エブリシンブン・エブリウェア・オール・アット・ワンス

文・写真=江畑終太郎(N高6期生・ネットコース)

おはようございます。江畑終太郎です。

突然ですが、みなさんこちらに見覚えはあるでしょうか。

2016年頃に世界中で大ヒットした玩具『ハンドスピナー』です。

ーーつまり、ハンドスピナーが流行した理由はなんでしょう。

シンプルにスピンさせるだけっていうサステナビリティなベクトルがユーザーニーズに合致したからでしょうね。
さらにインフルエンサーのプロモーションによる、バズ・マーケティングの成功も大きな要因になってます。

しかし今! ハンドスピナーで遊んでいる人はほとんど居なく……オワコンになってしまいましたー😭
効果音「チーン」
ということで、本日の企画はこちら!

ハンドスピナーもう一度流行らせてみたー!!!🎉
効果音「Yeah!」
それじゃあ、さっそくやっていこう!👊

天才の彼の目には、ハンドスピナーはどう映っているのだろうか。くるくると回り続けた先には何があるのだろうか。それは回り続けた者にしかわからない。

——ありがとう。では、次が最後の曲になります……。

この曲はすごく思い入れがあって。なんていうか、愛っていうか、大切にしている気持ち、そんなたくさんの感情を込めて丁寧につくりました。

それでは聞いてください。『ハンド・スピナー』
♪〜〜♪〜〜♪

それで、そのハンドスピナーとやらを流行らせる方法はあるのか? そうか、ならいいんだ。もし君がもう一度僕と来てくれるなら、その時はまた……

……わかったよ。忘れよう。君のことも、ハンドスピナーのことも。いつだって回されるのは、僕の方だから。じゃあ、別の人生で会おう。

やあ、間抜けな日本国民のみなさん。私の名は“ハドニマス”。この腐った世の中に変革をもたらす存在だ。たった今、テレビ放送を電波ジャックさせていただいた。

私の要求はたったひとつ。今すぐスマートフォンを捨て、ハンドスピナーを持て。さあ、立ち上がる時だ。もう一度、世界にハンドスピナーを知らしめようではないか!

人工冬眠《コールドスリープ》1000年経過。健康状態、良好。システム状態、良好。システムオールグリーン。
回転玩具《ハンドスピナー》分析中……..流行状態、不良。認識状態、不良。存在状態、不良。システム異常検知。


にゃーん

にゃん、にゃん、にゃーん

にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃーん

つまり、ハンドスピナーがナレッジでバッファなヒューリスティックかつブルーオーシャンってことっすね。

ご視聴ありがとうございました! ハンド登録と高スピナーよろしくおねがいします!

ハンドスピナー? ドンハピスナー? はっ! そういうことか!

ハンド♪ ハンド♪ スピナー♪ スピナー♪ 回し続けたいんだ♪

そのハンドスピナーってやつの、魅力は一体なんなんだ? 少し嫉妬してしまうよ。

クックック、回せ! すこし休んでは回せ! それこそ、正しいハンドスピナーだ!

回転玩具《ハンドスピナー》理解不能。理解不能。理解不能。理解不能。

にゃーん




「痛ってぇ……一体なにが起こったんだ?」

「よく来たな、江畑終太郎」

「お前は……俺? てか、なんだその変なマーク……」

「もう、わかっただろ? お前がハンドスピナーをもう一度流行らすなんて無理だってことが」



「確かに、どの人生を歩んだとしても……すべて失敗していた……どうして?」

「そんなこと考えたって時間の無駄だ。全ては消え去るんだからな」

「は? 消え去る?」

「あれを見ろ」

「な、なんだよ……あれ。まさか、あの形⁉︎」

「この宇宙のありとあらゆるもの全てを、ハンドスピナーに載せてみた」


「つまりあれは、全宇宙を消す力を秘めているブラックホールみたいなもんだ」

「そんな! 宇宙を消すなんてダメに決まってるだろ!」

「お前も気づいてるだろ? ハンドスピナーが流行らない宇宙に価値なんてない。虚無だ」

「……!️」

「さぁ、一緒にこい」

「お、俺は……俺は……!」
「確かに……ハンドスピナーは流行らないし、記事のネタは思いつかないし、炎上するのは怖いし、嫌なことばっかりあるけど……けど! でも、やっぱり……俺は! 俺は!」

このクソみたいな宇宙が大好きなんだ!!!!!!!!!





「ここは?」

「ハンドスピナー以外が誕生しなかった世界だ」

「……ごめんな、お前の願い叶えられなくて」

「いいよ。その代わり、ちゃんと記事完成させろよな」

「ああ、ここまで大袈裟にしたからな。がんばるよ」

「はぁー、なんか映画でもみたい気分だわ」

「それなら、エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスってやつはどう?」

「名前なげ。どんな内容なの?」

「この記事の元ネタだよ」
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