N高生がシモキタカレッジで暮らしてみた。~高校生のリアルな生活と学びを聞く~

取材:N高グループ生徒会 渉外委員会
編集:そーし(渉外委員会)
写真提供:株式会社エイチラボ

高校生や大学生、社会人がともに暮らす。そんな新しい学びの場が、東京・下北沢にある「シモキタカレッジ」です。

今回は、シモキタカレッジの運営責任者である原田遼太郎さんに施設や高校生向けプログラムの全貌を、そして現在N高ネットコースに通いながらカレッジで暮らす高校2年生の清水ひまりさんに、リアルな生活の様子を伺いました。

まずは公式ページで募集要項・説明会情報を確認してみてください
秋期生・年間生として、下北沢で大学生・社会人とともに暮らしながら学ぶ高校生を募集しています。募集期間・費用・説明会情報は、必ず公式ページで最新情報をご確認ください。
なお、N高等学校・S高等学校・R高等学校は入学金免除の対象校となっております。詳細についてはHLAB事務局までお問い合わせください。
詳細・応募:https://shimokita.college/programs/boarding

目次

お話をしてくれた方たち

原田 遼太郎はらた りょうたろうさん

シモキタカレッジ 運営責任者。プロジェクトの立ち上げから関わり、カレッジ内のコミュニティやプログラム設計などを担っている。

清水しみずひまりさん

N高等学校 ネットコース2年生。中学の3年間島根県で寮生活を送る。高校進学のタイミングで実家のある東京へ戻った後も「多様な価値観に触れたい」と、シモキタカレッジへ入居。

シモキタカレッジとはどんな場所か

下北沢全体をキャンパスにした居住空間

ーーまずは「シモキタカレッジ」について簡単に説明をお願いします。

原田さん:
シモキタカレッジは、沿線の再開発事業に伴い小田急電鉄(※1)がオーナーとなり、UDS(※2)、HLAB(※3)の3社共同プロジェクトとして誕生しました。教育授業を行うHLABがプログラムの企画・運営を行っています。
「下北沢全体をキャンパスに」という構想のもと、若い人たちが住み、地域の方々と共創しながら、学び合える場所として立ち上げました。

現在は約120名が居住しており、割合としては大学生が6割、社会人が3割、高校生が1割ほどです。
高校生だけの寮ではなく、大学生や社会人と日常的に関われることが、シモキタカレッジの大きな特徴です。

※1 小田急電鉄は、小田急グループの中核企業として、東京・神奈川を結ぶ鉄道事業を中心に、不動産・ホテルなどの事業を展開しています。
※2 UDSは、まちづくりに関わる事業企画、建築設計、店舗・施設運営を手がける企業です。小田急グループの一員として、教育施設・宿泊施設・商業施設などの企画・設計・運営実績があります。
※3 HLABは、高校生向け合宿型サマースクールや海外進学支援、レジデンシャル・カレッジ事業などを展開する教育団体です。

開放的な空間が生み出す効果

ーーガラス張りの建物が印象的です。

原田さん:
寮というと、どうしても閉鎖的な空間をイメージしますよね。シモキタカレッジではガラス張りを含め開放的なつくりにしています。個室よりも共用部を居心地よい空間にすることで、寮生が共用部に滞留するようになり、寮生同士の偶然の出会いが生まれやすくなっているんです。

あとは、地域に開かれた場にしたいという気持ちもあります。

高校生向け「ボーディングプログラム」の全貌

目的は「生活・学び・進路選択」の自立

ーー高校生向けプログラムについて詳しく教えてください。

原田さん:
高校生には、最短3ヶ月から最長1年入居できる「ボーディング・プログラム」を提供しています。実家や高校など“帰る場所”はそのままに、国内で多様な経験ができる仕組みです。

目的は「3つの自立」を促すこと。自炊や洗濯などを行う「生活の自立」、用意された授業だけでなく自ら機会を掴む「学びの自立」、そして保護者や教師の意見だけで決めない「進路選択の自立」です。

安心のサポート体制と「合う人・合わない人」

ーー入りたい気持ちはあっても、安全面が不安になることもありそうですね。

原田さん:
自立を掲げているとはいえ、保護者の方が安心して送り出せるようサポート体制も整えています。入り口はオートロックで、高校生は23時が門限。食事も栄養士が監修した健康的なメニューを提供しています。あとは集中して勉強ができる空間として、自習室の環境も整えています。

また学びの面でも、高校生に対しては大学生・社会人の「バディ」が1人付き、3ヶ月間の活動をサポートしてくれます。また、高校生3~4人が1つのグループになり、月1回は少人数での振り返り(リフレクション)を実施しています。

これらを通して、「人と話すのが得意ではない」という人も、コミュニティに馴染めるようになっています。

ーー楽しくて家に帰りたくなくなっちゃいそうですね。

原田さん:
3ヶ月で足りなかったら、年間プランもあります(笑)。
逆に期間中に少しゆっくりするために帰りたくなった場合、週末だけ家に帰る人もいたりします。

ーーこの環境に「合わない人」はいますか?

