空に魔法がかかるとき ~朝焼け・夕焼け撮影の奥義~

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文=Яita(りた)(N高5期・ネットコース)

みなさんは、「空」と言われたらどんな空を想像しますか?

透き通るような青空? それとも星が今にも降ってきそうな夜空?

日本には「空」を表す言葉がたくさんあります。それだけ、いろいろな空があるのです。

今日、9月20日が「空の日」だということをご存知でしょうか?

今回の記事では空の日にちなみ、N/S高内で「朝焼けと夕焼けのどちらが好きか?」というアンケート(※1)を取りました。どちらが人気か予想してから記事を見てみてください。

※1 実施期間:7/29~8/16

そして! アンケートに加え、N/S高の写真同好会メンバーのお二人に、それぞれ、”朝焼けを撮る高校生”と”夕焼けを撮る高校生”としてインタビューさせていただきました!

朝焼けと夕焼けの魅力が詰まった記事となっていますのでお楽しみください!

目次

アンケート結果

気になるアンケート結果はこちら……!

僅差で朝焼けの勝利となりました!

あくまでもアンケートの結果ですのでどちらがきれいということはなく、それぞれにステキなところがたくさんあります。

そのステキなところって? アンケートでは朝焼け・夕焼けが好きな理由もききました。アンケートに答えてくださった方のお声をご紹介します。

まず、朝焼けについては主に次のような回答をいただきました。

  • 早起きをした時にしか見ることができないため特別感があるから。
  • 早起きできた自分へのご褒美のように感じられるから。
  • 早朝の澄んだ空気と相まって、清々しさを感じるから。
  • これから始まる一日に対して、「頑張ろう」と前向きに思えるから。
  • 暗い夜が晴れ、新しい明日の太陽が昇る様子を見て、一日の始まりを感じ、勇気や元気をもらえるから。

個人的には、一人の方が回答してくれた『冬の寒い朝に外できれいな景色を見ながら温かい飲み物飲むのが好きだから』という意見に特に共感できました。僕もリラックスできる何かをしながら朝焼けを見るのが好きです。

次に、夕焼けについては主に次のような回答をいただきました。

  • 一日を終えたという達成感とともに、癒されてその日の疲れが取れるから。
  • 一日が終わる切なさが感じられるから。
  • 夕焼けを見る機会が多く、馴染み深く感じるから。
  • なんとなくたそがれるから。

個人的には『「黄昏(たそがれ)」という響きが好きだから』という意見に対して、「ちょっと分かる!」と思いました(笑)。

また、『朝焼けや夕焼けに限らず、昼や夜の景色もきれいだと思うし、きれいだと思うことに優劣をつけたくない』という意見もありました。確かにそうかもしれません。きれいに優劣をつけない。これはとても大事にしなくてはいけない精神だと感じました。

いかがでしたか? どちらも共感できるところがあったのではないでしょうか?

この後は、朝焼けを撮る高校生と夕焼けを撮る高校生へのインタビュー記事となっております!

朝焼けを撮る高校生

お名前:牧野 澄葉(まきの すみは)さん

Slack名:すみ

自己紹介

ーー本日はよろしくお願いします。

お願いします。

ーーまず初めに簡単に自己紹介をしていただいてもよろしいでしょうか?

N高1年生の牧野 澄葉(まきの すみは)と申します。私は昔から写真を撮ることが趣味で、今N高では写真同好会に所属して写真を撮っています。

写真との出会い

ーー写真はいつ頃から撮るようになったのでしょうか?

本格的に撮るようになったのは中学2年生くらいですが、昔から父と兄がカメラを持っていてよく写真を撮っていたので、それに影響されたのか小さい頃から写真を撮ることは好きでした。中学生になった時に兄からカメラをもらい、それからどんどん写真を撮るようになっていって、今に至るという感じです。

ーーでは、写真を撮るようになったのはお兄さんからカメラをもらったというのがきっかけということですか?

はい。そうです。

ーーどんな機材で撮影をしているのですか?

私はキャノンのeos kiss x7iという一眼レフカメラを主に使っています。あとは場面によって使い分けています。それと、朝日を撮る時には三脚もたまに使いますね。

朝焼けの撮影

ーー今回、朝焼けを撮るN/S高生としてインタビューを受けていただいていますが、朝焼けを撮るようになったきっかけはありますか?

ある時、バスの中でものすごくきれいな朝焼けを見たんです。そのときの景色が忘れられないほど印象的で……。中学生の時の自分は夜型で朝まで起きていたこともあるのですが、その時の景色を追い求めてなのか、よく朝焼けを見に行っていました。そこから写真も撮るようになっていきました。元から空やきれいな景色が好きだったっていうのもあるとは思いますが、それが大きなきっかけです。

ーー朝焼けの好きなところはどんなところですか?

