N/S高生に「即興プレゼン」の極意聞いてみた

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取材・文=すみやますみ(N高8期)

N/S高の様々な生徒が参加、観覧し、「プレゼンの祭典」として開催されるN/S高のプレゼン大会「NED」。今回の記事では、そんなNEDのスキル部門という「即興プレゼン」の部門に登壇した8人の生徒にインタビューを行い、実際に多くの人前で即興プレゼンをして得た学びやコツを掘り下げていきます。また、当日のプレゼンの様子もこの記事で簡潔に見ることができます。ぜひご覧ください。

この記事のおすすめの読み方
この記事はNEDスキル部門のプレゼン内容を掘り下げ、「即興プレゼン」についてアプローチしていきます。ですからNEDのアーカイブと照らし合わせてご覧いただくと、より臨場感や即興プレゼンの面白さが伝わってきます。ぜひ試してみてくださいね!

目次

NEDスキル部門とは?

それっぽい前段から入りましたが、そもそも「スキル部門」って何? そう思う方も少なくはないと思いますので、どのようなものか紹介していきます。

NEDスキル部門とはオンライン予選を勝ち抜いた8人の生徒が即興プレゼンで対決する部門です。2つのブロックから1人ずつが勝ち抜けていくトーナメント形式で行われ、優勝者には50,000円の賞金が授与されます。

ポイントが多い人が勝ち上がれるシステムとなっており、「現地のお客さんの投票」で多く票を獲得した人が1ポイント。「ニコニコ動画での生配信からの投票」で多く票を獲得した人が1ポイント。「3人の審査員からの投票」が各審査員それぞれ1ポイントとなっています。かなり本格的なプレゼンバトルですよね!

※NEDスキル部門のトーナメント表。「プレゼンカラオケ」と「即興プレゼン」では内容が少し違います。今回の記事では2つをまとめて「即興プレゼン」と称しています。

ブロックや発表の順番は「即興」にちなんで、本番が始まってからステージ上で発表されます。とても緊張感がありますよね! 

※ブロックと順番が発表された瞬間。登壇者だけではなく会場全体が緊張に包まれていました。

スキル部門で行われる即興プレゼンは、このようになっています。

※本記事で紹介している「即興プレゼン」と「プレゼンカラオケ」は同じ意味です。

テーマもスライドもステージに立って初めて見るだけではなく、テーマとスライドの関連性はほぼないため、いかに即興力が求められるかわかりますよね! 実際に自分の即興力を発揮できるか登壇者たちは舞台裏でかなり緊張していました。
さて、ここからは「即興プレゼン」の登壇者たちを紹介していきます。プレゼンのスライドと合わせて当日の感想も紹介していくので、NEDのアーカイブと合わせてご覧いただくと楽しめますよ。

登壇者とプレゼンの紹介

やまげんさん S高3期生

テーマ「早起きがいい理由」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このテーマとスライドが出てきた時どう思いましたか?

やまげんさん

「いかつい」が正直な感想です笑。最初は少女が出てきて事件性を少し感じたので、面白くできるかなと感じたんですが、さすがに難しくて。最終的に「これ私です」という嘘で乗り切って、2枚目のスライドになんとか繋げることができましたね。

すみやますみ

トップバッターでよく「これ私です」って言えますよね笑。流石の即興力と勇気ですね!

佐竹さん N中等部4期生

テーマ「友達の作り方」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このテーマとスライドが出てきた時どう思いましたか?

佐竹さん

まずテーマが適当なことを言っても成り立ちそうだなと感じました。ですが、一枚目は適当なことがあまり思い付かず、少しウケが悪かったんですよね笑。そこで2枚目でボケるしかないと思って「これはファッションです。みなさん着れば友達できます」って言い張りました笑。あれはいい判断だったかなと思いますね。

すみやますみ

「この服装で友達はできるのか?」とツッコみたくなるところですが、一枚目から切り替えられるのはすごいですね。実際にそれで決勝ブロックに進めているわけですから、流石の即興力ですね。中学生とは思えない!

れおさん N高8期生

テーマ「緊張のほぐし方」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このテーマとスライドが出てきた時どう思いましたか?

れおさん

まずこのテーマが表示されて、めっちゃ緊張している今の自分自身と関連性があると思って一瞬ラッキーって思たんですけど、その後のスライドが結構難しくて。

すみやますみ

これ難しいですね……。

れおさん

そして、ラッキーと思った安堵が命取りになってしまったなと個人的には感じています。というのも、プレゼン途中まではいい感じだったんですが、最後の方で気が緩んでしまい時間をオーバーしてしまったんですよ。それが1番後悔ですね。

すみやますみ

なるほど。確かに時間管理って難しいですよね……。ですが今回のプレゼンで学べたと考えるとすごくいい機会だったんじゃないですか?

れおさん

そうですね! とてもいい機会でした!

ありささん N高7期生

テーマ「もしゾンビが現れたら」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このテーマとスライドが出てきた時どう思いましたか?

