高校生が営業活動してるってマ!? 創設者に裏話を聞いてみた!

「ねぇ知ってるー? ウチの高校営業活動してるんだって!」
「高校生なのにすごいね。でもなんで始めたんやろ?」
「生徒会がきっかけらしいんだけど……私もよく知らないや」
取材・文=223(N高8期・通学コース)
N高グループの文化祭、磁石祭ZEROへの協賛・寄付金1,000万円の獲得を目指し、N高グループ生徒会第3期役員や2024年に発足した渉外実行委員が営業活動に励んでいます。
そんなN高グループの営業活動を間近で見てきた元生徒会役員が、初期を支えた3人にインタビューをしました!
N高グループ生徒会学外営業部の概要
学外営業部とはN高グループ生徒会の中にある、学園外へのアプローチを担当し、学園の可能性の拡大を図る部署で、営業課と連携課の二つの課に分かれている。
営業課では生徒会の規模拡大のため協賛/渉外活動を行っており、連携課では他校や海外と連携したイベントの制作や交流の促進を行っている。
現在の体制に至るまでの経緯
2023年8月
生徒会合宿にて営業班と連携班、計6人からなる学外営業準備室として発足。
同年12月
実績が評価され学外営業部へ昇格。このときに営業班と連携班はそれぞれ営業課、連携課となった。
2024年8月
第2期生徒会の任期終了と同時に第3期生徒会役員に引き継がれる。
2025年3月現在
第3期学外営業部員が活動している。

学外営業部発足の様子は生徒会ライブ2024で紹介されています!
こちらも是非ご覧ください!
https://www.youtube.com/live/uo4vL8-lQxY?si=9XAlwlRgS8v4MK0v
第2期生徒会役員学外営業部の実績
営業課
磁石祭への協賛獲得(7社から245万円)
渉外実行委員の組成
ウクライナの子供たちへ漫画を通じて笑顔を届けるCEoWプロジェクト
連携課
語学学校EF東京校との共同企画「Hokago Cafe with EF東京校」
生理に対する生徒へのアンケート「Period Project」
スウェーデンの高校との文通プロジェクト「PenPal Project」
初代学外営業部営業課インタビュー


あゆな
N高7期 第2期生徒会近畿地区代表 初代学外営業部部長


エアル
N高7期 第2期生徒会近畿地区代表 学外営業部営業課所属
ーー早速ですが協賛営業を始めようと思ったきっかけを教えてください



1年生の時に、磁石祭にゲストを呼ぶための予算が必要だと交渉したけれど、生徒会や職員達に認めてもらえない時期があったんです。その時たまたま会議に出席していた職員さんに「お金がないなら二人が企業に協賛を募ってお金取ってきたらいいじゃん」って言われたので、本当にやってやろうと思いました。それを実現するには生徒会に入るしかないと思って、公約に営業活動を掲げて選挙に出馬しました。
ーー当初は生徒会役員からの反対があったそうですが、どうやって覆しましたか?



こいつら絶対やめないなって思わせて、やめさせようという説得を諦めさせました。
反対の根拠として実現性の低さや責任の所在、生徒が行う必要性などが出ていたのですが、前例がない以上こちらには反論の根拠がないんです。だからこそ「何がなんでもやります!」って熱意を伝え続けることで「何を言っても聞かないからやらせるしかない」って方向に持っていきました。
ーー営業活動の具体的な方法を教えてください



一番最初に行ったのはエピソード作りです。営業というのは、「どうしてお金が欲しいのか」「お金をもらったらどうなるのか」というビジョンが描けていることが前提になるからです。ビジョンを明確に示せるようにエピソード作りが必要だったんです。私たちの場合は日本一の文化祭という目標を達成するにはお金が必要なであること、企業さんと私たちが手を組んで日本一の文化祭を作りたいのだということを伝える準備をしました。
次に企業にコンタクトを取ってミーティングを組みます。ミーティングのプレゼンで熱意を伝えて、承諾していただいたら当日までのフォローをします。
最後にアフターフォローで次年度の協賛に向けた話や感謝を伝える、ここまでが協賛を得る活動の一通りの手順です。


ーー営業活動をする上で高校生というブランドが有利・不利になることがありましたか?



有利なポイントは、高校生が営業活動をしているという意外性がある分、軌道に乗せやすかったことです。これが企業だったら営業活動は当たり前のことだから、ここまで上手くいかなかったと思います。
あとは大人じゃないからしっかりしてなくても許される、逆にくだけてる部分がうけるっていうのも良かったです。
不利なポイントは、決裁権や最終決定権を持っていないから、交渉を進めていく上で説得力にかける部分が大きいところです。特に最初の頃は職員のサポートが少なかったので、大人が出るべきところに出られないこともありました。
でも総合的には高校生の肩書は有利です。
ーー感謝を伝えたい人はいますか?



めっちゃいます!
生徒会の2期役員には一番感謝を伝えたいです。 私たちがやろうとした突拍子もないことを1期や3期の役員で始めようとしたら、違った結果になったのかなと思ってます。2期だからこそ最終的に受け入れて、不安を感じつつも応援してくれてた空気があったのはすごく心強かったです。
あとは職員さんですね。いろんな人に支えられたので全員に感謝を伝えたいです!
ーー渉外実行委員や協賛営業に関わる人に何かメッセージを!