好きなところはたくさんあるのですが、朝焼けは日によって全く異なる表情を見せてくれるというのが魅力で、雲が出ているか出ていないかでも全然違ってきますし、特に「マジックアワー」と言われる日の出前の時間の空はグラデーションが本当にきれいです。

あとは、「ビーナスベルト」と「地球影」というのがありまして、 太陽とは反対側の空にみられる現象で、反対側の空まで届いた朝焼けの光と空の青が混ざってピンク色に染まるというのがビーナスベルトというものです。それから、その下の地平線の部分の青いところは、地球影と言ってその名の通り地球の影が映し出されているのです。この空もまた、すごく幻想的できれいなんですよね。

ビーナスベルトと地球影(写真提供=澄葉さん)

ーーとても綺麗ですね。地球の影が見えるなんてすごいです。初めてこういう現象を知りました。

そうなんですね。確かに、知らない人も多いのではないかと思います。

ーー朝焼けを撮るコツがあったら教えてください。

技術的なことはあまり言えないのですが、まず、天気と日の出の時間をしっかり確認することです。朝日を見に行くとなったら、日の出の時間に合わせて行く人もいると思うのですが、空が色づき始めるのは日の出の時間の大体45分前から30分前くらいなんですよね。それに、空の色や明るさはどんどん変わっていきます。先ほど言ったマジックアワーなどの最高のシャッターチャンスを逃さないためにも、余裕を持って1時間ほど前に行って撮る準備をしておくのが個人的にはベストだと思います。

あとは、空が見渡せるような高くて視界のひらけた場所を選ぶことも大切です。私は自転車で15分くらいのところにある河川敷に行ってそこの土手から見るのですが、遮る物がなく空全体を見渡せます。そういった土手というのは最適な場所だと思うので、土手が近くにあるという人はそこから写真を撮るのをオススメします。

ーーちなみに、朝焼け以外の写真も撮るのですか?

そうですね。人や景色など、結構何でも撮ります。

写真を撮るということ

ーー写真を撮る時にはどういったことを考えていますか?

ひとつのものを撮るのにも、誰が撮るかによって写真の構図や色味などが違ってくるので、全体の雰囲気にも一人ひとり個性が出るんです。そういうちょっとしたところで違いがあるというのが写真の面白さだと感じています。

あと、視野を広げていろんな視点から撮ることを心がけています。例えば、人を撮る時には、少し上のアングルから取ったり、逆にしゃがんで下のアングルから取ったり、近くで撮ったり、遠くから撮ったり……。いろいろな角度から撮ることで、同じ被写体でも全く異なった写真が撮れるんですよ。

まずは何をどう撮りたいかを考えてから「こう撮るにはどうすればいいんだろう?」と思った時には、様々なアングルから写真を撮ってみることで「これだ!」と思うものが見つかることもありますし、思いがけずいい写真が撮れちゃったなんてこともあります。

知識を得ても、それを実践して身につけていかなくては意味がないですし、写真はその時の天候や場面によっても撮り方が変わってくるので、とにかく経験を重ねるためにひたすら写真を撮るというのは大事だと思っています。いろいろな写真を撮って、撮って、そうやって模索して行くうちに自分なりのやり方が見えてくるのではないかと思います。

ーー写真を通して、見る人に感じて欲しいことはありますか?

そうですね。何気ない景色の大切さに気づいてほしいと思っています。私は空というか自然が好きなのですが、朝起きて窓の外を見たり外を歩いていたりして、晴れている時には「ああ、空がきれい。青い。幸せ」 と感じるんです。やっぱり自然にふれることで癒されますし、そういう小さな幸せに気がつけることで、日々の充実感というのも高まると思います。ですから、私の写真が誰かにとって自然に触れるきっかけになったらうれしいです。

ーー今後の抱負や目標を教えてください。

今後の目標は、今までずっと感覚で写真を撮っていたので、これからはもっと専門的な知識や技術を深めつつ、写真を撮ることを楽しむという一番大切なことを忘れずに、経験をたくさん積んでいけたらなと思っています。

澄葉さんが撮影した朝焼けの写真

夕焼けを撮る高校生

お名前:村中 壮輔(むらなか そうすけ)さん

Slack名:hyausa

自己紹介

ーー本日はよろしくお願いします。

お願いします。

ーーまず初めに簡単に自己紹介をしていただいてもよろしいでしょうか?