ありささん

個人的にテーマがすごく難しかったですね……。ステージに立つということにまずとてつもなく緊張して、予選の方がうまくできたので後悔は少し残っています。地元に帰ってきてからも「こうすればよかった」「ああすればよかった」っていう気持ちが込み上げてきましたね。

すみやますみ

このテーマ、難しいですよね。実体験で話せることではないファンタジーなテーマは即興プレゼンの中でも難度が高いように感じます。ですが、ありささんのプレゼンはそんな難しさを覆すような迫力満点のプレゼンだったので、見ていて面白かったです!

ばしさん S高4期生

テーマ「仲直りをする方法」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このテーマとスライドが出てきた時どう思いましたか?

ばしさん

まず、1枚目のスライドにお金が出てきて、テーマが「仲直りする方法」だったことから、お金で仲直りというワードが頭に浮かびました。これは面白いしラッキーだと感じました。ただ2スライド目が1枚目と比べて何も関連性がなくて焦りましたね笑。だから誤魔化しながら話題を変えて2枚目を話切りました。

すみやますみ

なるほど。確かにお金で仲直りというワードは強烈ですね笑。即座に頭に浮かんで行動できたのは流石だと思います。

ひなせさん S高2期生

テーマ「寝る前のルーティーン」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このテーマとスライドが出てきた時どう思いましたか?

ひなせさん

テーマがルーティーンだったので日常のことには繋げやすそうだなと思ったんです。ただ、その後「座ってる。何これ。やばい」ってなりました。ですが、座ってるってことは落ち着いている、瞑想に繋げようという発想に至り、なんとか乗り切りましたね。

すみやますみ

個人的に思うのですが、おそらくひなせさんが1番スライドとテーマが難しかったんじゃないですかね……? 1枚目のスライドに関してはあまりにも特徴がないのに瞑想に切り替えることができたのは流石だなと感じました。

ひなのさん N高8期生

テーマ「行列に並んでいる時の過ごし方」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このテーマとスライドが出てきた時どう思いましたか?

ひなのさん

「ふざけんなよ」って思いました笑。というのも私、北海道に住んでいて、北海道って行列がないんですよね。本当に。だからひなせさんのように身近なものから考えることがすごく難しかったです。そして私は2枚目のスライドで話を広げられる自信がなさすぎたので、1枚目で広げられるだけ広げて2枚目は適当に流しました。あれはいい判断ではありましたね。

すみやますみ

北海道って行列ないのか笑。話を広げられそうなスライドがきたら、その時に広げておくことが大事なんですね。2枚目にプレゼンを委ねてしまうとリスクを伴いますもんね。

すみやま N高8期生

テーマ「学生の間にやるべきこと」

スライド1枚目
スライド2枚目
すみやますみ

このスキル部門には執筆者自身も登壇したので、みなさんと同じように感想を話しますね。私は現地観覧の方に学生が多かったことから、このテーマはかなりラッキーだと思いました。1枚目は「幽体離脱」って言って誤魔化したんですが、2枚目は難しかったですね。2枚目に気を取られすぎて時間を過ぎたのは失態でした。

スキル部門の始まり

すみやますみ

なぜNEDのスキル部門に応募したのですか?

やまげんさん

そうですね。僕は生徒会の選挙などで人前で話すことに慣れてはいたんですけど、実際自分はどれくらいプレゼンできるんやろうっていう自分の力を試したいという気持ちが強かったです!

すみやますみ

なるほど。プレゼンでは淡々と落ち着いた様子でしたが、あれは慣れていたからなのですね! それでいてさらに自分の力を試したいというアクティブな精神を尊敬しますね。

すみやますみ

佐竹さんはなぜNEDのスキル部門に応募したのですか?

佐竹さん

僕には明確な理由があって、メンターさんから誘われたっていうめっちゃ単純な理由ですね笑。でも告知を見てみたら予選だけでもめっちゃ魅力的だったので、参加してみることにしました。

すみやますみ

確かに単純な理由ですが、中学生でありながらメンターさんから誘われただけで参加しようと思ったのはすごいですね。自分が中学生の時はできなかったなあ……。

すみやますみ

れおさんとありささんはなぜNEDのスキル部門に応募したのですか?

れおさん

正直、勢いで応募しました! 元々人前で話すことは好きで得意なことだったので、自分の好きなことを大きいステージでできるかもしれないなら夢があるなと感じましたね。

ありささん

私は元々※マイプロの活動を主軸に取り組んでいたのですが、9月に入ってかなり落ち着いてきていたんです。でも何かしたい気持ちが残っていた時、NEDの登壇者募集の告知を見て、参加しようと決めました。

※マイプロとは・・・マイプロジェクトの略称で、個人やチームで取り組む課外活動のことを指す

すみやますみ

なるほど。2人ともかなりアクティブに活動されているからこそ、NEDに興味を持ったのですね!

