生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。第62弾となる今回は、自社を経営しながらもチームで協働して変革祭を実現させた油谷駿杜(あぶらたに しゅんと)さんへのインタビューをお届けします。
“田舎”だからこそ
Q.所属校と学年、コース、名前を教えてください。
S高等学校3年、ネットコースの油谷駿杜です。
Q.どのような活動を行っていますか。
N高グループの中では起業部BLP(※)に所属し、株式会社の経営はもちろん、この取材のメインでもある変革祭(※)の企画をしています。変革祭においては、これまで学生団体takaokaという形で活動してきましたが、これからは株式会社として経営していくための準備を進めています。
Q.「変革祭」とはどのようなイベントですか?
変革祭は、高岡市の若者流出(県外進学率7割越え)の現状に危機感を抱いた、僕を含む地元の高校生が立ち上げた、3日間の合宿型イベントおよびその最終発表会です。
「江戸423年」をコンセプトに、学生団体takaokaが秘密組織「高岡鳳凰結社」となり、全国から集まった高校生(志士)たちがメンター(参謀)と共にアイデアを練り、最終日に高岡市長(城守)のハートを討ち取るというストーリー仕立てにしています。富山県高岡市は、加賀藩主・前田利長公にゆかりがあり、高岡城が築かれた歴史ある城下町です。市内には歴史的な建造物や国宝の瑞龍寺など、多くの歴史資源が残っています。変革祭では、こうした高岡の歴史的な背景を活かしつつ、若者が街の未来を切り拓くという意志を込めて、「志士」や「参謀」「城守」といったユニークな名称をコンセプトに設定しました。
プログラムではバスツアーや星空ピッチ、ブラッシュアップのための「ぶつかり稽古」を経て、最終日の「変革祭」で発表を行いました。
企画体制としては、2024年10月の「とやまワカモノサミット(※)」での優勝を機に結成された「学生団体takaoka」が運営しています。メンバーは私(代表・企画・営業担当)を含む、それぞれ別団体でも活動する高校生4名で構成されています。
資金面では、地元企業からのスポンサー収入とクラウドファンディングを合わせ、総額200万円超の予算を確保して運営しています。
Q.変革祭の企画をはじめたきっかけを教えてください。
僕は、地元の富山県高岡市で株式会社を立ち上げました。高岡市はいわゆる田舎なんです。田舎というと、「何か新しいことを始めようとすると、怖いおじさんが邪魔してくる」「新しいことに否定的」というイメージを持っていました。でも、実際に会社を経営してみると、いろんな社長さんや周りの方が応援してくださり、むしろチャレンジしやすい環境であることに気づきました。応援のおかげで、今のこの会社があると思っています。そこで恩返しとして、変革祭を企画しました。
また、僕の地元の高校生は卒業後に県外の大学へ進学するという方がほとんどです。高校生のうちに、自分の地元のことを知る機会はあまりないと思います。だからこそ、県外に出ていく前に地元の魅力を知ってもらいたいという思いで活動しました。

多くの人のサポートで実現した変革祭
Q.活動を通して得られた成果や実績を教えてください。
今回の変革祭では、クラウドファンディングで約70万円、さらに協賛金として約140万円を集め、最終的に約200万円の予算でイベントを実施しました。これが金額面での成果です。
また、参加者募集の観点でいくと、全国の高校生から参加者を募集して、定員の15人に対し倍率が11倍という結果になりました。参加者募集のInstagramのリール動画も2万回ほど再生されており、拡散はできたのではないかなと思います。それに、ありがたいことに参加した高校生全員から「印象的で貴重な経験だった」とご好評いただきました。
さらに、二泊三日の集大成を発表する「変革祭〜市長への挑戦状〜」では、市民を含め約300人が来場してくれました。


Q.そのような成果を上げることができた理由は何だと思いますか。
N高グループも含めて、全国的に高校生の活躍の場はたくさんあると思います。ただ、地方の高校生が主体となって活動することは珍しいことで、それ自体に価値があったというのが一つです。全国から高校生が集結し、地方で開催されるイベントは、僕の経験上前例がありませんでした。そんな中で、高校生が二泊三日で地元のことを真剣に考えて、市長にぶつけるという流れは、エンタメ性もありながら強いインパクトも与えるものでした。おそらく、そうした企画内容に賛同していただいたことが、成果につながった理由だと思います。

Q.活動にN高グループのコミュニティなどは役に立ちましたか?
特に変革祭の参加者募集においては、大変役に立ちました。起業部のSlackチャンネルで告知させていただいたところ、何名か申し込んでくれました。起業部BLPでは、メンターさんから企画のブラッシュアップをしていただき、サポートを受けることができました。また、企画のコアメンバー4人のうち3人がN高グループに所属しており、コミュニティ内でのつながりという面でも役立っていると思います。
Q.活動の中で大変だったことは何ですか?また、それをどう乗り越えましたか?
複数個の活動を掛け持っていますので、両立の部分はとても大変でした。特に、会社の運営と変革祭の本番が重なった8月はとてつもなく忙しかったです。会社では自分がベースで動いているのですが、変革祭に関してはメンバー全員で協力し合って作り上げてきました。そのチームワークがあったからこそ、なんとか乗り越えられたと思います。
Q.活動の中で嬉しかったことは何ですか?
この変革祭自体、やって本当によかったと思っています。今までは僕一人で会社を立ち上げてきたこともあって、孤独を感じる場面もありました。しかし今回は、高校生のコアメンバー4人全員が協力し合って取り組むことができました。部活動のような体験ができたことは、高校生活の最後に良い経験になったと思います。

クラウドファンディングや最終発表会に向けて観客を集める過程でも、FacebookやInstagramを通じて、しばらく連絡を取っていなかった人にも積極的に声をかけました。久しぶりに会話が始まるきっかけにもなり、とても嬉しかったです。
Q.活動を通じて得られたスキルは何ですか?
最も得られたスキルはチームワーク力です。これまでも他の人と関わることはありましたが、ちょっと一歩距離を置いた感じで、対等な立場でチームとして動くことがありませんでした。ただ今回の活動を通じて、本当の意味で”対等”な目線でグループとして取り組んでいくというところで、結束力が一番磨かれました。
変革祭を経て
Q.今後の展望を教えてください。
今後は、変革祭を全国に展開していきたいと考えています。今回高岡で実際に開催してみて、地方の市で開催されるのにもかかわらず想像以上の応募がきたことから、高岡に留めるのはもったいないと感じました。自治体と絡めて継続的に行なえば、さらに価値が出るのではないかと考えています。
具体的には、様々な地域で年間を通して何回も変革祭を行うことをイメージしています。それを安定して行うために、今後は起業部BLPで支援を受けながら、新しく株式会社を設立する予定です。
変革祭をきっかけに、他の地域を巻き込んで盛り上げていきたいです。

終わりに
地元である富山県高岡市に全国の高校生を集め、並外れた行動力でイベントを企画した油谷さん。そんな彼の様々な苦労や地元に対する思い、企画の背景などを知っていただけたでしょうか。その実績はもちろん、一度実現させた変革祭にとどまらず、これからを見据えて挑戦を続ける油谷さんの姿は、私たち課外活動の機会が豊富なN高グループ・N中等部生が参考にできるものがあると感じました。
これからのご活躍も応援しています。
【油谷さんのSNS等はこちら】
Instagram:https://www.instagram.com/abushun_com/
個人サイト:https://abushun.com
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