活躍生徒vol.023:京都大学に現役合格し、課外活動でも多くの成果をあげたとりにくさん

生徒数がついに3万人を超えたN高グループ。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。第23弾となる今回は、Class Hに所属し京都大学に現役合格、他にも様々な課外活動で受賞歴のある「とりにく」さんへのインタビューをお届けします。
天文学への想い
Q.所属校とコース、学年、名前を教えてください。
N高等学校、通学コース、3年のとりにくです。(※取材時)本名は山川一成です。
Q.どんな活動をしていますか?
特別奨学生※としてClass Hに所属し受験勉強をしながら、それに加えて研究部※などで課外活動も行っていました。
Q.活動を始めたきっかけを教えてください。
N高に入学する前から元々良い大学に入りたいという思いがあって、特別奨学生の制度を利用して、3年生からClass Hに入りました。課外活動の方は、N高に入学する前から天文学について興味があったので、高校2年生頃から、天文学オリンピックなどのコンテストに本格的に参加するようになりました。
Q.活動であげた成果や実績を教えてください
受験では、京都大学理学部に現役で合格。課外活動では、第13回科学の甲子園※全国大会出場、第4回天文学オリンピック※で金賞を受賞しました。サイエンスキャッスル2024※関西大会で、ポスター発表を行った経験もあります。
Q.成果を上げてから変化したことはありますか?
科学の甲子園の全国大会は、三泊四日の泊まりのスケジュールで行われたりするので、そこで同じ学問に興味のある仲間を見つけて、そういった人との繋がりが増えたというのが大きかったです。あとは、やっぱり実際に結果を出すと、僕の場合は天文学が好きなので、「自分はしっかり天文学が好きなんだ」、「自分は学問の人間だ」という風に自信を持つことができました。
Q.全国大会に出場できるレベルの猛者たちが集まる中で、緊張や不安などはありましたか?
緊張や不安は当然ありましたね。でもそれは半分くらいで、もう半分は「結果を出したい」とか、「自分の実力が試せる」など、楽しみな気持ちも持つことができました。
Q.成果を上げることができた理由は何だと思いますか?
自分の「天文学が好き」という気持ちに対して自信を持っていたので、継続して努力していけたというのが大きかったと思います。
Q.天文学を好きになったきっかけを教えてください
細かく言えば、僕の好きな分野は天文学というよりも天体物理なんです。元々は1年生の頃から物理が好きだなという漠然とした気持ちがあり、自分で勉強を進めていたのですが、同時に地学の方も勉強していて、最初は地学の方で天文分野に出会いました。地学の勉強も進めているうちに天文分野と重なるところが多くて、次第に好きになっていって、気づいたら自分の専門と言えるところまで深めていたという感じですね。
N高等学校を選んだ理由
Q.活動にN高グループのコミュニティは役に立ちましたか?
課外活動の方ではやっぱり研究部の存在が大きくて、自分と好きな分野が同じメンバーと話せたり、繋がりや知識を得たりすることができました。また、活動の中で購入したい書籍などがある場合は、研究部から支援金をもらうこともできるので、それも役に立ちました。
また、先ほども言った天文学オリンピックなどが受験の時期と丸かぶりしていたので、その中でClass Hの受験勉強に対する手厚いサポートもとても役立ちましたね。だから受験の方はそこまで心配することもなく、安心して課外活動に集中することができました。

Q.研究部の活動の中で思い出に残っていることはありますか?
研究部には6月に入部したんですが、そのすぐ後の8月に合宿があって、それを通して天文学を専門としている人たちと連絡先を交換したり、繋がりを持つことができました。そこでイベントや学会の情報などを共有することができて、自分の活動の幅を広げることもできました。
Q.3年生からN高に転入されたとのことでしたが、きっかけは何ですか?
2年生の頃までいた高校が、受験勉強一筋というような高校だったんです。でも自分も「まあそうだよな、大学に行くために必要だもんな」と思って、大人しくというか、それに従って周りと一緒に勉強していたんですけど、その途中で「自分って本当に幸せなのかな?」と感じたんです。本当は、先ほど言ったような課外活動を1年生の頃からやりたいと思っていたのですが、高校の風潮的に「高校生は受験だ」というような雰囲気があったので、本当に自分のやりたいこととズレがあるように思ったんです。そこで思い切ってN高に転入して、色んなことをしようと考えたことがきっかけでした。
Q.N高に入学する前は、具体的にどのような活動をしていましたか?
前在籍校で一番力を入れていたのは、最初にお話した「科学の甲子園」というコンテストですね。学校に科学系の活動をしている団体が無かったので、チームは自分でメンバーを集めて作りました。自分としてはこういった活動に打ち込むことが初めてだったので、科学の甲子園は自分の人生の中でも一番の思い出になっていますね。
Q.様々な活動をされている中で、キャンパスに通う必要のある通学コースを選んだ理由はありますか?
キャンパスでは自習を多めにしていたんですが、シンプルに友達を作りたいという思いで通学コースを選びました。N高には受験勉強と課外活動の二つをメインで求めて転入してきたんですが、その中でちゃんと高校生活を楽しみたいという思いもあったので。
Q.とりにくさんは磁石祭実行委員もされていたと思うのですが、実行委員もやろうと思った理由は何ですか?
自分が高校生活の中でやりたかったことには、The青春というか、イベントごとをもっと楽しみたいという気持ちもあったんですよね。だから磁石祭実行委員も「面白そうだしやってみるか」という思いで立候補しました。N高に来てからは、自分のやりたかったことをやりまくる気持ちで、とにかく突き進んできました。