原田さん:
そうですね、誰にでも合う環境というわけではありません。
「カレッジの一員になること」自体が目的になっている人や、与えられるのを待つだけの『テイカー気質』の人は、特にミスマッチが起きやすいです。
自分がなぜこの場にいるのか、自ら理由を持てる人がカレッジには合っていると思います。 

現役N高生から見たカレッジ生活

多様な価値観に惹かれて入居を決意

ーー清水さんは、なぜシモキタカレッジに入居したのですか?

清水さん:
私は中学生から高1まで島根県で寮生活をしていました。その後、東京の実家に戻ることになったのですが、「東京でも寮生活を続けたい」と思ったんです。シモキタカレッジは幅広い年齢層の人が住んでいて、多様な価値観に触れられる点にすごく惹かれて、入居を決めました。

イベントをきっかけに、大学生や社会人と打ち解けるまで

ーー入居したばかりの頃、不安はありませんでしたか?

清水さん:
中1で初めて寮生活をした時はホームシックになりましたが、カレッジに入居する時はもう寮生活に慣れていたので、あまり不安はありませんでした。

入居して2〜3週間後に「球技大会」のイベントがあって、そこで他の大学生や社会人と一気に仲良くなることができたんです。他にもカレッジ生が企画しているイベントや地域の「下北線路祭」に参加したりと、年齢関係なく交流できる機会がたくさんあります。ご飯もすごく美味しくて、「今日のメニューは何にする?」といった会話からコミュニケーションが生まれるのも魅力の一つです。

N高グループの学び方と、カレッジでの暮らしの相性

ーーN高とシモキタカレッジの相性はいいですか?

清水さん:
N高は自分のペースで学べて、自由な時間を作りやすい学校です。だから、シモキタカレッジのように、日常の中でやりたい活動に打ち込める環境とはすごく相性が良いと思います。自分の時間をどう使うかを考えながら、周りの人と関わっていけるのが大きいです。

カレッジで得た学びと将来の夢

高校生の枠を越える「哲学的な対話」

ーーカレッジでの生活を通じて、どんな学びがありましたか?

清水さん: 普通の高校生活ではなかなかできない「対話」がたくさんできることです。「自由とは何か?」「実は自分で自分を縛っているのではないか?」といった哲学的なテーマについて、社会人や大学生と深く話し合う機会がありました。高校生という立場では得られないような、広い視点や価値観をもらえたことは、私にとってすごく大きな経験です。

いつか自分でもコミュニティを作りたい

ーー将来の夢や目標を教えてください。

清水さん: 昔から「コミュニティを作りたい」という思いがあったのですが、シモキタカレッジでの生活を経て、その思いがより強くなりました。カレッジを出た後も、色々な人が交わり、対話が生まれるような場所を自分でも作ってみたいと考えています。

N高グループ生へのメッセージ

自分がやりたいことを貫いてほしい

ーー清水さんから、同世代のN高グループ生に向けてメッセージをお願いします。

清水さん:
「自分がやりたいことを貫こう」と伝えたいです。N高グループは自分のペースで学べて自由な時間が作りやすいので、シモキタカレッジのようにやりたい活動に打ち込める環境との相性がすごく良く、活動のしやすさは二重丸です。
だからこそ、周りを気にせずに、自分のやりたいことをどんどん貫いていってほしいなと思います。

可能性の蓋を外し、主体的な進路選択を

ーー最後に、運営責任者の原田さんからも、N高グループ生に向けてメッセージをお願いします。

原田さん:
N高グループ生は時間の自由度が高く、カレッジで突発的に生まれるイベントや大人との交流に時間を使いやすいので、非常に相性が良い環境です。
ぜひ、カレッジでの多様な学生や大人との関わりを通じて、自分が勝手に閉めてしまっている「可能性の蓋」を外し、世間体や周囲の声に流されない「主体的な進路選択」をしてほしいと願っています。

おわりに

幅広い世代が一つ屋根の下で暮らし、日常の会話から哲学的な対話までが自然と生まれるシモキタカレッジ。

「多様な価値観に触れたい」と自ら飛び込み、コミュニティづくりの夢を抱く清水さんのように、学校や実家とは違う「第三の居場所」を持つことは、高校生の視野を大きく広げてくれます。
N高グループの柔軟な学習スタイルとシモキタカレッジの環境は、これからの時代を自分らしく生き抜くための、心強い組み合わせと言えるかもしれません。

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