大前提としてお金をもらうことに対して引け目を感じる必要は全くないです。実現性以上に感情的な部分で物事を進められるのは未成年の特権です。だから、熱意を押し出してください。高校生に利益や社会人らしさを求める大人は少ないので、不安や引け目よりも「自分は絶対叶えるから信じて投資してください」という力強い姿勢を持てたら、すごくいいかなって思いますね。
ーーエアルさんからもメッセージを!



どんな状況でも一歩踏み出さなきゃ変わらないので、とりあえず踏み出してください。
俺は根性と気合いで生きてきたのでこれくらいしか言えないです。あとは信頼できるライバルや目指す目標を見つけてもいいと思います。俺だったらそれがあゆなだったので一緒に頑張ってこれました。
ーー最後にお二人の今後の目標を教えてください



私の目標は人を救えるシステムを作る経営者になることです。
そのためにN高の起業部で学んだこと、大学で学ぶいろんな世の中の仕組みを使って、誰か一人の世界を救えるような仕組みを作りたいですね。その力で世界をちょっとだけでも良く変えていきたいなと思ってます。



負けました。
俺は結婚したいし子供も欲しいので幸せな家庭を築ければと思っています。ちょっと重すぎるかな。
ーーそこは是非持ち前の根性と気合いで乗り越えてください!



頑張ります……


初代学外営業部連携課インタビュー


杏梨
N高7期 第2期生徒会中部地区代表 初代学外営業部連携課所属
ーーなぜ連携課を作ろうと思ったのですか?



選挙に出馬した時の公約に「海外の学生との日常的な交流」を掲げていたので、学外の人と連携したいと思ってました。でも営業課と違ってお金のやりとりのない関係を築きたかったので、営業課と別のチームとして連携課を設けました。
ーー連携課主催のイベントで印象に残ったものはありますか?



2つあります。
1つ目は『Hokago Cafe with EF東京校』です。これは日本語を学んでいるEF東京校の生徒と英語を学びたいN/S高の生徒が、オンラインで集まって雑談する企画です。普段は生徒会に関わらない職員さんまで巻き込んだ大規模な企画だったことや、初めて外部の学校と話しながら作り上げた企画だったことなどから印象に残っています。
2つ目はスウェーデンの高校生と文通をする『NS PenPal Project』です。
企画の立ち上げから実行までに1年近くかかった企画で、国際交流の第一歩になるような企画だからです。
ーー海外関係企画が目立ちますが、国内の学校とは企画をやっていないのですか?



実は公になっていないだけで国内の学校との交流企画も連携課に持ち込まれました。日本生徒会大賞2024に出場したのをきっかけに他校の生徒会から連絡をいただき、生徒会の中でも他校からのお誘いを柔軟に受け入れられる組織として連携課に企画が回ってきました。
海外の学校に限らず、国内の小中学校、高等学校、専門学校などとお金のやりとりなしに連携できることが大事だと思います。
ーー他校との連携で苦労した点はありますか?



一番は連絡の取り方です。学内ならSlackがありますが、学外となるとメールが主な手段になってきます。メールを送る時は職員さんに文章の確認が必要になるので面倒だと感じていました。
そもそも海外だとメールを早く返すなどの日本の常識が通じないので連絡が返ってこず、予定通りに行かないこともありました。対策として余裕を持ったスケジュールを組んでいましたね。
ーー営業課と方針が違うので連携課を独立させたいとは思いませんでしたか?



実際、学外営業部というと協賛活動のイメージが強いので連携課は忘れられやすいです。忘れられるとちょっと悲しい。でも定例会議で互いの進捗を確認して営業課の努力を知ることはモチベーションにつながりました。営業課と連携課がライバル的な関係になって切磋琢磨していた部だと思います。
ーー後輩に伝えたいことはありますか?



最初は海外と連携できると思っていなかったので夢心地でした。でも最後には地に足をつけた活動ができました。
自分のやりたいことや、少し高い目標も、努力次第で叶います。学生のうちに努力して叶える経験ができるのは貴重なことだと思います。3期以降の学外営業部メンバーには「高みを目指してファイト!」と伝えたいです。
ーー最後に将来の夢を教えてください



連携課で海外連携の企画をメインで持っていたくらいなので、やっぱり海外関係の仕事がしたいです。今考えているのは国連の外交部門です。平和維持に貢献できたらいいなと思っています。


まとめ
今回の取材では学外営業部の最初の1年を作った役員の思いを知ることができました。私は学外営業部発足に反対していた役員の1人だったので、あの時に戻って「学外営業部を信じなさい」と伝えたいです。これからの学外営業部、及び渉外実行委員の活躍が楽しみですね!
※この記事のタイトルはN高グループ生徒会の公式Xの第2期生徒会部署紹介シリーズ学外営業部編の投稿より一部引用しています。引用元→https://x.com/kdg_seitokai/status/1798656074930655556
コメント