活躍生徒vol.033: 政治部に所属し、地元で高齢者に向けサービスを展開している久保田さん

  • URLをコピーしました!

取材・文=chikachan(N高9期・オンライン通学コース)

写真提供=久保田さん


生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。
そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。

今回は、政治部に所属し、地元で高齢者に向けサービスを展開している久保田凌右さんに取材をしました。

目次

きっかけは職業体験

ーー所属校とコース、学年、名前を教えてください。

N高等学校1年で通学コースに所属している久保田凌右(くぼたりょうすけ)と言います。

ーーどんな活動をしていますか?

高齢者の方をターゲットに、スマホ、パソコンなどの電子機器の使い方を教える講座を行っています。月に1回、地域の公民館を借りて開催しています。

ーーその活動を始めたきっかけを教えてください。

中学生の頃の職業体験が大きなきっかけです。その職業体験では、公民館に行って高齢者の方にLINEの使い方を教える講座というのをやりました。
それを終えた後、「せっかくの縁だしこれからも講座をしたいな」「ここで終えてしまうのは勿体無い」と思い、公民館の方に提案したら、やらせてもらえることになりました。
そこで、LINEのみ教える講座だと集客が望めないと考え、教える範囲を広げ、今は電子機器全般の使い方を教える講座を開いています。

ーー講座には、いつも何人ほど来ていますか? また、1人で講座を開いているんですか?

最低でも5人には来てもらえるようにしています。多いときは十数人ほどですね。
教えることについては、最初の頃は僕1人で全員対応していたのですが、後輩に講座のことを話したら「協力したいです」と言ってくれました。だから、現在は毎回6人ほど来てくれてサポートしてもらっています。

(毎回5〜6名のボランティアと一緒に講座を開いている)

スマホを駆使する高齢者

ーーその活動で挙げた実績や成果を教えてください。

僕の活動の目的は、どこかのコンテストに入賞することではなく、高齢者の方にスマホなどの使い方を覚えていただくことです。だから、目に見えるような実績はあまりありません。
それでも最近は、毎月高齢者の方が来てくださり、使い方をお伝えして「わかったよ」「助かったよ」と満足して帰っていただける。その姿を見ることができて、本当に嬉しいです。

ーーその成果を挙げることができた理由を教えてください。

講座を開き始めたばかりの頃はとにかく「楽しい」からやっていました。でも、楽しいという感情だけで動いていると、段々と教えるのが面倒くさいという感情も出てきました。
それでも、高齢者の方に教える度に「ありがとう」と言ってもらえて、講座の回数を重ねるにつれて交流目的で来てくれるお客さんも増えるようになりました。だから、ここまで続けてこれたのはいつも来てくださってる高齢者の方のおかげだと思います。

また、若者と高齢者が交流し、教える場を作っているのが僕自身なので、この場を維持する使命感もあるのかなと思います。

ーー実際に通っている高齢者の方はどのくらいスマホが使えるようになりましたか?

 一度、Google Mapの使い方講座を行ったのですが、実際にGoogle Mapを駆使して万博まで行った方がいました。あと、LINEの使い方を教えた方からは「LINEで友達と連絡が取れるようになりました! 次は電話の仕方を教えてください!」と意欲的に学ばれていました。
その他にも、今まで別の有料スマホ講座に通っていた方に「無料で教えてもらえるし、何より説明がわかりやすい」と言ってもらえることもありました。

ーー活動の中でN高グループのコミュニティは役に立ちましたか?

僕は政治部に所属しています。政治部では、主にグループメンバーと課題を見つけ、解決する活動をしています。政治部での活動ではスマホ講座とはまた違うことに取り組んでいます。でも、政治部に入部するにあたって書いた「興味のある社会課題についてのレポート」で、自身の活動を「地域活性化」という社会課題と結びつけるきっかけを得ることができました。
それ以来、今までは単なる「ボランティア活動」だったのが「地域活性化の活動の一環」と、以前よりもしっかりと意味を持って活動ができるようになりました。

また、こうやってN高グループ新聞の方にインタビューをしていただけることは、僕の活動を広めることに繋がると思うので嬉しいです。

伝わらない大変さ、感謝をもらう嬉しさ

ーー活動をしていく上で、大変だったことは何ですか? また、それをどう乗り越えましたか?

