリで、全員でN中等部スクールソング「代数Nの方程式」を歌いました。
そのあとは、しっかりレクリエーションタイム。「だるまさんがころんだ」と「じゃんけん列車」を参加者全員で行い、久しぶりにやる遊びに全員一生懸命になっていました。
まるばつクイズ
〈ルール〉
運営が考えたまるばつクイズを4問出題。
まるとばつの区画があり、問題を聞いた後に正解だと思う方に移動する。
正答者の数がチームのポイントになる。
〈当日の様子〉
一番最初の競技でたくさんの人が参加しており、盛り上がっていました。
「こっちだと思うからおいでよ」など駆け引きが行われていてとても楽しそうでした!
ソーラン節
〈ルール〉
音楽に合わせてソーラン節を踊る
〈当日の様子〉
ソーラン節は青組・白組に分かれて実施されました。
先頭で競技推進班の方が見本で踊っており、みんなが心を1つに音楽に合わせて踊っている姿がとてもかっこよかったです!
借り人競走

ーーーどのような競技を担当されましたか?
僕は、借り人競争を担当しました。
この競技は、各チームから走者が順番に出場し、「お題に合う人(=借り人)」を観客席から連れてきて一緒にゴールを目指す、ハラハラドキドキのリレーです。
8人同時にスタートし、全5ラウンドを通じて順位に応じた得点を競います。
面白そうですね。5ラウンドあるというのが本格的で非常に楽しそうです!
〈当日の様子〉
借り人競争は青組・白組だけでなく、メンターさん(※)など全員を巻き込んでの競技で大きな盛り上がりを見せました。
お題を聞いて「私違う」「自分当てはまってる!」などみんなで協力しあっていて、見ている方も参加できてとても楽しかったです!
王様ドッジボール
〈ルール〉
両チームが、相手チームには内緒で王様を一人決定し、審判に誰が王様なのかを報告する。
ドッジボールを行い、最後の結果発表で王様が当てられていたチームが負け。
両方とも当てられていた、もしくは両方とも内野に残っていた場合には、外野の人数が少ない方が負け。
〈当日の様子〉
試合開始前の、王様を決める会議の時から参加者全員が真剣な顔で話し合い、王様を決めていました。「自分が当たってもいいから、王様は守ろう!」「相手チームになるべくバレないように、大げさに動かないように」などと作戦会議がありました。
試合中も飛び交うボールに悲鳴をあげて逃げ回りつつ、実際に王様を身を張って守るシーンも。参加者だけでなく見ている人も楽しめた回となりました!
昼休憩・自由時間
〈当日の様子〉
新しくできた友達とご飯を食べている人や、食べ終わってすぐに走り回っている人などがいて、みんなそれぞれの時間を過ごしていました。
なぞなぞで仲間集め

ーーーどのような競技を担当されましたか。
私は「なぞなぞで仲間集め」という競技を担当しました。
会場に吊るされた数種類のなぞなぞの中から好きなものを選び、その答えが同じだった人同士で集まるゲームです。自分がどの問題を持っているのかは明かさずに集まり、最後の答え合わせで集まった人たちが皆同じ問題を持っていたら成功です。集まった人たちの中に一人でも違う問題の人がいると失格になってしまうのでドキドキ要素もある、面白いゲームです。
なるほど! 頭も体も使う、個性的でとても楽しそうなゲームだと感じました。
〈当日の様子〉
すぐに解けた人や時間ギリギリで解けた人、最後まで解けなかった人も。
みんなで一斉に答え合わせをしている姿がとても楽しそうでした!
チーム対抗リレー
〈ルール〉
チームに分かれて走順を決めて順番に走る。
バトンの代わりにリストバンドをつけてタッチで次の人へつなぐ。
最後の走者(アンカー)がフィニッシュラインに到達した順番で順位が決定。
〈当日の様子〉
最後の競技のチーム対抗リレーは体育館を大きく使って行われました。
とても熱い戦いで応援に力が入り、青組・白組ともに走者に大きな声援を送っていました!
閉会式
閉会式では、まず初めに得点発表がありました。勝ったのは白組! 開会式で選手宣誓を行った白組参加者が代表で表彰状を受け取りました。
その後、総括からの一言と終わりの宣言が。4人の総括それぞれから、企画立案からイベント当日までの経緯、苦労や実行委員への感謝の気持ちがこもった言葉が全体へ届けられました。
開会式の後は、解散時間ギリギリまで実行委員同士や参加者同士、体育祭を機に仲良くなった人同士で交流していました。中には色紙を持ってみんなのサインを集め、寄せ書きを作る人も! リアルイベントだからこその交流がたくさん生まれた時間となりました。
企画代表へインタビュー
企画代表の方へもインタビューをしました。

