『1分で話せ』伊藤羊一さんが、NED2024で語った挑戦のヒント

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取材/文/撮影=ほのか(S高2期・ネットコース)
取材/文/撮影=ふちゃ(S高3期・通学コース)

2024年12月7日(土)にところざわサクラタウンで行われたNED2024をご存知ですか?

NEDは N Code Labo・N中等部・N高等学校・S高等学校の生徒が「オリジナルのアイディアを見つけ、広げるために”表現する”場」をコンセプトとしたN高グループの一大イベントです。

新聞取材班はスピーチ部門(第一部)のゲストである伊藤羊一さんに、現代に必要なマインドセットから具体的なアクションプランまで伺いました!

NED概要

2024年12月7日(土)17:00〜20:00(受付開始:16:30)
 【第一部】部門 17:00〜17:30
 【第二部】スキル部門 17:30〜18:00
 【第三部】探求部門 18:00〜20:00

目次

【プロフィール】伊藤羊一さん

アントレプレナーシップを抱き、世界をより良いものにするために活動する次世代リーダーを育成するスペシャリスト。2021年に武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)を開設し学部長に就任。2023年6月にスタートアップスタジオ「Musashino Valley」をオープン。「次のステップ」に踏み出そうとするすべての人を支援する。また、ウェイウェイ代表として次世代リーダー開発を行う。代表作「1分で話せ」は67万部超のベストセラーに。

インタビュー開始

本日のNEDの感想を教えてください。

頑張ってこらえていたのですが、本当に泣きそうになりながら見てました。いや〜すごかったですね。うんすごいね。ボキャブラリーが貧困なんですが笑。

特に自分の思っていることをダイレクトに言えている所ですね。僕にも登壇者の思いがバーンと伝わってきて、とても感動しました。できれば毎年やりたいくらいですね!

「自分だけのやりたい」を見つける術

伊藤さんは武蔵野大学のアントレプレナーシップ学部長もされていますが、やりたいことがない方に対して、何を伝えていますか?

まず、やりたいことというのは、最終的に見つかればいいと思っています。僕自身は「僕のやりたいこと」を50歳を超えてから見つけたんですよ。楽しいことはたくさんありますが、簡単に「これだ!!」と感じるやりたいことはなかなか見つけられないです。だから大前提として、やりたいことなんて簡単に見つけられるもんじゃないと思います。

ただ、見つけられたほうがいいですよね。

では、何をするかというと、なんでも一旦やってみます。やってみて、よかったか、よくなかったかを振り返り、好きと感じたことを繰り返していきます。きっかけは、「友達に誘われて」でもいいんです。僕は「やりたいことを探したい」と思っていた訳ではないけれど、様々なことを体験していくうちに、結果的に見つかりました。

そして、他の人がやりたいことを見つけて楽しんでいても、決して焦る必要はありません。なぜなら、あなたの人生と他人の人生は無関係だからです。

やりたいことがないなら、なんでも一旦やってみて、振り返り、続けていくことが大事だと伝えています。

なるほど。アニメやドラマでも1度見てみないと好きか嫌いかなんて分からないですよね。

そうですね。無理に「やりたいことを見つけるぞ!」と気合いを入れずに、結果的に見つかる行動をして欲しいです。

説得力のある「可能性は無限大!」

今の学生たちに1番伝えたいことは何ですか?

青臭いかもしれませんが、可能性は無限大ということですね!「やりたいからやる」というシンプルな想いに、「無理」などの壁を作らないことを心がけて欲しいです。社会の他の大勢に「どうせ無理」と言われても、

「あなたに俺の何がわかるんだ」と「誰が無理と決めたんだ」と言い返せばいい。できるかどうかの確証はなくても、試してみなきゃ分からないという感覚です。

さっきの話にも繋がりますね。やらなきゃ分からないのに、自分でやめてしまう必要は無いということですね。

僕は、26歳の時にメンタルをやられて会社に行けなくなり、その後も色々と仕事を頑張りましたが、自分のヒット作は50歳を超えてからだし、新しいことをやっているのも50歳です。早いうちに活躍する人もいれば、そうではない人もいます笑。

コミュニケーション力は量重視

様々な本を書かれていますが、これから必要とされるスキルは何だと思いますか?

色々ありますが、コミュニケーション力だと思います。

コミュニケーション力を深堀りすると、
・言いたいことを言えること
・相手の言うことを聞くこと
・対話できること

だと思うんです。

話さないと何も始まらないんです。頭の中で考えても、ぐるぐるして忘れてしまうことが多いです。もちろん、それを突き詰める方もいます。でも人と話してみると、物事が進み、たくさんの刺激があります。

だからコミュニケーション力の中でも、「話すこと」自体が大切だと思います。

「話すこと」で重視するのは、質ですか?量ですか?

