活躍生徒vol.067:プログラミングでのアプリ開発で『アプリ甲子園2024 優勝』など様々な実績を積み上げている、璃乃さん

取材・文=たにし(N高9期・通学コース) 写真提供=璃乃さん

生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! 第67弾となる今回は、プログラミングを使ったアプリ開発でさまざまな実績を積み上げている璃乃(りの)さんにインタビューしました!

目次

璃乃さんについて

Q.所属校と学年、お名前を教えてください。

S高等学校ネットコース3年の璃乃です。(2026年5月現在卒業済み)

Q.どんな活動をしていますか?

感情にフォーカスしたスマホアプリを作っています。例えば最近では、具体的なアプリとして、ASD(※1)の子どもたちに焦点を当てたアプリを開発中です。

※1 ASD 自閉スペクトラム症のこと。コミュニケーションが苦手でこだわりが強いなどの特性がある。

人の表情から感情を認識することが難しいというASDの特性の助けになるものをアプリで作り出すため、ASDの、顔の一点に視点が集中しやすいという特徴に着目し、iPhoneアプリとDockKit(※2)というスタンド型の機械を使用し、ジェスチャーやキャラクター的な表情にして、表情認識の学習効率を向上させるアプリを現在開発しています。

※2 DockKit 被写体を補足し追尾するトラッキング技術のこと。

璃乃さんの開発したアプリの一つ『mappy

Q.その活動を始めたきっかけを教えてください。

プログラミング自体には、ロボット教室に興味を持ち入塾した小学2年生の時から触れてはいたのですが、あまり自発的に取り組めてはいませんでした。

中学3年生の終わり頃、胸を張って自分が得意だと言えるようなものを見つけたいと思うようになりました。そこで、ロボット教室で親しみのあったプログラミングを使った高度な開発をやってみたいと思い、プログラミングスクールに通い始めました。そこでは元々ゲーム開発をしていたのですが、自分の作りたいプロダクト(※3)のアイデアから、iPhoneアプリが一番合っていて楽しいのではないかと先輩からアドバイスを受けたことが、アプリ開発を始めたきっかけです。

※3 プロダクト 「製品」「商品」を表す外来語。形があるものだけでなく、ソフトウェアなどの無形物も含まれる。

アプリ甲子園での優勝という経験から得たこと

Q.その活動であげた実績や成果を教えてください。

2024年11月に行われた、中高生で一番大きな『アプリ甲子園(※4)』というアプリ開発の大会で、私のリリースしたアプリが評価され、『優勝・総務大臣賞』をいただきました。

※4 アプリ甲子園 次世代を担う若手クリエーターの発掘と健全な育成支援を目的として、2011年より開催しているアプリ・Webサービスの開発コンテストのこと。

「アプリ甲子園2024」で『優勝・総務大臣賞』を受賞した璃乃さん。

また、NHKの『沼にハマってきいてみた(※5)』という番組にも、出演しました。『沼にハマってきいてみた』では、これまで私が行なってきたアプリ開発の紹介、そして実際に私が開発したアプリ『mappy』を体験するために、新大久保と浅草で思い出を残すロケを行いました。加えて、アプリ開発から起業を目指している学生として紹介され、これからの将来ビジョンを語りました。

※5 沼にハマってきいてみた NHK Eテレにてレギュラー放送されている、「沼」にハマった10代が主人公となるトークバラエティ番組のこと。

「沼にハマってきいてみた」に出演した際の璃乃さん。

Q.成果をあげることができた理由は何だと思いますか?

自分の中でこうなりたい、という力、今回だとアプリ甲子園で優勝したいと思ったら絶対その目標に辿り着いてやらないと気が済まないという『引っ張る力』が自分の中にあったことがひとつだと思います。

また、私は自分を良い環境に置くことにとても気を遣っています。ある程度成果の上げられる環境にいると、人間はどうしても「自分はできる人間なんだ!」と感じてしまいますが、社会的に正しく、かつ、自分の理想としている人が多くいる環境で過ごすことで、自然と目標が明確になり、アクションに繋げやすくなります。このような環境を『良い環境』としています。『引っ張る力』と『自分を良い環境に置くこと』の二つが相互に作用して、成果を上げられたのではないかなと思っています。

「アプリ甲子園2024」でプレゼンしている璃乃さん。

Q.活動にN高グループのコミュニティは役に立ちましたか?

