活躍生徒vol.029:「日の丸を背負い、波に乗り、人々に夢を与える、井上3兄妹」/井上鷹さん、井上楓さん、井上桜さん

取材・文=とむ(S高4期・通学コース)
写真提供=井上鷹さん
生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。第29弾となる今回は、N高グループのアスリートクラスに所属し、プロサーファーとして世界で活躍している井上鷹さん、井上楓さん、井上桜さんへのインタビューをお届けします。
Q.所属校、学年、名前を教えてください。
S高等学校2年、アスリートクラスの井上鷹(たか)です。(24歳)

S高等学校2年、アスリートクラス、井上楓(かえで)です。(20歳)

S高等学校2年、アスリートクラスの井上桜(さくら)です。(17歳)

井上鷹さんが5月に開催された「2025 ISA World Longboard Championship」でカッパーメダル(4位)を獲得!
Q.先日終えたばかりだという「2025 ISA World Longboard Championship」の感想を教えてください。
鷹さん去年、同じ大会に参加して、銀メダルを取ったんです。しかも金メダルと僅差でした。「今度こそ金メダルを!」と臨んだ今年でしたが、練習中に膝を痛めてしまって、出場できるか怪しかったんです。でも医師からは「出てもいい」と言われたので出場しました。結果的にカッパーメダル(4位入賞)だったので、メダル獲得という目標は達成できましたが、やはり金を取りたかったのでもったいなかったと感じています。
Q.お兄さんの活躍を妹の皆さんはどう感じましたか?
楓さん&桜さん
相変わらず、凄いサーフィンをしていて、素晴らしかったなと思います。
世界で輝く「三刀流プロサーファー」
Q.どんな活動をしていますか?



「三刀流プロサーファー(※)」として海外をメインに活動しています。さらには被災地へのボランティア活動などもしています。



兄と同じでプロサーファーとボランティア活動です。



私も同じくプロサーファーで、まだあまり行っていないですけどボランティア活動をしています。
Q.サーフィンを始めたきっかけを教えてください。



僕は10代の頃にビーチクリーンをしていたときに拾ったボディーボードをサーフボードだと思い込んで、波に乗ったのがきっかけです。



私は「兄と顔が似ているからサーフィンをさせたら上手いんじゃないか」と言われたからという、よくわからない理由で始めたのがきっかけです。



私も姉と一緒の理由で、姉と一緒に始めました。
Q.活動で得られた実績や成果を教えてください。



世界初の三種目(ショートボード、ロングボード、SUP)のプロサーファーになったことです。
SUPサーフィンは2部門での世界チャンピオン。ロングボードは世界ランキングで9位、日本人、アジア人初の記録達成多数。ショートボードだとアジアツアーダブル優勝などが実績になります。


世界チャンピオンのトロフィーを持つ鷹さん



世界史上初SUPサーフィンワールドタイトル三冠王と、SUPサーフィンワールドタイトル6個獲得、ロングボード2024年世界ランキング11位というのが私の実績です。


世界三冠をとった楓さん(画像中央上)



私は、SUPサーフィンJrワールドタイトル獲得、SUPサーフィン世界ランキング2位×5個、ロングボード2022年日本プロサーフィンツアー第3戦優勝(史上最年少)というのが実績です。


Jrワールドチャンピオンになった桜さん(画像中央)
Q.成果を上げることができた要因は何だと思いますか?



海のコンディションが悪いと練習しないという方が多いですが、僕はどんなコンディションでもずっと練習していたというのが成果に大きく影響したかなと思います。



わたしはあまりイライラしないようにしていることだと思います。イライラしていると気分も下がって、練習にも集中できなくなるので、集中しつつ楽しみながらできるのが良いことなのかなと思っています



わたしは嫌々サーフィンをしないようにしています。でも自分に甘すぎても上手くならないので中間を取って、海に入ったときは最低2時間は技などの練習をしています。



僕がいることも妹たちにとって成果を上げる大きな要因になっていると思います。身近に世界のトップ選手がいるということはかなり影響があると思います。お互いがライバルみたいな。
妹たちはどのみちライバルにはなるんですけど。
いつも楓と桜の二人で「一緒に決勝行ってやろう」みたいに言っていますね。
Q.活動にN高グループのコミュニティなどは役に立ちましたか?



忙しくてあまり見られてないんですけど、皆さん(N高グループの生徒)が素敵な活動をされているのを見ると、「こんなのもあるんだな」と新しいことを知ることができています。N高グループのコミュニティによって考え方に影響がありますね。



学びも多く、みなさんの活動を見られるときには結構見ています。



学べていることがたくさんあります。
世界チャンピオン3人のそれぞれの壁
Q.活動の中で大変だったことはありますか?



僕は背も低く体重も軽くて、ツアー参加選手の中では女子選手を含めても1、2を争うくらいに小さい。特にロングボードという種目はサーフボードが3m以上ないと試合に出られません。身長が190cm体重80kgぐらいある人と同じサイズのサーフボードを使うので、体格の壁がかなり大きいんです。そこは努力では乗り越えられない部分なので、一番大変ですね。



わたしは練習時間の確保が難しくて、波が無いと海に入れないのでそこが大変です。なかなか上手くならないんです。



わたしは言語の壁です。世界大会の時は場内アナウンスが英語なので、聞き取れなかったり話すのが早くて理解が追いつかなかったりするので、いつも姉や兄たちに教えてもらっています。
Q.それをどう乗り越えましたか?



