活躍生徒vol.016:継続は力なり! 将棋を武器に人と繋がり続ける、白龍さん

生徒数がついに3万人を超えたN高等学校・S高等学校・R高等学校(以下:N高グループ)。多様な生徒が様々な分野で活躍しています。そんな中、キラリと光る実績を生み出した生徒もたくさんいます。実績を生み出した生徒は、どんな活動をして、どうやって実績を生み出したのか……気になりますよね! そこでN高グループ新聞では「活躍生徒」と題してインタビュー企画を始めることにしました。第16弾となる今回は、将棋をひとつのコミュニケーションツールとし、活躍されている白龍(はくりゅう)さんへのインタビューをお届けします。
※N/S高新聞は、2025年度より「N高グループ新聞」へ名称を変更しております。
竹馬の友、将棋
Q.所属校とコース、学年、名前を教えてください。
N高2年、通学コースの白龍です。
Q.どんな活動をしていますか?
日々、将棋の棋力向上を目指して活動しています。
主に詰将棋(※)をしたり、ネットで対局をしたりしていて、休日の時間があるときには道場に入って対局し、経験を積んでいます。
※詰将棋 王将の詰め手を研究する将棋。与えられた譜面に基づき、一定の持ち駒を使うなどして、連続して王手をかけて詰めるもの。
Q.その活動を始めたきっかけを教えてください。
将棋を始めたのは5歳のときなので、かれこれ10年ほどになります。
父親にいろいろな種類のボードゲームができるおもちゃをもらい、その中に将棋が含まれていたことが最初のきっかけとなりました。
そこから興味を持ち始め、徐々に小さな大会に出るようになった感じです。
継続あってこその実績
Q.その活動であげた実績を教えてください。
高校生になってからだと、デイリースポーツ(※1)や関東ジュニア棋王戦 コナミグループ杯(※2)の他に、地元の大会で何度か優勝することができました。
※1 デイリースポーツ 株式会社デイリースポーツが販売するスポーツ新聞で、デイリースポーツ青少年将棋大会を主催している。
※2 関東ジュニア棋王戦、コナミグループ杯 関東1都6県の園児から高校生までを対象とした、将棋大会。
Q.そのような成果を上げることができた理由は何だと思いますか?
日頃から意識して将棋に触れているからだと思います。
少しでも期間を空けてしまうと、感覚が鈍ってしまうので……。
日々対局や詰将棋などで将棋に触れていたことが、今に繋がっているんじゃないかなと思っています。
将棋とN高グループ
Q.活動にN高グループのコミュニティなどは役に立ちましたか?
そうですね。僕は将棋部に所属しているんですけど、そこでは、プロ棋士の先生の指導対局を受けることができるんです。
大会に行かないと会えないようなプロ棋士の先生から、無料で月2回指導対局を受けられるというのは、本当にすごいシステムだなと感じています。
だからこそなるべく毎回参加し、自分がこれからどうするべきかや、どこが悪かったかなどをしっかり学べるよう、心がけています。
Q.活動の中で大変だったことはありますか?
大変だったことというか、優勝が全国大会の出場につながる都道府県代表を決める大会があるんですけど、その大会に今年は出ることができなくて、断念しました。
全国大会は高文連(※1)の大会なので、高文連に所属し、さらにその中の将棋専門部に所属している必要があります。
でも、僕が通っているキャンパスは当時、高文連に加盟していなかったんです。
キャンパスのメンターさん(※2)に相談して、なんとか来年からは……という状態までは持っていけたのですが、その交渉になんだかんだ半年ちょっとかかりました。
それでもまだ、必ず出られるという確証は得られていないのが現状です。正直なところ、簡単な道のりではないなと感じています。
※1 高文連 高校生の芸術文化活動を広く支援することにより、高校生の健全な育成に資することを目的に活動を行っている全国組織。公益社団法人全国高等学校文化連盟の略称。
※2 メンター 生徒の学びや進路実現に向けたサポートをする教育スタッフ。N高グループの全ての生徒に複数のメンターがつき、生徒が主体的に考えて行動できるようにスクールライフをサポートしている。
将棋を通して全国の人と、そして世界と
Q.活動の中で嬉しかったことはありますか?
将棋には「道場」という、いろいろな人と対局できるような場所があります。個人的にそれがちょっと特徴的だなと感じていて、小学校低学年から大人まで、本当に幅広い世代の人たちと将棋を指すことができるんです。
そこを通して、年齢とか性別、住んでいるところに関係なく仲良くなれるのは、結構嬉しいです。
普通だったら、会話が噛み合わなくて困ることもあると思うんですけど、『将棋』という共通の話題があるので、そういうことを気にすることなく仲良くなれますし。メリットだと思います。
Q.将棋にまつわる忘れられない思い出は何ですか?
