ヘルスケアについて考えるプロジェクトN〜21世紀型学習の体験レポ〜
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取材・文=ほのか(S高2期生・ネットコース)
N/S高やN中等部には、プロジェクトN(以下プロN)という授業があります。プロNとは、現代社会に必要なスキルを身につけるため、生徒自ら企画・実践・発表を行う課題解決型プログラムです。
今回は『若き起業家の描く新しいヘルスケア』というプロNで、最優秀賞を受賞した代々木キャンパスのチームの方に、プロNの活動で学び感じたことや活動中のチームの様子を伺ってきました。
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ぴっぴ
N高6期生 通学(代々木キャンパス)
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茶屋
N高5期生 通学(代々木キャンパス)
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けにゅ
N高7期生 通学(代々木キャンパス)
今回のプロジェクトNについて
ーー今回のプロNはどんなプロジェクトでしたか?
茶屋(以下、茶):ヘルスケアの観点からビジネスモデルを考え、起業アイディアとして実際に2社の会社に提案するというプロジェクトです。
ぴっぴ(以下、ぴ):そのプロジェクトで我々が考えたアイディアがエナジーココアでした。
けにゅ(以下、け):アイディアを簡単にいうと、ココアがもたらす集中力をあげる効果でカフェイン依存症を少しでも減らそうという企画です。
茶:ココアには、テオブロミンという集中力や記憶力を高める成分や、カカオポリフェノールというインフルエンザの予防にもなる成分が入っているらしいんですよ。だから、こんなにすごいココアを濃くしたら、エナジードリンクと同じような眠気を防ぐ効果を健康的に得られるんじゃないかと考えました。従来の「エナジードリンクは健康に悪い」というイメージに逆に乗っかってみました。
ほのか(以下、ほ):すごい! とても素敵な着眼点ですね! 健康志向でなくても健康になれるというのはとっても嬉しいです(笑)。
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ーーエナジーココアが発案されたきっかけは何ですか?
茶:きっかけは多分、僕だよね(笑)。
ぴ:そうですね! 元々茶屋さんがココアが好きでココアを軸に企画しました。エナジードリンクに目を向けたのは、代々木キャンパスでは常に生徒の誰かがエナジードリンクを飲んでいるという風潮があって、それが以前から問題視されていたからですね。そこで「ココアとエナジードリンクを組み合わせたら面白いかも!?」ってことになり、詳しく調べていくうちに本当に企画ができましたね。
ほ:なるほど! 茶屋さんの好きな食べ物と代々木キャンパスの課題を組み合わせて、生まれた企画なんですね。
活動中のチームの様子
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ーープロジェクトはどのように進めましたか?
茶:一人ひとりの得意不得意が組み合わさって、かなりスムーズに進んだと思います。僕が理想やアイディアを提案すると、ぴっぴさんが客観的で現実的な意見を出してくれました。あとこのインタビューにはいないメンバーが、僕たちでは思いつかない視点から意見をたくさん言ってくれましたね。そんな意見が僕の理想と混ざってどんどんプロジェクトが進んでいきました。けにゅは、技術的な面で大活躍してくれましたね。今回のプロジェクトでは、僕たちの考えた『エナジーココア』のランディングページ(※1)をとても丁寧に作成してくれました! 僕はそのランディングページに「こうしたらもっとかっこよくない!?」とかいっぱい提案したんですけど、その意見に全て応えてくれてすごく優秀な人だなと思いました。今思えば、僕のアイディアにぴっぴたちが現実味を帯びさせて、けにゅが技術でその魅力を表現するというバランスが、チーム内でうまくとれていましたね。
ぴ:もう一つ絶対に言えることは、茶屋さんがいなかったらこの企画は生まれなかったと言うことです。彼がこのチームを引っ張ってくれて、お互いの足りないところを補い合えたから、全体的にもすごく相性のいいチームだったと思います。みんなそれぞれ得意なことやできることがあり、その長所がうまい具合に組み合わさりました。そして、それを明るく楽しくまとめられる茶屋さんの力があったからプロジェクトがうまく進んだと思っています。
※1 ランディングページとは、検索結果や広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページのこと。
『プロジェクトN』の活動
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ーープロジェクトNでの楽しい瞬間はどんな時ですか?