技術とか戦術とかを磨いて……乗り越えている最中ですね。



わたしも乗り越えている最中です。ワールドチャンピオンを獲得した場所が大好きで、そこでいろんな人と出会ってできた良い思い出を励みに頑張っています。



わたしは大会で結果を残して友達が「おめでとう」とか「すごかったよ」と褒めてくれるのが嬉しくて、それを励みに乗り越えようとしています。



自然が相手なので次々と予測不可能なことが起きちゃって、乗り越え続けなきゃという感じですね。
Q.活動の中で嬉しかったことはありますか?



海外のトップ選手に、成績関係なく技術面で認められて、褒められたことです。言葉もそこまで通じないのに、コミュニケーションを取ってくれるというのはすごく嬉しいですね。



わたしはそこまで英語を喋れないのですが、会場で出会った人とコミュニケーションを取れているなと感じた時や笑顔で接してくれてこっちも自然と笑顔になる時など、言葉の壁関係なく接することができるところが嬉しいです。



海外選手に挨拶をしたら明るく返してくれる時とか、サーフィンで褒められることが一番嬉しいことですね。
三刀流サーファーが与える影響
Q.活動を通じて得られたスキルはありますか?



人とコミュニケーションをとることが得意ではなかったんです。でも、活動を通して海外のいい意味での気楽さを知り、フレンドリーにコミュニケーションが取れるようになりました。
世界一を取ることができた経験で、同じような境遇の人たちにいい影響を与えたい、伝えたいと考えることで、話し方などが自然と身につきました。
サーフィンのおかげでコミュニケーションが取れるようになりましたね。



全然まだまだですけど、スペイン語ができるようになって、むしろ英語よりできるぐらいにはなりました。日本では英語の方がメジャーな言語ですが、わたしはもっとスペイン語のスキルを身につけようとしています。



海外に試合に行くようになって英語とスペイン語でコミュニケーションが取れるようになりました。単語なども学んでこれからもっともっと語学スキルを身につけたいと思います。
Q.この活動を通して人に変化や影響を与えられたエピソードはありますか?



いろいろ困難が多かったですが、世界一になることができました。「一旦沈んだけど起き上がった」という出来事が同じ境遇の人たちに伝わったときに「励まされた」とか「夢をありがとう」というメッセージをもらえるようになりました。
去年、能登の小学校や中学校で自分の経験を話した時に、そこにいた子ども達が「頑張ってみよう」「夢を持ち続けて頑張りたい」と言ってくれました。



自分が取ったタイトルで特に日本のファンの方々が盛り上がってくださいました。
自分で言うのもなんですが、自分の成績で人々に影響を与えているなと感じます。



僕らがするまで複数の種目をやるというのがあまりなかったんですけど、自分たちがやり始めてからは流行ってて影響を与えているかなと思います。



日本で最強と言われていた二人を倒して、最年少で優勝しました。
昨年、世界で一番とも言われる姉(楓さん)を倒して、世界の王者になったことです。



体が小さくても勝てるというのを証明した。僕もそうですけど、「妹がお姉ちゃんを倒す」みたいな。



「桜は小さいから(楓には)勝てないね」と言われていたけど、去年、桜に大差で負けて。ファンの皆さんが「桜すごいな」と言ってくださって、桜が与えた影響かなと思います。
3兄妹が目指す場所
Q.今後の展望を教えてください。



(鷹さん)いろいろな事情で夢を見失ってしまった人に、一人でも多く夢や希望を届けたいです。そのために、これまでと変わらず、世界に挑戦したり社会貢献活動をしたり、活動の幅を広げて、もっともっと力を入れて活動して行こうと思っています。
また、自然の変化は肌で感じて、年々酷くなっていると思っています。世界のトップで活躍してる僕が自然環境について発信をしていかなければなと思います。



(楓さん)私はまだまだ現役で、記録を伸ばしていく過程にあるので、記録を伸ばしつつ、応援してくださっている人たちにたくさんの笑顔を届けていけるよう頑張っていこうと思っています。



(桜さん)見てくださっている人がサーフィンに興味を持って「私もやってみたい」と思っていただけるように頑張っていきたいと思います。
Q.サーファーとしての今後の展望は?



三種目全てで世界一を取りたいと思います。


プロサーファー 井上鷹さん



今年ロングボードのワールドツアーの出場権が取れているので、SUPサーフィンに続いて世界一を取りたいと思っています。


プロサーファー 井上楓さん



去年、姉に勝ったのでもっと技能を磨いて、姉に追いつきたいと思います。


プロサーファー 井上桜さん
おわりに
「活躍生徒」Vol.29として、井上鷹さん、井上楓さん、井上桜さんのインタビューをお届けしました。終始明るく楽しそうにインタビューに応じてくださった井上3兄妹。
サーファーとして世界で輝き、人々に夢を与えつづけている皆さんは、同じ高校生とは思えないほどスター性に溢れる人たちでした。
「三刀流サーファー」として世界で活躍する井上3兄妹の皆さんのこれからの活躍が楽しみです!
アスリートクラスは、スポーツで優れた実績を持つ生徒を対象に、知識面・進学面・コミュニティー面・活動面でサポートすることに特化したクラスです。特別プログラムでは、アドバイザーで元サッカー日本代表の高原直泰氏や、特別講師による講義を実施し、種目を問わず競技やアスリート活動に役立つ知識を身に付けることができます。その他、オンライン交流会などを通じたコミュニティ形成や進学支援など、競技と学びの両方で生徒を支えます。



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