生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね!
そこでN高グループでは「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。
今回は、自身の原体験をエネルギーに変え、インクルーシブ教育を追求する近藤穂香(こんどうほのか)さんにインタビューしました!
当事者としてできること
Q.所属校、学年、コース、お名前を教えてください
S高2年、オンライン通学コース所属(※取材当時)の近藤穂香と言います。
Q.どんな活動をしていますか?
「インクルーシブ教育(※1)を言葉だけで終わらせないためには」というテーマで、コンテストへの挑戦、イベントへの登壇などの活動をしています。
(※1インクルーシブ教育とは……障がいの有無、国籍、性別に関わらず、すべての子どもが分離されることなく、地域の通常学校などで共に学ぶ教育の仕組みのこと)
Q.その活動を始めたきっかけは何ですか?
私自身が「脊髄性筋萎縮症(SMA)II型(※2)」という病気を持っているのですが、幼稚園の年長から中学生までを普通級で生活してきました。
そこでの生活を通じて、友人や先生方にサポートしてもらうことで、自分も学校生活にしっかりと参加できるのだと気がつきました。また、自分なりに工夫を凝らすことで、乗り越えられる壁がたくさんあることも実感しました。
しかし、そうしたサポートを受けたり工夫を形にしたりするためには、周囲の理解や協力が必要不可欠です。だから私は、自分の経験を発信することで、インクルーシブ教育の理解や認知を広げていきたいと考え、コンテストやプレゼンなどの活動に挑戦しています。
(※2脊髄性筋萎縮症(SMA)II型 とは……体を支える筋力が生まれつき弱い病気。生後7〜18ヶ月頃までに発症するケースが多い)

Q.その活動で挙げた実績や成果を教えてください
マイプロに所属していることもあり、マイプロジェクトアワード(※3)と中高生探求コンテスト(※4)に応募しました。
学園外の活動としては、第22回国際スクールナース学会(※5)に参加しました。「学校の安心安全とは何か」というテーマについて、国内外の様々なバックグラウンドを持つ方々と、全ての生徒が安心して過ごせる環境作りについて、英語でディスカッションを行った感じです。
さらに、日本小児在宅医学会学術集会(※6)では、私の将来の夢と、その夢に向けて現在取り組んでいることについて発表させていただきました。私には、自身の経験をもとに「臨床心理士」や「公認心理師」として働きたいという思いがあります。その夢を実現するためのステップとして、先ほどのスクールナース学会でのディスカッションに挑戦したことなどを話しました。
あとは、分身ロボットカフェ「DAWN」(※7)での「OriHime(※8)お仕事体験プログラム」にインターンシップとして参加しました。
内容としては、OriHimeを使って、カフェで接客をするといった感じです。
接客の緊張感や、仕事に真剣に取り組む方々の情熱を肌で感じたことで、「自分もより深く社会に参加したい!」という気持ちが一層強くなったと思います。また、OriHimeを使ったリモート大会のサッカー部門にも出場し、優勝を収めました。
(※3 マイプロジェクトアワードとは……高校生が自ら取り組んだ探究活動を発表、共有する日本最大級の学びの祭典)
(※4 中高生探究コンテストとは……全国の中学生・高校生が学校の授業や課外活動などで取り組んだ探究学習の成果を発表、共有するコンテスト)
(※5 スクールナース学会とは……世界各国の学校看護職や研究者が集まり、子どもの心身の健康課題について議論する会)
(※6 日本小児在宅医学会学術集会とは……医療的なケアを必要とする子どもたちが、安心して過ごせるような環境をつくるために、全国の医療従事者や福祉関係者が集まって研究や意見を交わす会)
(※7 DAWNとは……病気や障がいで通勤ができない人々が、分身ロボットを遠隔操作して働く常設の実験カフェ)
(※8 OriHimeとは……パソコンやスマホで遠隔操作できる分身ロボット)
一期一会を大切に
Q.成果を上げることができた理由は何だと思いますか?
一番は「人との縁」に恵まれ、それを深めてこられたからだと思います。
人との繋がりにおいては、まずお互いを知り、自分を認知してもらうことが第一歩だと考えてます。そこから実際に言葉を交わしたり、イベントで同じ経験を共有したりすることで、自然と仲良くなれるんです。深く繋がった相手とは積極的に連絡を取り合いますし、たとえ一度縁が途切れてしまったとしても、何かのきっかけで再び繋がることもあります。
だからこそ、色々な縁の繋がりを大切にしていきたいです。
それに加えて、ただ流されるのではなく、自分なりに「どうすればもっと良くなるか」と工夫を凝らしてきた所も、活動の結果に繋がっているのかなと感じます。
Q.具体的にどういった工夫をされていたんですか?
一番意識しているポイントは、「わかりやすさ」です。メールやスライドにおいて、わかりやすさは重要だと思っているので、内容を箇条書きにしたり、スライドをシンプルにしたり、クスッと笑えるような小ネタを入れるなど、そこは結構意識しています。
そのメールのやり取りや、活動の機会をいただく中、人とのつながりや大切さは今まで以上に私の中で強くなっていると思います。