一番は教えても中々伝わらないという点です。例えば、「ここの枠に文字を打ってください」と指示をした時に、そもそも文字の打ち方を知らない方がいるなど、基礎の基礎を知らない方が多かったです。だから説明する時は、できるだけ専門用語を使わずに、簡単な言葉を使って教えることを意識しています。
当初は経験が浅く、噛み砕いて説明することに苦戦して「どうやって説明をしよう」というのを他の講師と話し合ったりもしましたね。

(講座の様子。丁寧に高齢者に教えている様子がうかがえる)

ーー活動をしていく上で嬉しかったことは何ですか?

やっぱり、感謝の言葉をもらえるのが一番嬉しいです。また、最初はスマホを教わる為に講座に来ていたけど、段々と若い人と交流したいという目的で来てくれる人が増えたことです。「質問はないけど、とりあえず来ました」という方が増えてきて嬉しいです。

活動をして見えた「高齢者の本音」

ーースマホの使い方を教えるだけでなく、講座を通じての地域活性化を目指したきっかけは何ですか?

特に明確なきっかけがあったわけではありません。講座を続けていくうちに、スマホの使い方を教わる目的だけでなく、若者と話したい、交流したいという目的で来てくれる人が増えてきました。そこで、多くの高齢者は電子機器に関する知識だけでなく、若者たちとの交流も望んでいることに気づきました。
交流の場を求めている高齢者がたくさんいることを知ったので、いずれは自分が住んでいる地域以外にもこういう場を用意、提供したいと考えています。

ーー活動を通じて得られたスキルは何ですか?

まずはコミュニケーションスキルです。教える回数を重ねるごとに、教え方が上達すると同時に、主に高齢者の方との会話が上達してきました。
あとは、失敗や知らないことに対して「ネガティブな感情」を抱かなくなりました。最初の方は、使い方を教えても伝わらないことがあって「何で伝わらないの」と困ったことがありました。ですが、僕が教えられる立場だったら、そういう風に思われたら嫌だなと思ったので、相手の感情を考え、ミスに対して寛容になれました。

ーー今後の展望を教えてください。

自分が行っている活動は、まだ自分が住んでいる地域の公民館でしかできていないので、市全体に普及させたいです。スマホの使い方をもっと教えたい、というよりも、講座を通して若者と高齢者の交流の場を作り、市全体に広め、地域活性化を目指したいです。そして、僕の活動に影響を受け、同じような活動を始めてくれる人が出てきたら嬉しいです。
また、僕が一番大事に思っていることは、いつか僕がこの地域を離れた後も、ずっとこの場が継承されていくシステムを作ることです。だから、十年後もその先も、活動が途切れることなく続いていってほしいです。

おわりに

今回は、地元で高齢者に向けてのサービスを展開している久保田さんに、その活動や思いについてインタビューをしました。職業体験をきっかけに、ボランティアを募って講座を開いているその行動力に驚かされました。久保田さんの今後の活躍にも期待です。
活躍生徒記事は、これからも続々とあがっていくのでお楽しみに。

活躍したいN高グループ生へ! 「政治部」とは

政治部では、時事問題や政治について多角的な視点を持ち、議論や政策立案に取り組んでいます。

主権者教育の一環として、政治家と直接交流する機会を設け、政治をより身近に感じてもらうとともに、メディアリテラシーを高め、自ら調べ・考え・判断する力を養うことを目指してきました。
配信講義では年5回、現職の国会議員を中心に第一線で活躍されているゲストをお招きし、テーマに沿った講演や質疑応答を行っています。
こうした活動を通して、多くの生徒が年間を通じて学びを深め、政策立案に挑戦しながら成長しています。

政治に興味がある人も、これから学んでみたい人も大歓迎!
国会見学などのイベントも開催予定です。
募集は年1回、4月頃に行っています。

あなたも政治部で、身近な社会課題について一緒に考えてみませんか?

政治部HP:https://nnn.ed.jp/about/club/politics/

※詳しい募集時期は#政治部(N/S/R高のみ)または politics_club@nnn.ac.jp までお問い合わせください。

 ※参加はN高グループ(N高/S高/R高/N中等部)の生徒に限ります。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次