N高7期生の代々木キャンパスに通っている、村中 壮輔(むらなか そうすけ)です。結構前から写真の撮影はしていて、今は仕事にもしています。

写真との出会い

ーー写真はいつ頃から撮るようになったのでしょうか?

写真を撮るようになったのは明確には覚えてないのですが、昔の写真の右下にある日付を見たところ、2017年の1月6日と書かれていたので恐らくその頃です。

ーー写真を撮るようになったきっかけは何ですか?

親がカメラを買ったからですかね。そのカメラを借りたのが最初のきっかけです。

ーーどんな機材で撮影をしているのですか?

いくつかあって、動画撮影用のカメラが1つと、普通のカメラが2つ、あとはコンパクトデジタルカメラというカメラが3つあります。少し古くて今使っていないのですが、一眼レフカメラも2つ家に置いています。

ーーすごくたくさんありますね。

確かにいっぱいありますね。でも、今使っているのは動画撮影用のカメラと写真用のカメラ2つだけです。

ーーなるほど。ありがとうございます。

夕焼けの撮影

ーー今回、夕焼けを撮るN/S高生としてインタビューを受けていただいていますが、夕焼けを撮るようになったきっかけはありますか?

夕焼けを撮るようになった最初の理由は分からないのですが、夕焼けを撮れる時間があまりなくて貴重だということと、ある程度端末を選ばずに撮れるというのが今撮っている理由です。あとは単純に好きだというのが理由です。

ーー夕焼けの好きなところはどんなところですか?

夕焼けはただ太陽を撮るだけではなく、夕焼けの太陽の反対側にあるものを撮るのが面白いです。仕事としているフォトスタジオの撮影だとライトの設定ができるのですが、それと同じように太陽の光をオレンジの光として使えるという感じです。

ーー夕焼けを撮るコツがあったら教えてください。

コツは、視野を広く持つことです。太陽だけ、空だけを撮るという人もいると思いますが、それだけではなく、太陽を入れて風景全体を撮るのが面白いんですよ。例えばこの写真がそうです。

これは夕日自体を写してるわけではなくて、太陽の光が後ろから差している状態です。太陽だけではなく、自分の周りにあるもの全てが被写体になるのでそれが面白いです。

ーー僕は夕焼けの写真と言うと空全体を撮るイメージだったのですが、夕日の光を利用して撮影するという手もあるんですねちなみに、夕焼け以外の写真も撮るのですか?

もちろん夕焼け以外も撮りますよ。旅行や出かけた時などプライベートだと、風景や面白いと思ったものを撮ります。フォトスタジオでは、こういう写真を撮って欲しいという依頼が来るので、人やお借りしたものを撮ります。また別に、「この場所で七五三の写真を撮影してほしい」などという依頼をもらって撮影する仕事もあるので、そういう写真も撮ります。

写真を撮るということ

ーー写真を撮る時にはどういったことを考えていますか?

1年後に見て、その写真を撮った時の記憶が思い起こされるような写真を撮ることを心がけています。1年後に思い出せれば5年後も思い出せるでしょうから、1年後を意識しています。例えば家族写真の時にはその家族だけを撮るのではなく風景なども上手く写して、周りがどういう感じなのか、どういう時に撮った写真なのか、それが分かるように努力しています。あとは単純に、被写体の可愛さや格好良さを引き出すことなどを考えています。

ーー写真を通して、見る人に感じて欲しいことはありますか?

ひとつの写真を見て可愛いと思う人もいれば、儚いと思う人もいると思うので、写真を見た時の感じ方に正解はないと思っています。ですが、自分なりにどういう時に撮られたのかということを思い出すと面白いので、そういうことを考えてほしいと思います。

ーー今後の抱負や目標を教えてください。

今後の抱負としては、自分の写真を好きだと言ってくれる人を増やしたいです。写真の撮り方は人によって全く違うので、僕の撮り方や編集した時の色味が好きだと思ってくれる人を増やしたいですね。

hyausaさんが撮影した夕焼けの写真

おわりに

この記事を通して、朝焼けにも夕焼けにもたくさんの魅力が詰まっていることが分かったのではないでしょうか? 色や光、影などが複雑に絡み合って作り上げられる幻想的な空。そんな、魔法のかかったような空は僕たちの心を優しく包み込んでくれます。朝焼けと夕焼けには、とても奥深いものを感じますね。

インタビューさせていただいたお二人のお話はどちらも、写真が好きであること、朝焼け・夕焼けが好きであることが非常に熱く伝わってきました。これからも人の心を動かす写真を撮り続けていってほしいと思います。

今回の記事を読んだことをきっかけに、朝焼けと夕焼けをもっと好きになっていただけたらうれしい限りです。ここまで読んでいただきありがとうございました!

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