「DO IT Japan」に参加した近藤さん)
Q.活動にN高グループのコミュニティなどは役に立ちましたか?
すごく役に立っていると感じます。
私はオンライン通学コース(※9)なので、コース内の委員会活動だったり、ネオフェス(※10)のユニット企画などに挑戦させていただきました。
ネオフェスでの挑戦は、学園全体を巻き込むのではなく、範囲が比較的狭い環境だったので挑戦しやすかったのと、知り合いが多かったので、その中で安心して活動できました。
ネオフェスでの活動が自信につながって、その結果マイプロに参加してみようと思ったので、本当にありがたいし役に立っているなと感じています。
(※9 オンライン通学コースとは……オンラインキャンパスの旧称。Zoomで授業を受けることができるコース)
(※10 ネオフェスとは……オンライン通学コース(※当時)とN中等部ネットコースによる完全オンラインの文化祭)
Q.活動を経て気づいたことや得た学びは何ですか?
発表のシナリオやそのスライドは、他人にフィードバックをもらってどんどん改善していくのがいいなと思いました。私になかった視点を得られるし、やっぱり他人に見てもらうほうがより良いものが作れるんだなと感じています。
「平等な体験」への強い思い
Q.活動の中で大変だったことは何ですか? また、それをどう乗り越えましたか?
私は元々皆さんよりも体力が少なくて、一度体調を崩してしまうと入院が長引くこともあったんです。そのため、普段から感染症対策には特に気を使っていました。活動を続ける上で、一番大変だったのはやはり日々の体調管理でした。
入院生活では、どうしても孤独を感じることが多かったです。でも、そんな時に友達がくれた手紙や、周囲とのつながりが本当に心の支えになりました。今振り返ってみても、これまでの困難を乗り越えられたのは、すべて人とのつながりがあったからこそだと思っています。
高校生活では、ネオフェスの企画作りとマイプロジェクトアワードの資料作成の時期が重なってしまった時があって、その時は本当にバタバタしていました(笑)。でも、ネオフェスの方は友達に「ここをお願いできる?」とタスクを手伝ってもらったり、周囲を頼りながら壁を乗り越えていきました。
Q.活動の中で嬉しかったことは何ですか?
スライドや発表のわかりやすさに私は特にこだわっているので、「わかりやすい」や「すごく面白かった」などの感想を言ってもらえると嬉しいなと感じます。
Q.活動のモチベーション維持のコツは何ですか?
自分の”昔”の思い出が、何かしらの壁と立ち向かう時のエネルギーになると考えています。
自分が小学4年生くらいの時、喘息の発作の時に入院が続いてしまっていて、「治療、やだなぁ」と思ってたんですけど、友達からの手紙やプレゼントのおかげで乗り越えることができました。
そういった、〝普通の思い出”になるような体験ができるって本当に素晴らしいことだなと思っています。その「普通」を経験する機会がなるべくみんなに平等に、公平にあって欲しいなといったところがモチベーションの源なのだと思います。

Q.活動を通じて得られたスキルは何ですか?
発表をする中で「飽きさせない工夫をするスキル」が身についたと思います。
例えば、スライドの中で「あなたはどう思いますか?」などの問いかけを入れたり、分かりやすい例を提示してみたり、あとは発表の後半になると、集中力が切れがちなので、何かクスッと笑えるような小ネタを入れたりしています。
Q.今後の展望を教えてください
「自由すぎる研究EXPO(※11)」という探究コンテストがあるので、それに応募してみようかなと思っています。マイプロジェクトアワードや中高生探究コンテストの時は、賞を取ることができなかったので、その時の経験を活かしつつ挑みたいです。
あとは、「臨床心理士」や「公認心理師」などの子どもの心のケアができるような職業に就きたいと思っているので、まずは大学進学を目指して頑張りたいと思います!
(※11 自由すぎる研究EXPOとは……全国の中高生を対象としたテーマ不問の探究成果コンテスト)
おわりに
今回は、インクルーシブ教育をテーマに探究活動を続ける近藤さんへのインタビューをお届けしました。
コンテストや学会への登壇、インターンシップなど広がる活動の裏には、当事者としての思いと、「わかりやすさ」を追求する緻密な工夫がありました。
また、自身の経験を「強み」と「原動力」に変え、周りの人を巻き込みながら進んでいく姿がとても印象的でした。
これまでの経験を活かした、近藤さんのさらなる活躍に注目です。
活躍生徒記事は、今後も続々とあがっていくのでお楽しみに。
「N高グループマイプロジェクト」とは、地域や身の回りの課題、自身の興味関心などをテーマにプロジェクトを立ち上げ、中・長期的に実践する課題解決型プログラムです。自ら課題を見つけ、問題解決のアプローチを思考し、プロジェクトと向き合うことで、社会や人とのつながりを学び、自分らしく社会を変える一歩を踏み出すことを目指しています。2017年に開講した「N高グループマイプロジェクト」は今年で9年目を迎え、累計1,000名のマイプロ生を輩出してきました。
N高グループマイプロジェクトでは随時受講生を募集しています。詳しくは下記URLからご確認ください。
https://sites.google.com/nnn.ac.jp/2025myproject
※詳しい募集タイミングは n-mypro@nnn.ac.jp までお問い合わせください。
※受講はN高グループ(N高/S高/R高/N中等部)の生徒に限ります。


コメント