初めての「即興プレゼン」

すみやますみ

オンライン予選で即興プレゼンを初めてした感想を教えてください。

ひなせさん

本当に周りのスキルの高さに驚きました。私、人前で話すことにはどっちかというと慣れていたから「いけるかな」っていう気持ちがあったんです。でもいざやってみると周りのスキルが高くて少し焦りました笑。そこから仲間のいいところを盗んで頑張りましたね。

ばしさん

僕はまず最初は本当にひどかったですね笑。無理やり言葉を詰め込んでとにかく話すことを考えてました。でも勝ちたい気持ちがあったので、練習しないといけないなと感じた時に、仲間のプレゼンをみて「やろうとしてたものが全然違ったな」って気づいて、そこから仲間と一緒にプレゼンを練習しました。

ひなのさん

私もひなせさんと同じように人前で話すこととか即興で話題を振られることには慣れてたんだけど、なぜかすごく難しいし違和感を持ちました。これなんだろうなって思ってたんですけど、おそらく「オンラインだったこと」がその原因かなと思います。オンラインだとリアルで話すより雰囲気を感じ取れなくて難しかったですね。

「即興プレゼン」の極意

すみやますみ

即興プレゼンのコツや意識すべきことを教えてください。

やまげんさん

テーマと実際の経験や物事をいかにリンクさせられるかだと思いますね。リンクさせることで自分の話に具体性が増して現実味を帯びてくるので、そこが大事かなと思いながらプレゼンをしていました。

佐竹さん

まず大事なのは「圧倒的自信」だと思います。僕はプレゼンをする時は自分がこの世で1番偉い奴だと思ってプレゼンをしてます笑。流石に大げさでしたが、人前で冷静になるにはそのくらいの「根拠のない自信」が大事だと思いますね。

すみやますみ

やまげんさんが言っている、現実味を出すためにテーマと実体験をリンクさせるということは大事だと思いますね。やまげんさんはロジックを通して、冷静に話せるタイプだなと感じました! そして佐竹さんの中学生とは思えない圧倒的な自信、すごく大事だと思いました。堂々とステージに立つことはお客さんからしても好印象ですからね。

れおさん

僕は「手放す勇気」は大事かなと思います。僕は本番で時間が間に合わなかったんですけど、それって色々詰め込みたかったからなんですよね。短い時間でインパクトを残すことは大事なんですけど、低確率ではあるから、そこを手放して間をとってみたり、参加者に呼びかけてみたりすることで余裕が生まれていいプレゼンに繋がるのかなと思いますね。

ありささん

私はやまげんさんとちょっと似ていて、テーマとスライドの共通項を見つけることかなと思います。そしてその共通項をいかに早く、即興で見つけられるかが大きなポイントになると感じますね。

ばしさん

僕がずっと意識していたのは自分の世界に入ることですね。そして自分だけが世界に入るんじゃなくて、お客さんも巻き込むためにステージ上でキャラクターを作ってそれを演じることを考えてました! 実際、プレゼン中はテーマに沿った世界観を作り上げ、お客さんを巻き込んだからこそ優勝まで繋げられたのかなと思っています。

すみやますみ

なるほど! 確かにばしさんはプレゼン中に独特な世界観で観客を魅了したことで、現地の投票では圧倒的な数を誇っていましたからね。

ひなのさん

私は「自己嫌悪に陥らない」ことかなと思います。例えばプレゼン中にこれ言っても面白くないよなとか考えても勿体無いないので、いかにその場で瞬時に出てきた言葉で勝負できるかが1番大事だと思います!

ひなせさん

私は「楽しむこと」を1番に考えています。なんでかというと楽しんでたら笑顔になると思うんですよ。そして笑顔になったら感情とかケセラセラの感情がついてくるから、結果的にリラックスできた状態で1番のパフォーマンスが発揮できているかなって思ってます。

すみやますみ

自己嫌悪に陥ることはタイムロスやお客さんへの悪印象にも繋がりますからね。確かにひなのさんやひなせさんはずっとポジティブで、その場のアイデアやスライドをうまく利用したプレゼンが目立ったかなと思います。

先輩からのメッセージ

すみやますみ

来年、NEDのスキル部門に挑戦したい人に一言お願いします

やまげんさん

言い切ります。応募して損はないと思います。いい経験になるだけじゃなくて、大切な仲間にも出会えるし、ぜひやってほしいなと思います!

佐竹さん

ぜひ頑張って欲しい! 応募してみて、それが結果や経験に繋がればすごく自信になります。僕は来年も応募する予定なので、全力でステージで競えることを楽しみにしていますね!

ばしさん

こんな貴重な経験できる場所ないぞと言いたいです。僕自身、予選の段階で、プレゼンだけじゃなくてコミュニケーションを学べたのでぜひ参加して欲しい。参加してないようじゃ勿体無いぞ!

ひなせさん

NEDに登壇しようと思ってる人って私と同じ、目立ちたがり屋の性質を持っている人だと思うんですよ笑。それは悪いことじゃないし、全力で目立っても許される環境だからどんどん目立ってくれればなと思います!

いかがでしたか? ただのプレゼンでは感じられない「即興プレゼン」ならではの面白さが伝わりましたか? 登壇者のみなさんの「即興プレゼン」に対する思いや考えが、あなたの「即興プレゼン」に対する興味を呼び起こせたら幸いです。
NEDスキル部門を配信で見てみたいという方はこちらのリンクから配信のアーカイブを確認してみてくださいね。

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