圧倒的に量ですね。
最初からレベルも質も高いコミュニケーションなんてありません。
たくさん話していくうちに、上手くなっていくんです。

確かにそうですね!

どうすれば、興味を持てるのか?

たくさん話すには何かコツはありますか?

話すために「物事に興味を持つ」こともコツですね

確かに、興味がないと何も起こらないですね。

そうそう。僕が会場にきた時に「何この建物〜!! すげ〜!!」ってワクワクしました。
このような心の動きがないと次のアクションが生まれません。

だから、話すためにたくさんのことに興味を持てるといいですね。

興味がないから、心が動かない。
そして、伝えようとするものが生まれない。
つまり、話すことがない。
結果、始まらない。

「やりたいことを見つけるために、とりあえずやってみる。何かをやってみるために、たくさん話す。話すために興味を持つ必要がある。」というように繋がってくるんですね。

そうです。その時に重要なのが、知的好奇心ですね。
知的好奇心や興味を意図的に持つことは、なかなか難しいように思うかもしれません。
でも、実は鍛えることができるんですよ!

知的好奇心って鍛えられるんですか!?

鍛えられます!僕はソフトバンクアカデミアに所属していたことがあって、そこにはギタリストや起業家・料理人などのすごい人達がたくさんいたんですよ。

その集まりで僕は、遠くからすごい人達を観察してみたんです。
分かったことは、皆くだらないことをめちゃくちゃ喋っていることです(笑)。本当に「やばい! すごい!」みたいなことしか言ってないんですよ。

でも、その姿もかっこよくて、僕も何かを見るたびに「やばい! すごい!」と声に出してみたんです。
すると、たくさんのことに興味を持てるようになりました!

脳科学の専門家の方も言われていましたが、声に出すと自作自演でも脳が勝手に「すごいかもしれない」と認識し、好奇心が豊かになっていくんです。僕が本当に試して成功したので、皆さんにもやって欲しいです。

興味を意図的に持つ方法なんて初めて知りました。
先程の「とりあえずやる」ということがここでも大切になってきますね。

そうなんですよ。
やらなきゃ始まらないし、その時に好きも嫌いもないです。

でも、「とりあえず何でもいいから挑戦しよう」と言われても、正直動けないじゃないですか。でも「やばい! すごい!」と思える対象があれば、自然と行動に移せるんです。

当たり前に価値があるということ

伊藤さんにはゲストとして来ていただきましたが、登壇した生徒から何か得るものはありましたか?

もう、たくさん学べましたよ。初めて知った具体的な知識もありますし、好きなことを話している人はこんなに生き生きするんだと肌で感じました。

登壇者の話やその人のエピソードを聞くだけで、全部学びになっていきますね。

そうだったんですね!ゲストの方に「何か渡せるものがないかな?」と悩んでいた登壇者もいたので伝えておきます。

いざスピーチをすると、人は「自分が伝えられることなんてない」と思ってしまいますよね。でも、その人が発する言葉や想いは、その人しか出せないものです。つまり、人類80億人分の1なんですよ。

僕は、1分で話せという本を出版しましたが、書いた内容は僕にとって当たり前のことでした。だから、改めて書いてもみんな分かっているだろうし、申し訳ないなと思っていたんですよ。

ですが、本はめっちゃ売れました(笑)。
その時に、僕の当たり前は多くの人にとっては当たり前ではないと強く実感したんですよ。だから皆さんも自信を持って欲しいです。

NED2024の登壇に応募して落ちた人達も、それは劣っているわけではなくて、今回は選ばれなかっただけで、別の何かで選ばれるかもしれません。ただそれだけだから、伝えたい言葉や思いは、人類80億人分の1に変わりないです。

「人類80億人分の1の自分の思い」という言葉は、今年の登壇者も来年悩んでいる方にもエールになると思います。

オンリーワンということは、ナンバーワンです。
当たり前ですが、僕は伊藤羊一において世界一です。皆さんも皆さんひとりひとりにおいて世界一です。今回のスピーチ、本当に素晴らしかったです。

今年も多くの学びをもたらしてくれたNED2024。伊藤羊一さんの熱いメッセージから、やりたいことを見つける大切さ、挑戦する勇気について、改めて考えさせられました。

「とりあえずやる」「すごいを口に出す」——そんなシンプルな行動が人生の大きな糧になることを感じました。

また、登壇者たちのスピーチは一人ひとりの「80億分の1」の想いが詰まったものでした。来年もまた、この特別な時間が訪れることを楽しみにしています。

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