AIの時代を生き抜くデザイナーとは?「N高グループ生徒会」の新ロゴをデザインした人に突撃取材!

取材・文=とむ(S高4期・通学コース)
画像=小田泰陽さん
先日、「N高グループ生徒会」の新しいロゴが発表されました!
今回は、N高グループ生徒会の新しいロゴをデザインしたS高生の小田さんにインタビューしました!
新生徒会ロゴのコンセプトやこだわったポイント、デザインのコツなど、
さらにデザイン制作に興味はあるけどあと一歩踏み出せない人へ背中を押すメッセージをいただきました。
取材をした方
小田 泰陽さん
S高4期
高校二年生
“手を取り合う”ロゴデザイン
新生徒会アイコン(画像提供=小田さん)
新しいロゴのコンセプトを教えてください。
コンセプトは「多様な人が助け合い、手を取り合い変化とイノベーションを起こす」です。
下画像のように横から見た「手を取り合う形」をデザインしていて、それに加えて真ん中にN高グループの「N」が隠れているというようなデザインになっています。

コンセプト(画像提供=小田さん)
このロゴ制作でこだわったポイントを教えてください。
コンセプトを練るのにも時間をかけました。手を取り合っている形に見えるよう、美しく再現したりロゴとしての機能性、視認性のバランスをとったりすることを心がけました。
黄金比も取り入れて、ロゴ全体のバランスは良くなったかなと思います。
制作初期段階の画像(画像提供=小田さん)
制作で苦労した点はありますか?
修正に修正を重ねたことですね。実際に選出されたあと生徒会の方たちと話し合って、色などをかなり修正しました。この修正にはずいぶん時間をかけたので、苦労した覚えがあります。
ロゴ没案(画像提供=小田さん)
制作でスムーズに進められた点はありますか?
皆さんが「デザイン制作」と聞いて「苦労しそう」と思われがちな「形を作る」ところはロゴデザインだと簡単だと思います。制作ツールに慣れてくると、普段の暮らしで見かけるロゴがどう作られてるのかと想像できるようになれたりします!
このロゴで生徒会にどのようなイメージを持たせたいと考えましたか?
生徒会はかっこよくあるべき存在だと個人的に思っているので、「シャープな形でかっこいいな」とロゴを通して生徒会に興味を持ってもらって、生徒会役員の人も生徒会にいることを誇らしく思うようなロゴになればなと思って頑張りました。
生徒会新ロゴコンテスト
今回、学内のコンテストに応募されたきっかけを教えてください。
まだデザイナーとしての実績が無いので、コンテストに応募していくのはすごく大事なことだと思っています。今までも国内や海外の色々なデザインコンテストに応募してきてはいたんですけど、今回学内で生徒会のロゴ募集という案内を見つけて、これに応募して選出されたら大きな実績になるのでは無いかと思って応募しました。
今回、小田さんが応募した学内ロゴ募集イベント(募集は終了しています。)
(画像提供=生徒会)
コンテストで選出されたときはどんな気持ちでしたか?
とても嬉しかったです。磁石際のロゴ募集にも応募していたんですけど残念ながら選ばれなくて、そのあとに諦めずに生徒会ロゴに応募して選出されたときはとても嬉しかったですね。
イラレで作るデザイン
今回のロゴデザインはどんなツールを使って制作しましたか?
Adobe Illustrator(※)を使っています。N高グループ生はフリーで使えると思うんですけど、このソフトはロゴデザインに向いている。慣れるのに時間はかかるけど、慣れればとても使いやすくデザイン制作に向いているソフトなのかなと思います。
(※)N高グループ生はAdobe Illustratorを含むAdobeツールを利用することができます。
詳しくは記事の「おわりに」をご確認ください。
このソフトを使う上でコツやスキルなどはありますか?
自分はこういう複雑なソフトを使う時には、最初にショートカットキーを覚えるようにしています。よく使う操作のショートカットキーは覚えておくと作業効率が上がるのでやっています。
あとはIllustratorのプロみたいな方が出してる情報を探して、真似するというのも一つですね。
『デザインは難しくない!』
私の偏見でデザイン制作は難しいというイメージがあるんですが……?
僕はデザインがすごく好きなので、特に苦に思ったことはないです。
制作のアイデアとかテーマとかを思いつくということは難しいかなと思いますが、僕がそういう時にオススメするのは、インスピレーションを受けるということですね。デザインをインターネットで検索するなどして、既にデザインが上手い人を見習うっていうのは良いですね。
今回のロゴは何かにインスピレーションを受けたのですか?
いや、今回は何かにインスピレーションを受けたわけではないです。閃きました。
閃くコツみたいなものはありますか?
実際にデザインをするときはコンピューターを使うと思うんですけど、アイデア発想の時は適当でも良いので紙に書いてみると閃きやすいかなと思います。実際に紙に書くと脳が活性化するらしいですしね。自分も紙を使うことでゾーンに入ることができますし、すごく良いことだと思います。
迫るAI時代とデザイン
取材終盤「ひとつ良いですか」と小田さん。昨今話題の生成AIとデザイナーの関係について語ってくれました。
最近、生成AIが発達してきていて、デザインが好きで興味がある方でも、デザイン制作というものが将来AIに変わってしまうのではないか、という不安を持っている方がいるかなと思います。
僕がこれについて思うことは、”無名なデザイナー”だと「性能のいい生成AIに頼んでしまう方が良い」と思われてしまうようなこともあるんですけど、このデザイナーに頼みたいという人たちは残っていくと思います。例えば元Apple社でデザインを担当していた「Jony Ive」さん。この方は、iPhoneやmacなどのAppleを代表する製品のデザインをしていました。彼は世界で一番のデザイナーとも言われている。今、彼はAppleから退いているが、彼のデザインはとても需要がある。なぜかというと「その人のデザインが欲しい」という人が多くいるから。デザイナーを目指す学生なら今回のようなコンテストに出すことで実績を作ることができるのでオススメします。
皆さんもこういった学内のデザインコンテストでも良いですし、学園外の高校生が対象のデザインコンペとかコンテストに応募してみるのもよいのではないでしょうか。
デザイナーになりたい学生へのメッセージ
デザインしてみたいけど手が出ない人に背中を押すメッセージを!
とりあえずデザイン制作に使うソフトを触ってみることをオススメします。自分はApple製品のデザインを見て興味を持った。中学生ぐらいの時に「自分もこういうものを作ってみたい」と思って、何も知らない状態からイラレ(Adobe Illustratorの略)を始めて、触りまくっていたら、知識も増えてという感じだった。
とりあえず、デザイン制作に使うソフトを触ってみる、イラレじゃなくても他の無料ソフトでも、本当に簡単なものならCanvaとかでも良いので、デザイン制作に触れてみることが良いかなと思います。


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