活躍生徒vol.064:スポーツクライミングの世界ユース選手権で優勝を果たした、長森晴さん

取材・文=ズミ(N高7期・通学コース)
画像提供=長森晴さん

生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね!そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。
今回は昨年中国・貴陽で開催されたスポーツクライミングの世界ユース選手権で優勝を果たした長森晴(ながもり はれる)さんへのインタビューをお届けします。

目次

スポーツクライミング選手として活躍

Q.所属校と学年、コース、名前を教えてください。
長森晴です。N高等学校の2年生でアスリートクラスに在籍しています。また、週一で通学コースに通っています。

Q.活動の内容を教えてください。
現在は、スポーツクライミングという競技で、18歳までが出場できるユースカテゴリーと、高校生以上の全世代が出場できるシニアカテゴリーの両方で日本代表として活動しています。
昨年はユースカテゴリーでは世界大会とアジア大会に出場し、シニアカテゴリーでは世界大会には出場できませんでしたが、アジア大会に出場することができました。

Q.スポーツクライミングを始めたきっかけを教えてください。
小学2年の頃に、父から「クライミングというものがあるから行ってみないか」と誘われて、そのまま父がキッズスクールに申し込んだのがきっかけでした。そこからは遊び感覚で始めた習い事のような感じでした。

Q.遊び感覚から本格的に選手として活動しようと思ったきっかけを教えてください。
選手として本格的に頑張ろうと決めたのは中学1年生の頃でした。
おそらく、大会で大敗したことが大きかったと思います。「このままじゃダメだ」と感じて、自分の負けず嫌いな性格が出てきたのがきっかけで本気で取り組もうと決めました。

おととしユース世界選手権にて見事優勝

Q.これまでにスポーツクライミングで挙げた実績や成果を教えてください。
初めて全国大会で優勝したのは中学3年生(2023年)のときです。スポーツクライミングにはスピード・リード・ボルダリングの3種目がある(※)のですが、そのうちリードボルダリングの2つで優勝しました。ちなみにそれが全国大会での初優勝でした。
その大会での優勝をきっかけに、2023年からユース日本代表に選ばれ、世界ユース選手権に出場しました。それ以来、毎年世界選手権の表彰台に立つことができています。
特に印象に残っているのは、2024年に中国で開催された世界ユース選手権のボルダリング種目です。このとき、自分にとって初めて、世界の舞台で優勝することができました。その他にも一定の成果を得ることができましたが、世界ユース選手権での優勝が自分の中で一番大きな出来事ですね。
そして、昨年の8月には初めてシニアカテゴリーに挑戦し、アジアカップで2位を取ることができました。自分で言うのも変ですが、かなり健闘できたんじゃないかなと思います。


※スポーツクライミングには、「スピード」「リード」「ボルダリング(ボルダー)」の3種目がある。
「スピード」は高さ15メートルの同一条件の壁を2名の選手が同時に登り、登る速度を競う。
「リード」は高さ12メートル以上の壁を制限時間内にどこまで登れるか競う。
「ボルダリング(ボルダー)」は高さ5メートル以下の壁に設けられた複数の課題を制限時間内にどれだけ多く登破できるかを競う。

長森さんのこれまでの成績

Q.競技シーン以外で活動の成果があったと感じた出来事はありますか?
キャンパスにいるときは少し恥ずかしくてあまり自分からクライミングをやっているとは言わないんですけど、たまに「何かやってるの?」ときかれて答えると、けっこう驚かれることがありますね。
あと、僕はインスタグラムをやっているんですけど、仲の良い友達が投稿やストーリーズを見てくれたり反応してくれた時はやっぱり嬉しいなって思います。

Q.成果を上げることができた理由は何だと思いますか?
さっきも言った通り、僕はけっこう負けず嫌いな性格なんですが、負けず嫌いではあるけれど切り替えは早い方だと思っています。大会が終わった直後はすごく落ち込むこともありますが、すぐに次の大会に向けて気持ちを切り替えるようにしています。「自分は悔しくないし」と意地を張るよりも、悔しさをきちんと受け止める方が大事だと思っています。
そこからしっかり切り替え、敗因やうまくいかなかった部分をしっかり理解して、それを次の練習に活かすようにしてきました。そうやって積み重ねてきたことが、一番結果につながったんじゃないかなと思います。

Q.選手活動にN高グループのコミュニティなどは役に立ちましたか?
自分の所属しているアスリートクラスでは他の競技の生徒との交流会があります。他の競技の生徒と交流することによって、自分が気づかなかった精神的な改善点などを共有しあえるのが個人的に良い点だと思います。
あとは元アスリートの方の講演があったのですが、怪我をした時の考え方などの精神面について教わったことは印象に残っています。