企画代表で、現在N高の通学コースに所属しているみずきさん
ーーースポフェスを開催しようと思ったきっかけは何ですか?
高校の方でアオハル体育祭の参加者の募集がかかっていて、申し込もうとしたら中等部生は参加できなくて「悔しい!」と感じたんです(笑)。
ちょうどそのくらいの時期にさめ(※)と「何か一緒にやりたいよね」って話していたので、スポフェスを作る流れになりました。それからイツキちゃんや愛禾ちゃんを誘って本格的に体育祭を開催しよう、と動き始めました。
ーーー他の総括の方々を誘った理由を教えてください。
イツキちゃんはその頃からELEC(※1)にいたり、necolance(※2)の運営で一緒だったので企画運営の経験者枠として誘いました。さめはすごく仕事ができる人なんですが、企画運営経験が少なかったので情報収集の点や組織化する時に企画運営経験者が私一人だとかなり厳しいのもあってイツキちゃんが必要でした。もちろん仲が良かったというのもありますが(笑)。
それから、通学コース生も合同で行いたい企画だったので、ネットコース生の私たち三人の他にもう一人、通学コースでイベント系にアクティブな子を誘いたかったんです。そんな時に活動的で勢いのあった愛禾ちゃんがいるというのを周りの人達に聞いて愛禾ちゃんに声をかけました。
ーーー開催するまでの期間で壁となったことや、大変だったことは何ですか?
最初の方は実際に開催できるかわからなかったので企画を職員に提出することが目的だったんです。
でもいざ提出してみると、開催することが現実味を帯びてきました。さて、そうは言っても私たちが卒業するまでに残された期間が4ヶ月弱しかなかったんです。だから組織化したり、実行委員として立ち上げたり、スケジュールがかなり詰め詰めになってしまったのが大きな課題でした。
あとは生徒がリアルイベントを主催する前例がなかったのでフローがしっかりおらず、直接職員さんと連携しながらイベントを実現しました。学園の支えはあるものの、同時にN中等部の名前を背負う責任を感じる時もありました。
それから開催する体育館にアポをとる時や下見などを行う時に、生徒主催のイベントなので総括のみで行かなければいけませんでした。
金銭的な問題や当日はどうやって運営するかなどを中学生だけで大人とやりとりしたり、体育館と学園、両方の指示を聞きながらやりくりしたのが個人的に少し大変でしたが、とても成長できる機会でもありました。
ーーー実際に開催してみてどうでしたか?
当日はすごく楽しかったです。大変だったからこそ達成感があったし、開催し終わっても完全に終わりにするのではなく反省点を洗い出して、準備期間の思い出に耽ってみたり。
実行委員や総括、参加者が楽しめることが目標だったので、多様性を重視したN中で、だれもが楽しめるリアル開催のイベントができたというのはすごく達成感がありました。
ーーー今回のスポフェスが成功した1番の要因は何ですか?
ノリと勢いでやろうっていったことに対して、職員も生徒も前向きについてきてくれたことかなと思います。私だけの力ではなくて、周りの人たちが実現に向けて一緒に前向きに頑張ってくれたのが1番の要因だと思います。
ーーー印象に残っている裏話、エピソードはありますか?
会議で使っていたGoogle Meetに可愛いアバターが多いことに気づいて、しばらくアバターで遊んでた時間がありました(笑)。
あと、愛禾ちゃんは来れなかったんですが、スポフェスの前日にさめとイツキちゃんは私の地元にきてくれて、一緒にお泊まり会をして、楽しく会話してたら気づいたら朝になっていたのでそのまま現地へ行きました(笑)。
ーーーどんなときに職員さんの手を借りましたか?
一番職員さんに関わってもらったのは場所取りです。予算がかかるし、スポフェスを開催した場所は東京都の区の中で利用する団体登録が必要で、その上で体育館の予約が抽選だったのでそこは職員さんが全面的に協力してくれました。
どこで開催するかを決めようと思ったときにいろんな体育館の予約が抽選になるくらい予約枠が埋まっていたので、開催場所を確定させないまま「あそこ行ってください。」「ここ行ってください。」みたいなことになってしまったので申し訳なかったなと思いつつ、すごくありがたかったです。
あとは備品の発注とか、お金がかかる作業は職員さんにお願いしました。
組織の管理は極力生徒でしていたのですが、お金関連は特におせわになりました。
ーーー来年以降、後輩たちが体育祭を企画する時にどんなアドバイスをしますか?
まず一つは、スケジュールに余裕を持たせることです。実現するまでにどんなステップが必要で、どんなスケジュールで活動していったら余裕を持って開催に至れるか、というのは最初に考えるべきかなと思います。
次になるべく多くの人を巻き込んでいいと思っています。私自身も、スポフェスの実行委員を募集するときに「この人だったらやってくれそうだな。」と思った人にDMで声をかけにいってました。
申し込むか悩んでいたり、なかなか勇気が出なかったり、「ここが心配で……」みたいなパターンがよくあったので積極的にオファーしに行っていいと思います。手伝ってくれそうな人や、友達をできる限り多く巻き込んで、その人が体育祭をするにあたってどんなところで活躍できそうなのかを常に考えて配置するとより良いものになるんじゃないかと思います。
そして職員さんへの感謝は絶対に忘れてはいけません!
終わりに
N中等部生が自主的に企画立案・運営を行ったリアルイベント「Nスポーツフェスタ」。
総括の一人である私(愛禾)からすると、企画が動き始めた2024年8月には想像もつかないような大規模な、そして満足度の高いイベントになりました。
企画立案から1年以上たった今でも、総括同士とても仲が良く、今でも連絡を取り合っています。また、「スポフェス総括だった方ですよね?」と声をかけていただく機会もあって、改めてNスポーツフェスタというイベントの成功を感じました。実際、参加者アンケートの満足度平均は星5中4.7ととても高く、参加者からも「友達がたくさんできた」「中等部最後のいい思い出になった」などの嬉しい声が寄せられました。
全体総括のみずきさんから、「愛禾ちゃん、一緒に体育祭作りませんか?」と声をかけられた時、「今までにない企画、成功させることができるのだろうか」と心配になりながらも、すぐに喜んで返事をしていました。そしてその心配が本当に必要ないほど、運営としても参加者としても充実した企画が作れたと思っています。
この記事を読んでくれた読者の皆さんが、リアルイベントへの参加、あるいは企画運営側にも、興味を持ってもらえたら嬉しいです。
Nスポーツフェスタの第2回実施は残念ながら予定していませんが、N中等部内の誰かがまた、「やりたい!」という気持ちを持ってアクティブに活動してくれることを願っています!


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