全国大会です。
先ほども話した通り高校生になってからは出られていないんですが、いろいろな県の人と会うことができるので、印象に残っています。
僕も今は、北は北海道、南は福岡まで仲の良い人がいます。
性別や年齢を問わず、仲良くなることができるのは、やっぱり嬉しいです。
Q.なるほど。将棋を通して、たくさんの人と関わることができるんですね。
はい。あと、たまになんですけど、外国の方との交流もあるんです。
去年は国際将棋フォーラム(※)という、世界中からいろいろな国の人が来て日本で将棋を指す、というイベントを少し覗きに行きました。
そちらでボランティアをされていた方たちが、とても楽しそうで……。
高校生の募集はなかったみたいなので、そもそも参加することは不可能でした。ですが、そのような将棋関連の課外活動にも関わってみたいと思うきっかけにはなったと思っています。
※国際将棋フォーラム 日本の伝統文化である将棋の国際的な普及・発展と将棋を通じた文化交流や国際親善を目的とした活動。
Q.活動を通じて得られたスキルはありますか?
得られた、という点でいうと、どうしても将棋のスキルになってしまうんですが、意外に大事だなと感じているのは、コミュニケーション能力です。
対面で対局した際は、終了後に感想戦(※)というものがあります。お互いにどこが悪かったかを振り返ったり、今後はどうするべきかを話し合ったりする時間です。
そこでは、コミュニケーションが大切になってくると思っています。お互いが何も話さなければ、せっかくの振り返りの機会を無駄にしてしまうことになりますし。
あとは、会話なしには他県の人とかとも仲良くなれないので、いろいろな人と関わる点でも、コミュニケーションの大切さを日々痛感します。
※感想戦 対局終了後に互いの打ち方・指し手を振り返り、研究・検討すること。
Q.この活動を通して誰かに影響を与えられたエピソードがあったら教えてください。
将棋は結構個人競技なので、あまり周りに影響っていう感じではないんですけど、強いていえば、教えてもらっている道場の先生や家族に、良い意味でも悪い意味でも影響を与えていると思います。勝ったらみんなで喜んで、負けたらどんよりして、って感じです。
あと、将棋には団体戦もあるので、そこでは、チームメイト同士、一喜一憂してやっています。味方同士で応援しあったりして、お互いに良い影響を与えられているんじゃないかなと思います。
Q.将棋にも団体戦があるんですね。団体戦について詳しくお聞きしてもいいですか?
はい。高校生になってからだと、2回団体戦を経験しました。
それぞれが相手と一局ずつ指して、一定の人数が勝てばチームの勝ち、というシステムです。3人チームのときは2人勝てば、5人チームのときは3人勝てば、そのチームの勝ちになります。
年齢関係なく、チームメイト同士で励まし合いながらやっているので、とても楽しいです。
喜びを共有できるという、団体戦だからこその楽しさ、嬉しさもあるんじゃないかなと思っています。
Q.今後の展望を教えてください。
まずは、去年出ることができなかった、全国大会につながる県の大会を頑張りたいです。
粘って交渉した結果、ようやく良い方向に話が進んできたので、しっかり物にしていけたらと思っています。
あとは、勉強です。将棋部が強い大学って偏差値も結構高いので、そういう大学に行けるよう、勉強を頑張りたいと思います。
白龍さんは中高生の部にて、見事優勝を勝ち取った。

おわりに
「活躍生徒」vol.16として、白龍さんへのインタビューをお届けしました。
終始笑顔を絶やさず、インタビューに応じてくれた白龍さん。
将棋を武器に、知らない世界を開拓していこうとするその姿は、同学年とは思えないほど好奇心に溢れていて、輝かしいものでした。白龍さんの今後の活動に期待です。
活躍生徒のインタビュー企画は、まだまだ続きます。次々と現れる活躍生徒に、目が離せません!
将棋部は、初心者から有段者まで幅広いレベルの部員が集まり、オンラインを中心に活動しています。部員同士の対局だけではなく、月に2回、プロ棋士の阿部光瑠先生の指導を受けることができます。
「将棋に興味があるけど、まだ指せない……」という方も、基礎から学べるので安心して参加できます。ぜひ将棋部に遊びにきてください!
■活動場所:#club_shogi
■主な活動内容:週に1回の定期活動、月2回の指導対局
※受講は角川ドワンゴ学園の生徒に限ります。
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