「好きだからやるもの」
Q.課外活動の中で大変だったことはありますか?
過去の失敗を引きずってしまうところがあるので、そこで苦労したことが多かったですね。僕は3年生の2月に天文学オリンピックで金賞を受賞したんですが、まだN高に来る前の2年生の頃にも大会に参加していたんです。高校2年生までの成績優秀者は国際天文学オリンピックという世界大会に日本代表として出場できるので、それに出場するために金賞を目指して参加しました。ですが、その2年生の大会でまさかの予選落ちをしてしまったんです。本当にショックでそれを1年間ほど引きずってしまい、「自分にこういう学問は向いていないんじゃないか」と思うこともありました。
Q.それをどう乗り越えましたか?
自分が、天文学を学んでいる人間であるということを証明したいという気持ちがとても強かった、というのが大きな要因だと思いますね。2年生の大会で失敗してしまった時も、自分のプライドが、天文学を諦めるということを許しませんでした。
Q.とりにくさんの思う、天文学の魅力があれば教えてください。
天文学は宇宙を扱う学問なんですが、僕はその中でも天体物理、宇宙物理と言われるところがすごく好きなんですよね。宇宙って、我々からすれば謎が多いものじゃないですか。そこを物理という身近な学問で説明できるというところが、とても魅力的だなと思っています。まだまだ謎が多いからこそ感じるロマンや、美しさがあると思いますね。

Q.受験勉強の中で苦労したことはありましたか?
自分で言うのもあれなんですが、受験の方は結構余裕があったんですよね。ただ、課外活動と両立して行うというのはだいぶリスキーだったので、「このままで本当に合格できるのかな」という気持ちはありました。また、直前期に数学が安定しない状況になってしまい、メンタルがえぐられたこともありました。
Q.それはどう乗り越えましたか?
Class Hには自分の解いた問題がしっかりと論証できているか添削してくれたり、「この問題ならこういう解き方の方が良いよ」というようなコメントや「これなら本番で何点取れる」というようなことを教えてもらえる仕組みがあるので、そういったサポートに助けられました。
Q.「偏差値の高い大学に入りたいけど勉強が苦手!」という人に向けて、アドバイスをお願いします。
僕はあえて「できるだけ受験に労力を割きすぎずに大学に受かってほしい」と言っておきます。 おそらく勉強が苦手な人が大学に求めるのは課外活動であったり、人間関係の部分だと思います。実際そういうのが盛んな大学って総合型選抜を行っているケースが多いと思うんです。実際僕も高校の時に課外活動よりも受験を優先したという後悔があるので、せっかく高校から課外活動頑張ってるのに、それを中断してまで無理して苦手な勉強はしてほしくないなと思います。勉強は好きだからやるものですし。なので自分に合った入試方式を選んで「賢く」受験には勝ってほしいなと思います。「一般入試しか道がない」という人はできるだけ大学に対するモチベーションを高めるのが大事だと思います。実際に大学に行ってみたりなんかも、雰囲気とかに魅了されて 「勉強頑張ろう!!!」と思えるのでオススメです。何より、皆さんには「有意義な高校生活」を送ってほしいと思います。

Q.様々な活動をされてきましたが、その中で嬉しかったことはありますか?
色んなイベントの中で、同じ天文学が好きな仲間に出会えたということはすごく嬉しかったですね。でもやっぱり、天文学オリンピックで金賞を取れたということが、活動の中で一番嬉しかったです。
受験の方では、安心が大きかったです。現役で受かるのとそうでないのとでは大学での生活は大きく変わってくると思っていたので、なんとか無事今年で受かることができて良かったという感じですね。あとは、京都大学理学部ってアカデミアでもそこそこブランドがあるので、それを手に入れられて嬉しいというのもありました(笑)。周りからは色んな人に「おめでとう」と言ってもらえてすごく嬉しかったのですが、校内で僕と仲の良い人は、僕のことを受験勉強以外での軸で一人の人間として評価してくれる人が多かったので、接し方に大きな変化はありませんでした。実際、その方が僕としても嬉しいです。
Q.活動を通じて得られたスキルはありますか?
天文学の知識のベースが増えたということはもちろんなんですけど、それに加えて、「もうとにかくやってやる」みたいな気力を持って、一つのことに対して全力で取り組めるようになったということが一番大きいと思いますね。
Q.今後の展望を教えてください
僕は京都大学の理学部に入学するので、学問をやるという点ではこれまでよりもさらに本格的な環境に身を置くことになります。高校まではいろんな活動に幅広く手を出していましたが、大学からは天文学はもちろん、実はスポーツの方面でも活躍できたらいいなと思っていて、基本的には勉強と運動の二点に絞ってこれまで以上に特化していきたいと思います。でもN高で知った課外活動の楽しみはやはり忘れられなくて、天文学を魅力を一般の方々に伝える活動にも興味があるので、たまにはそっちの方もやっていこうと思っています。
おわりに
「活躍生徒」Vol.23として、とりにくさんのインタビューをお届けしました!
受験勉強と課外活動のどちらも手を抜くことなく両立してきたとりにくさん。全ては自分の「好き」や「結果を出したい」という気持ちから行動していたことが分かり、自分の思いを努力に変えられるすごい方なんだなと感じました。とりにくさんの今後の活躍に注目です!
とりにくさんのXアカウントはこちら!
Class Hは2022年に発足した、東京大学をはじめとした難関大学を目指す方のためのコミュニティです。
2024年度は東大に4名、京大に1名をはじめとして、多くのClass H生が見事第一志望校に合格しました。
Class Hの公式HPはこちらになります。
https://nnn.ed.jp/admission/scholar/classh/
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