け:僕はものづくりが好きなので、プロNの中で初めて使うアプリやソフトが使えるようになったり、チームで出たアイディアを実現できたりした時が楽しいです。僕自身はアイディア出しが苦手なので、今回の茶屋さんからのアイディアや提案はとってもありがたかったですね。
ぴ:私としては、プロNは3ヶ月ごとにプロジェクトが変わるので、その時に新たな出会いがあったり自分が今まで持っていなかった価値観に触れたりできる時が楽しいです! あと私は、理論を詰めることは得意ですが、企画力が足りていないので、今回茶屋さんの企画力を見て学ぶことができました。そういう自分にないところを補い合いつつ学び合うときも楽しいです。
茶:僕は、普通だと絶対に体験できないようなことを同世代の仲間と一緒に、3ヶ月間本気で取り組むところがとっても好きです。今回のプロジェクトだって、この機会がなければ俺はヘルスケアのビジネスプランなんて一生考えなかったと思います。本当にプロジェクトNならではですよね。
ほ:3人それぞれ別のところに楽しさを感じているってすごいですね。それだけ多く学べるんですね。
ーー新入生のような、初めてプロNに取り組む方にアドバイスがあれば教えてください!
茶:僕はαクラスよりβクラスに入って欲しいですね。αクラスとは違いβクラスは、グループワークが多いです。1人だけじゃできないことをグループでは実現しやすく、やっぱり学び合いが多いです。そしてβクラスは、企業の人たちや大人の方から自分たちのアイディアにフィードバックをもらえるプロジェクトが多いです。
また、全国に同世代のライバルができますね。全国規模の大会が頻繁に開催されるので、「ここのキャンパスよく全国出場してるな」「この人この前も見たぞ!」と思ってライバル意識を持ってお互いに高めあうことがあります。
今後のプロNと自身の活動
ーー今後のプロNに期待することはありますか?
ぴ:個人的に、自分がよく知っている企業とコラボしたプロジェクトを開催して欲しいです。この前はαクラスがマクドナルドとコラボしていて羨ましかったので、誰でも知っているような大きな企業とのコラボが実現されると嬉しいですね。あと、グループワークが続いて欲しいです。実は元々αクラスもグループワークがメインだったのですが、今は個人ワークのプロジェクトが増えています。私が思うN/S高の魅力って、グループワークなどで21世紀型学習ができたり友達ができたりするところだと思っているので、グループワークを続けて欲しいと思います。
ーーこれからの自身の活動について教えてください!
け:僕は元々ものづくりが好きで、今回のプロジェクト中もWebサイトを制作しました。制作の中で、以前のプロNで学んだパッケージデザインのスキルを活かした工夫ができました。学んだことをプロジェクトの中で実践的に活かす時はとっても楽しいので、これからもプロNに意欲的に参加し、この調子で学んで得たスキルを活用していきたいなと思っています。
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今回、とあるプロNで最優秀賞を受賞したチームの方に、プロNの活動で学んだことや感じた思いをインタビューしてきました。私はネットコースでプロNの授業を受けたことがなく、インタビューの始めはイメージを持てていませんでしたが、お話を聞いていくうちに「プロNではかけがえの無い大切な学びが得られる」ということを強く感じました。インタビュー中に、楽しそうにプロNで学んだことやエピソードを話すインタビュイーの方をみていて羨ましいとまで思いました。
このインタビューで伺えたことは、最優秀賞を取ったチームだからこそできる話というわけではなく、たとえ賞を取らなくても他のプロNの授業だったとしても話せる、彼らの学びや体験でした。
これからプロNに挑戦する方や挑戦に悩んでいる方の背中を押す記事になっていたら嬉しいです。インタビューに協力してくれた3名の方、本当にありがとうございました。
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