Q.選手活動の中で大変だったことはありますか?
競技の性質上、勝つよりも負ける回数の方が圧倒的に多く、ほとんど失敗の連続だと感じています。
自分の負け方がワンパターンになりがちなことも多く、いろいろと考えて見直そうとしても、結局同じような形で負けてしまうことがあります。仮に優勝できても、内容に納得できない時もあります。
特に最近はシニアカテゴリーに参加するようになり、ユースカテゴリーと比べて身体の大きさやフィジカル面での差を感じています。
だからこそ、先ほども言った通り、優勝したときはしっかり喜び、慢心せず、喜び終えたらすぐに切り替えることが大切だと思います。

Q.競技活動の中で大変だったことをどう乗り越えましたか?
モチベーションを保つために、優勝したり、表彰台の上に立っているというような自分が成功している姿をイメージしながら練習に取り組むようにしています。
逆にネガティブに考えてしまうと登りにも悪影響が出てしまうので、気持ちの切り替えを大事にしています。

Q.選手活動の中で嬉しかったことは何ですか?
先ほども話しましたが、去年の世界ユース選手権で優勝できたことが一番嬉しかったです。
そのときはリードとボルダリングの2種目に出場していて、リードの次にボルダリングという順番でした。
自分の得意なリードの決勝でミスをしてしまい、順位がかなり下がってしまったので、その時は本当に落ち込みました。そんな中であまり得意ではないボルダリングが始まり不安しかなかったのですが、なんと優勝することができ、自分でも驚きました。
このときも、自分の強みである切り替えの速さが活きたと思っています。

競技中の長森さん

最大の目標は五輪で金メダル獲得

Q.活動を通じて得られたスキルはありますか?
コミュニケーション能力や嫌なことから逃げない強い心です。

Q.スポーツクライミングを通して人に変化や影響を与えられたエピソードがあったら教えてください。
自分が登っている姿を見て「やる気をもらえた」「モチベーションになった」と言ってもらえると、やっぱりすごく嬉しいです。
もちろんスポーツなので基本的には自分のために取り組んでいますが、同時に他の人にも影響を与えることができるというのはスポーツの素晴らしいところだと思います。
だからこそ、自分の存在や登っている姿を、もっと多くの方に知ってもらえたら嬉しいなと思っています。

Q.今後の展望を教えてください。
来年は自分にとってユースカテゴリーで最後の年になります。
ユースの大会は「ユース日本選手権」「ユースアジア選手権」「ユース世界選手権」の3つがあるのですが、まず日本選手権で優勝しないと他の2大会には出場できません。
そのため、まずは日本選手権で勝ちたいです。
最終的には3つの大会すべてで優勝し、将来的にはオリンピックで金メダルを取りたいです。

Q.最後に自身の活動に関して宣伝したいことがあったら教えてください。
「JMSCA Competition TV」というYouTubeチャンネルにクライミングの大会映像が公開されているので、ぜひご覧いただきたいです。

JMSCA Competition TVはこちら!
https://www.youtube.com/c/JMACompetitionTV

また、インスタグラムも運用しています。ユースカテゴリーはテレビ放送される機会がほとんどなく、自分の競技中の姿を見てもらえる場が限られています。
そのため、インスタグラムでは競技中の姿をはじめ、練習風景や日常の様子なども発信しています。ぜひチェックしていただけたら嬉しいです。

長森晴さんのインスタグラムはこちら!
https://www.instagram.com/harel.806

おわりに

今回の活躍生徒記事Vol.64では、長森晴さんのインタビューをお届けしました。
インタビューの中では、謙遜した言葉の端々からも、確かな自信が感じられました。
また、「『自分は悔しくないし』と意地を張るのではなく、悔しさをきちんと受け止めることが大事」という言葉からも、晴さんの高い意識がうかがえます。それこそが、世界の舞台で活躍する理由なのだと実感しました。
晴さんの勇姿をオリンピックの舞台で拝見できることを、強く願っています!

アスリートクラスとは?

アスリートクラスは、スポーツで優れた実績を持つ生徒を対象に、知識面・進学面・コミュニティー面・活動面でサポートすることに特化したクラスです。特別プログラムでは、アドバイザーで元サッカー日本代表の高原直泰氏や、特別講師による講義を実施し、種目を問わず競技やアスリート活動に役立つ知識を身に付けることができます。その他、オンライン交流会などを通じたコミュニティ形成や進学支援など、競技と学びの両方で生徒を支えます。

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