【第1回】10代が10代におくる地震の基礎

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文=けいと(S高3期・ネットコース)

日本は世界有数の地震大国であり、これまで幾度となく大地震の被害に見舞われてきました。
今年だけでも、能登半島地震を筆頭に様々な震災が発生し、尊い命が失われています。
南海トラフへの関心もますます高まっており、危機感を持っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、地震の仕組みについて僕なりに調査した基礎的な知識を皆様にお伝えできればと思っています。
ぜひ最後までご覧ください。

目次

プレートについて

地震を語るうえで外せないのが「プレート」と呼ばれるものです。
100kmほどの厚さがあり、地球の表面をすっぽりと覆う岩盤。これがプレートです。
大きく分けると以下の15枚とされ、一般的にはこれらが地球上の全プレートと考えられています。いい

・ユーラシアプレート
・北アメリカプレート
・南アメリカプレート
・太平洋プレート
・ココスプレート
・ナスカプレート
・カリブブプレート
・アフリカプレート
・南極プレート
・アラビアプレート
・インドプレート
・オーストラリアプレート
・フィリピン海プレート
・スコシアプレート
・ファンデフカプレート

※これら15枚のプレートの他にも40枚ほど小規模なプレートが存在しますが、それらは全て上述した大規模なプレートのグループに分類されているため、今回は省略させていただきます。

出典:wikipedia 現在の主要なプレート15個 著作者:地図 USGS 説明 スコットナッシュ 
パブリックドメイン https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Plates_tect2_en.svg 

これらのプレートの内、太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート、北アメリカプレートの4枚は日本周辺に位置しています。

このことは、日本が地震大国と呼ばれる所以となっているのです。

どういうことかは次の見出しで説明します。

地震が発生する仕組みについて

簡単に説明すると、地震は地下で起きるプレートの「ずれ」により発生する現象です。

プレートは、地球内部で対流しているマントルの上にのっているため、マントルにひきずられて、少しずつ動いています。
そして、プレート同士はお互いに衝突したり、片方のプレートがもう一方のプレートの下に沈み込んだりしています。
このプレート同士がぶつかっている付近では強い力が働き、それに岩盤が耐えられなくなったときに地震が起こるのです。

そのため、多くのプレートの境界に位置している日本は地震の発生頻度が高いのです。

地震の大きさを表す指標について

ニュースや新聞などで地震が報道された際、よく「震度〇」「マグニチュード〇」のような言葉を目にするかと思います。

二つとも地震の強さに関する言葉ですが、表しているものが違うので、この機会にしっかり把握しておきましょう。

  • マグニチュード→地震そのものの大きさを表す
  • 震度→地震が起きた時、ある場所がどのくらい揺れたかを表す

マグニチュードが大きい=震度も大きいというわけではありません。
マグニチュードの大きい地震でも震源から遠ければ震度は小さくなりますし、逆に震源に近ければマグニチュードの小さい地震でも震度は大きくなります。

津波が発生する仕組みについて

津波とは、海洋・海岸での大規模な地殻変動に伴って生じる波の伝播現象です。

地震によって発生する災害ですので、こちらも押さえておきましょう。(火山活動などでも発生します)

大きな地震が海底の浅いところで発生すると、断層の動きにより、海底の地盤が上下します。
するとその上にある海水が押し上げられ、波長の長い波となり、四方に広がって海岸に押し寄せます。

これが津波が発生する仕組みです。

また、津波は海が深いほど速く伝わります。
沖合ではジェット機並み、陸に近づいてからも新幹線並みの速さがあるのです。
そのため少しでも避難が遅れると、あっという間に飲み込まれてしまうでしょう。
故に、海岸付近にお住いの方は特に早めの避難を心がける必要があるのです。

地震について学ぶことができる施設紹介

当記事ではわかりやすく伝えるため、かなりおおまかな解説となっております。

そのため、詳細を省き簡略化したり、触れていない部分も多いですので、地震に興味が湧き、もっと詳しく知りたい方々のために、地震について学ぶことができる施設をいくつか紹介させていただきたいと思います。

池袋防災館

所在地:東京都豊島区西池袋2丁目37-8
体験内容:地震、火災、VR防災体験など
池袋防災館では、東日本大震災や長周期地震動などの、5種類の地震の揺れを体験することができます。また、VRを用いた災害の疑似体験も行えます。さらに、防災マップの作り方も学べますので、ご家族と災害対策をする際にも役立つでしょう。

(ホームページ)池袋防災館 | 東京消防庁

大阪 大阪市立阿倍野防災センターあべのタスカル

所在地:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋3丁目13-23
体験内容:地震、津波、救出救護など
大阪市立阿倍野防災センター あべのタスカルでは、防災についての知識と技術を総合的に学ぶことができます。巨大スクリーンで災害の恐ろしさを体感する「タスカルシアター」や、災害発生直後の街に潜む危険を学ぶ「がれきの街」など、様々な体験学習を通して防災意識を高め、非常時に備えることができます。

(ホームページ)https://www.abeno-bosai-c.city.osaka.jp/tasukaru/

福岡 福岡市民防災センター

所在地:福岡県福岡市早良区百道浜1-3-3
体験内容:地震、火災、応急救護など
福岡市民防災センターでは、VRを使った防災体験や、実際の揺れを味わうことができる地震体験など、様々なブースが整備されています。また、オンライン来館も用意されているため、離れた所にお住いの方でも、動画を視聴することで疑似的な体験ができることも魅力です。

(ホームページ)https://www.city.fukuoka.lg.jp/syobo/bousai_suishin/bousaicenter/centerinfo.html

N/S高新聞の読者には高校生の方も多いと思いますので、地震に関する学習が盛んな大学も合わせて紹介させていただきます。

進路選択の一助になりますよう願っております。

北海道大学 地球惑星科学科

こちらでは、地質・鉱物学、地球物理学など、広範な学問を学ぶことができ、高度な研究技能を身につけることができます。
それにより、地球惑星科学の知識や技術を使って社会に役立つ優秀な人材になることが期待できるでしょう。

(ホームページ)https://www2.sci.hokudai.ac.jp/eps

茨城大学 理学部 地球環境科学コース

こちらでは、固体地球とその外側の待機や海洋や太陽系天体などを対象に、人類を取り巻く多様な環境について多角的に研究しています。地球や惑星、地球環境問題に興味があり、意欲的に学ぶことができる人におすすめできる大学です。

(ホームページ)https://earth.sci.ibaraki.ac.jp/

上記の大学の他にも、理学部や理工学部などの大学で地震学関連の研究ができる学部に進学すれば、地震について学ぶことができます。自分に合った進路を選択することが何よりも大切です。

終わりに

地震はいつどこで発生するのか分からず、時には何百人も命を落とす非常に恐ろしい災害です。
しかし、上述した通り原因や仕組みなどはほとんど解明されており、今の人類にとって全く未知の事象というわけでもありません。
ですから、これらに基づいた対処法を学び、常に平静を保って的確な行動を心がければ、ほとんどの場合命を守ることができるのです。
皆さんも自分や周りの人の命を守れるよう地震を知り、非常時に備えて対策を徹底しましょう。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
次の記事では地震の対策を紹介しています。
よろしければ、そちらもぜひチェックしてみてください。

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