学校に通う時間が少なく、自分の時間を多く作れたことが活動に役立ったと思います。私は能力があるわけではなく、ただひたすら努力をするタイプなので、その面ではS高、通信制という環境でしかこの成果は挙げられていなかったと感じています。

Q.活動の中で大変だったことはありますか?

アプリ甲子園の前に挫折したことが一番大きかったです。

アプリ甲子園の前に、通っているプログラミングスクールでの小さな大会があったのですが、そこで銅賞すら取れなかったんです。このままではアプリ甲子園に出場できるのかという不安がありました。

Q.それをどう乗り越えましたか?

ただひたすらに開発をしました。その分野の悔しい感情はその分野でしか消化できないため、これまで以上に自分のアプリと向き合い、悔しいという感情をバネにし、改善点を修正し続けました。

Q.活動の中で嬉しかったことは何ですか?

私のアプリ甲子園での活躍を見て、周りの友達や先輩、後輩が、『私もアプリ甲子園を頑張ってみよう』と思ってくれることが増えたことです。また私にプログラミングのアドバイスや質問をたくさんしてくれるようになりました。頼られると、今まで頑張ってきてよかったなと実感します。

Q.活動を通じて得られたスキルはありますか?

一つは、アプリ甲子園を目指し始めてから、自分のアプリ開発に対してのフィードバックを何度も受けて改善するということを繰り返し、PDCAサイクル(※6)という、計画して実践してみて、ダメだったら改善してみるというということが自然とできるようになりました。

もう一つは、アプリ開発をしていく上で、チームやインターンにも参加させていただく機会があったのですが、そこで目標に向けてそれぞれのメンバーが何をするべきかということを考える、チームマネージメント力がつきました。

※6 PDCAサイクル Plan(計画)→Do(実行)→Check(確認)→Action(改善)の4段階を繰り返して業務を継続的に改善する方法のこと。

Q.この活動を通して人に変化や影響を与えられたエピソードがあったら教えてください。

私の通っているプログラミングスクールに、今まではプログラミングに対してそこまで熱量がなかった後輩がいたのですが、私がアプリ甲子園で優勝したことで、その後輩が本当にプログラミングをやってみたい、と思うようになってくれたことですね。その後、後輩は、同じ大会であるアプリ甲子園2025で準優勝を受賞しており、私に憧れてこうした実績を収めてくれたということにとても感動しました。

プログラミングの持つ『力』と『身近さ』を模索・発信

Q.今後の展望を教えてください。

私はASDやADHD(※7)の子どもたちが通うプログラミングスクールでアルバイトをしていたため、ASDの子どもたちに触れ合う機会が多いのですが、その子たちの”感情認識がしにくい”という特性を、アプリや技術の力で模索・改善していきたいというのが、私の人生のビジョンとしてあります。

※7 ADHD 注意欠如多動性障害。不注意・多動性・衝動性などの症状を特徴とする発達障害の一つ。 

またもう一つ、プログラミングの楽しさ・身近さを伝えていきたいとも考えています。プログラミングがすごいものであるということは、昨今誰でも思っていることだとは思いますが、自分達には遠い世界だと思われがちであることも事実です。しかし、まずプログラミングに触れること、そしてプログラミングで自分の世界観を表現することができると、プログラミングは非常に楽しくなりますみんなが思っているほど遠い世界ではありません。実際、私も自分の世界観を表現できる媒介として、アプリ開発に注力しました。そういったプログラミングの魅力を、広報活動などを繰り返して伝えていきたいなと思っています。

璃乃さんの通うプログラミングスクールの主催イベントでプレゼンをする璃乃さん。

おわりに

今回は活躍生徒記事の第67弾として、璃乃さんのインタビューをお届けしました。さまざまな実績を収められている璃乃さんでしたが、その行動理念や今後の目標について学ぶべきことが多く、貴重なお話を聞くことができました。璃乃さんの今後に注目です!

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