N/S高の学びのコミュニティ「ClassH」の実態に迫る!!

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取材・文=かめた(N高6期・ネットコース)

あなたは学園が運営しているコミュニティである「ClassH」をご存じだろうか。以下は2023年度紹介資料のスライドの一部である。

なんだか凄そうな言葉の数々が並んでいる。私自身がそうであったように、ClassHの紹介資料を見ると、”選ばれた人”しか入れない、猛者が集まるコミュニティであるかのように感じてしまうのではないだろうか。実際、ClassHは学園の公式サイトにおいて、学業や文化活動、スポーツ活動において優秀な成績を収めている人が対象である特別奨学生やアスリートクラスと同じ区分になっている。

しかし、実際に入ってみると、最初に感じた印象との良い意味でのギャップを数多く感じた。この記事によってClassHの実際の様子を皆様に伝えるとともに、N/S生には安心してClassHへの応募を検討してもらいたい。

目次

リードテスト

ClassHには生徒とスタッフさんの他に、”aSメンバー”が存在する。aSメンバーとは、東大生および東大出身者で構成された、ClassHというコミュニティを支える重要な存在である。月一回行われる”リードテスト”の作問及びその解説を担当し、生徒との交流も多々行なっている。

リードテストの詳細は上の画像の通りである。リードテストは以下の流れで実施される。

①リードテストの問題, 解答用紙がSlackにてpdfで配布される
②1週間の回答期間で生徒が解答する
③aSメンバーによる解説会が行われ、コメントの付いた解答用紙が返却される

ここからは、リードテストについての私の感触を書く。まず難易度についてだが、学習に秀でていない自分にとっては正直かなり難しいと感じた。しかし、非常にありがたい要素があった。それは、”実力に関係なく頑張れる余地がある” ことである。リードテストの目的は思考力, 表現力の養成にある。そのためか、”知識がないから全く問題が解けない” “もはや問題文が何を言っているのかすら理解できない” という事態はほとんど発生しないのだ。考えれば考えるほど得られるものがあり、努力のしがいがあるテストなのである。

解答期間が終了したら、数日ほど間を空けてZoomによる各教科1時間半の解説会が実施される。各教科の作問を担当したaSメンバーが解説を行い、生徒が必要に応じて質問をする形だ。これは、自分が熱心に取り組んだものであればあるほどすごく楽しいものになると感じる。aSメンバーはこまめに質問があるかどうかを投げかけてくださり、生徒からの質問にも寛容である。たまにaSメンバー同士で議論が発生することもあり、そういうときは別世界を眺めているような気分になれる。なお、内容を理解できたと感じられたことはほとんどない。解説会はレコーディングがされており、後日アーカイブが配布されるため、繰り返し見返すことも可能だ。

コメントの付いた解答用紙も後日返却される。これを見るのはいつも楽しい。解答用紙には解答を書く場所の他に、自由に感想や質問を書く場所がある。ここに何かを書くと、心のこもったコメントが返ってくるのだ。以下はその1例である。

数々のサポート

ClassHではリードテストの他に、ClassH生の学びを促進する数々のコンテンツがある。それを簡単に紹介していこうと思う。

〈aSの部屋〉
Slackの雑談チャンネルのハドルミーティングにて不定期に開催される、スタッフさんやaSメンバーの方と一緒に作業したり雑談したりできる温かい空間。aSメンバーやスタッフさん、他のClassH生と気軽に交流できる良い機会である。

〈aS冬の特別授業「東大過去問講座」〉
東大二次試験の問題を題材に、過去問の取り組み方や二次試験本番の心構えなどをaSメンバーが教える解説授業。各科目の問題に解答すると、aSメンバーによる添削を受けることができる。もちろん参加は任意であり、やってみたい科目に自由に取り組むことができる。私は現代文と英語のみ、本来の数倍の時間をかけて取り組んだのだが、aSメンバーの懇切丁寧な解説と添削のおかげで学びを得ることができた。このイベントで取り組む前は「東大の過去問なんて、難しくて何もできないだろう…….」と思っており、もちろん取り組む気は全くなかった。そのため、私にとってaS冬の特別授業は、難しい問題に時間をかけてじっくり取り組む良い機会になった。

〈交流会〉
不定期に、交流を目的とした楽しい企画が実施される。2023年10月には「イチオシを語る会」というものがあり、なんとaSメンバーが発表した本の内の1冊がプレゼントされた。

また、2024年3月にはClassH修了式&卒業式があった。私はどうしても都合が合わず参加できなかったのだが、アーカイブを見て1人で感極まっていた。

以下2つはClassHの高校1、2年生向けのサポートである。私は高校3年生からClassHに入ったため参加できていないのだが、軽く概要のみ紹介しようと思う。

〈課外活動の奨励〉

ClassHでは教科の学びだけでなく、課外活動を通した学びも後押ししてくれる。フォロー面談や奨励金があり、環境面、経済面のサポートが手厚い。

〈クリティカルシンキング講座〉

オンラインで英語のみを用いて行われる、批判的思考力や社会で活躍するためのマインドセットを養成を目的とした、約1ヶ月間の講座。

ClassHの成り立ちとスタッフさんの想い

2022・2023年度のClassHの運営スタッフを担当していた松野さんに、ClassHの設立背景、及びこれからのClassH生に向けての想いを伺った。

プロフィール

松野飛大さん
2022・2023年度のClassH運営を担当していたスタッフさん。いつも全力でClassH生の学びのサポートをしてくれており、元気と愛に溢れているSlackでは密かに*times_jagを運営している。

*times
Slackで個人が作成する、日記を書いたり、他の人と交流したりするチャンネルのこと。通常、times_(名前) と名付けられる。

ーーClassHの設立背景を教えてください。

松野さん

N/S高では「ひとりひとりのやりたいことを後押しする」と謳っているものの、こと「難関大学を目指したい」という方へのサポートは足りていなかったように思います。特に「同じ目標を持つ仲間と出会えない」ことで徐々に目標から遠ざかってしまうケースが多いと感じていたので、ClassHというコミュニティを作ることで、その課題感を少しでも解消したかったというのが背景です。

ーーどんな人にClassHに入ってほしいですか?

松野さん

難関大学を目指す方はもちろん、純粋に学ぶのが好きだという方や、テストで高得点を取るのが好きだという方も大歓迎です。また、ClassHは創設3年目で未完成のところも多いので、一緒にコミュニティを作り上げてくれるような仲間も求めています。

ーー応募するか迷っている人に一言お願いします!

松野さん

ClassHはそれぞれの目標に合わせて関わり方を決められるような形になっています。最初から「自分は違う」と決めつけず、飛び込んでみてほしいです。ClassHに落選したからといって志望校に合格できないわけでもないので、応募するだけしてみるのをオススメします!一緒に叡智の高みを目指しましょう。

おわりに

色々とお伝えしてきたが、何よりも伝えたいことは、ClassHは「どんな人にも開かれている」ということだ。学園の生徒なら誰でも応募可能であり、入ってからも自分の関わりたい形で関わることができる。どうか、なんだか凄そうに見える紹介資料の言葉や活動内容にハードルを感じず、安心して応募を検討してほしい。私も学習に自信があったわけではないので、完全にダメ元で応募したのだが、どういうわけか入ることができた。

そして、同じClassH生やスタッフさん、aSメンバーは、学習面に加え、人間性の面でも尊敬できる方々ばかりであった。ClassHは、愛に溢れた、温かく楽しい学びのコミュニティであることを最後にお伝えしてこの記事を終える。

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